私の収穫

昨日三年間のメイド生活が終わりました。
結局最後までバタバタして実感がなかったけど、
もうベッドを組む事もないんだなぁと思うと、
なんとなく寂しい様な妙な感情が生まれてきますね。

思えば私は器用なメイドではなかった。
始めたばかりの頃は怒られてばかりだったし、
コンプレも出してホテルに迷惑もかけた。
給料泥棒、辞めろ！なんて事も言われた。
右も左もわからない事ばかりで悩んだよなぁ。
リーダーとの衝突もいろいろあったのに、
頑張ってこられたのはやっぱり皆に支えられたからだよね。

特に異国の人との交友は自分の中で大きな意識改革となった。
言葉の不自由ってのはある意味いい事だ。
いかにシンプルにストレートに相手に伝えるか？
言葉を飾ったり偽ったりが出来ないのは自分自身に素直になれる。
変な話、カッコつけての気のないそぶりがバカらしくなる。
おそらく今の私は男だろうと女だろうと、
自分の好きな人にはストレートに好きだと言える(笑)
なに嫌いな相手に好きと言う訳じゃない。
好きな相手に好きと言う事に何の抵抗があるというのだ。
そんなカッコつけの駆け引きなんて意味がない。
むしろ言葉の通じない相手に偽りの感情で接すれば揉め事になるものだ。

昨日はやはり挨拶もろくに出来なかったけど、
帰ってから数人の同僚（外国人）と遅くまでチャットをしていた。
チャットなので展開が早い。
いつもなら翻訳ソフトや辞書を使って、
相手の言葉でメッセージをするのだけれど、
自分の感情をストレートに伝えたかったので、
日本語（しかも全部ひらがな）で、

あなたたちに　かんしゃしている。
あなたたちのことを　いつまでも　わすれない。
わたしは　いつまでも　あなたたちをあいしている。

と送った。
すると皆からもの凄い数の　I LOVE YOU　が返ってきた。

ところで変な自慢に聞こえるかもしれないけれど、
私は人から「優しい」と言われる事が多々ある。
自分自身でそれはどうか？と思って否定するのだが、
この返信を見て気が付いた。
やはり人は鏡なのだと。
愛を伝えれば多くの愛が返ってくる。
それと同じように自分が優しいと人に思われるのは、
まず相手が私に対して優しさを示してくれているから、
私は同じように優しい気持ちを返せるのだろう。
だとしたら優しいと言われた言葉を否定するのは、
相手の優しさを否定するのと同じ事になるのではないだろうか？

日本人は謙遜する事を美しいと思いがちだが、
もし誰かから褒められたら素直に「ありがとう」と受け取ろう。
素直に受け取る事が相手を褒める事にもなるのだから。

なんて、あまりにたくさんのI LOVE YOUを言われ少し舞い上がった

私の3年間の収穫は、
スイートルームやVIPルームをやった事じゃなく、
すっげー愛してるをいっぱい貰えた事だったんだろうね