野山徘徊者の日々

野原、山、湖での自然観察に興味があります。遭遇した動物、植物たちについて書いていきます。

大人の理科

2015-07-03 18:18:17 | 日記
 第三弾は牛乳について。ジャージ牛乳と普段飲んでいるものとの違いはなにか、実験でその違いを探った。
 講師は熊本県立大学の有園先生と大学院生のお二人、学生さんたちだった。
 まず、第一実験は底に赤い印をつけたコップに水をいれ、ジャージ牛乳と普段の牛乳を一滴ずつスポイトでたらし、どちらが早く印が見えなくなるのかを実験した。
 結果はジャージ牛乳だった。それはなぜか。
 粒子(コロイド)が多いから。つまり、ジャージ牛乳は一般の牛乳よりもタンパク質や脂肪の粒子が多いためだ。

 この実験は家庭でもできるので、必要な物品を紹介しよう。
 2つのコップに同じ量の水を入れる、
 紙に絵を書いてコップの下に敷く、
 片方のコップにジャージ牛乳、片方には一般の牛乳を、スポイトで10滴ずつ加えよくかき混ぜる。そのあと、コップの下に敷いた絵の見え方を比較する。

 第二実験

 必要物品 ガーゼをはったコップ2個、酢、カラのコップ2個。
 実験方法
 空のコップに同量の一般の牛乳、片方にはジャージ牛乳をいれ、酢を少しずつ加える。白い塊がでたらストップする。

 まず、ジャージ牛乳を見ると黄色味がある。βカロテンを多く含むためだ。

 実験前に電子レンジで牛乳を温める。酢を加え、ゆっくり混ぜる。しばらくすると固まりができるのでガーゼでこす。
 ガーゼには白い固まりが残る。これを固めるとカッテジーチーズとなる。この固まりは黄色く、ジャージ牛乳のほうがβカロテンが多いことがわかった。カロテンは人の体内にはいるとビタミンAとなり、ニンジンやほうれん草など緑黄色野菜に多く含まれる。
 ではなぜ、ジャージ牛乳にはβカロテンが多いのか。
 ジャージ牛が出す牛乳の量が少ない分成分が濃ゆく、カロテンの量が多い。
 また、食べる餌も関わっている。

 実験3
 ホットミルクに膜ができるのはなぜ。
 膜をつくらなくする方法。

 ひとつまみの重曹を牛乳にいれてかき混ぜる。すると薄い膜ができるが、かき混ぜると膜はなくなってしまう。
 試飲した人によると濃厚な味になるということだった。
 膜がなくなるのは、重曹の加水分解によるものだ。

 実験4
 味はどう違うのか

 一般のものとジャージ牛乳を飲み比べてみた。
 どちらもすーと入る。ジャージ牛乳のほうが味が濃ゆく感じた。

 大人の理科はこれで終わりだ。もっといろんなことを実験を通して知りたいと思う。環境でなにが起こっているのか、
食品の科学、たとえば味噌の味は何によって決まるのかなどである。
 最後に、有園先生、学生さんに感謝の気持ちを表明したい。
 再び、大人の理科で学ぶ機会を楽しみにしたい。

 

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