すそ洗い 

R60
2006年5月からの記録
ナニをしているのかよくワカラナイ

Julian Lage - Squint

2021年08月05日 | 音楽
新譜ですな

使用した機材についてですが、ギターは前作『Love Hurts』ではグレッチ製デュオ・ジェットをメインに、曲によっては54年製ブラックガード・テレキャスターを使っていましたが、今回は?
 
メインはコリングス470JL。僕のシグネチャー・モデルなんだ。グレッチに似ているけど、大きな違いはダイナソニックのピックアップを搭載しているところだね。あと穴は空いていないけれど、ホロウ構造なのもお気に入りだ。


数曲で55年製のレス・ポールも使った。全曲をテレキャスターでプレイすることもできたけれど、僕にとってテレは小さな場所でプレイする時にぴったりでね。狭い空間ならサウンドが生き生きして、僕はたまらなく好きだけど、今回はコロナが感染拡大している状況だったから、かなり大きな部屋で録音することになった。だから出力のあるギターが必要だったんだ。スピーカーをカタカタと揺らしてしまうくらいのね。
 レス・ポールは出力が大きいし、コリングスなんて僕のテレキャスターの2倍くらいの出力だよ。でも音響的に似ているのも否定しないし、クリーンなサウンドではテレとよく似ていると思う。ただ、ほんの少しドライブさせたいと思った時に、上手い具合に歪みを作れるところがポイントかな。

アンプは、前作ではギブソンの1950年代製のBR-6でしたが。

今回はカリフォルニアのマイク・ムーディーというビルダーが運営しているMagic Amplificationのヴァイブロ・デラックスが多かった。これは基本的にブラック・パネル期のデラックスを模したアンプなんだ。あと「Squint」などでは59年製のツイード・チャンプも組み合わせて使った。ほかにもヴァイブロ・デラックスで録音しておいて、あとでリアンプしてブレンドし直した音もあったと思う。

エフェクターはどんなものを?
 
StrymonのFLINTによるリバーブと、あとShin-eiのAPIのプリアンプみたいなクリーン・ブースター、B1Gを使ったね。これはEQ的に高域のレンジを持ち上げてくれるもので、ラウドかつクリアなサウンドを作れるんだ。アンプをラウドに鳴らすと倍音が豊かで美しい音になるけど、B1Gを使うとそれがかなり良い具合にブーストされるんだ。
 
それだけじゃなく、実機のAPIプリアンプそのものみたいで、音が鈍くなくなる。ギターってそもそも鈍くて、マイク・プリアンプのNeveみたいな暖かみがあって、スローなレスポンスの楽器だよね。でもB1Gはそれをちょっと早くしてくれるっていうのかな? とにかくこの2つを使ったね。

「Saint Rose」でのギター・サウンドはほかよりも歪んでいますが、あれはB1Gによるものですか?

 うーん、もしかするとアンプそのものだけでラウドにしていたかな。あと「Saint Rose」ではレス・ポールをプレイしたことが隠し味になっているかもしれない。ペダルを使わなくても、あのギターならヴァイブロ・デラックスのスピーカーを揺らしてディストーションを生み出してくれるんだ。プリアンプによるディストーションとはまた別の類のものだからね。あのサウンドはお気に入りだよ。

ところで、ステイホームの時はどんな生活を送っているのでしょうか。
 
僕は教えることがとても好きで、その機会をたくさん持つようになったね。これってミュージシャンの責任でもあると思うんだ。もちろん、誰もがしなければならないとは言わないけど、僕自身グレイトな人たちから学んできて今の自分があるからね。でも何年か前に、ツアーやレコーディングに重きを置きたいのと、家にいる時くらいは家族との時間を大切にしたかったのもあって、教えるの止めてしまったんだ。でも、ロックダウン期間にはそれを再開できたよ。
 そしてもちろんギターも練習し続けたし、曲も書くようになった。こんなにもロードから離れたのは子供の頃以来だけど、無事に過ごしてこられたことを幸運に思うよ。それでいてとても生産的に過ごせたから、もはやボーナスをもらったくらいにさえ思えるね(笑)。


Julian Lage - Squint (Official Video)


Drum: Dave King
Rass:Jorge Roeder



■このアルバムはレイジが長年にわたってチームワークを磨き上げてきたベースのホルヘ・ローダー、ドラマーのデイヴ・キングとのトリオ作品で全11曲の収録曲の内9曲がオリジナル。深みのある巧みなインタープレイと、表現力豊かなソング・ライティング力が光るアルバムに仕上がった。
■「インプロヴィゼーションが大好きですが、シンガー・ソングライターなどの音楽にもいつも魅了されてきました。」と語るレイジはブルーノートへの移籍について「私にとって、ブルーノートで生まれたジャズは常にその両側面を持っているもので、グラント・グリーンの『アイドル・モーメンツ』、ジョー・ヘンダーソン『インナー・アージ』、ボビー・ハッチャーソンとの共演が光るマッコイ・タイナーの『タイム・フォー・タイナー』など私が愛してやまないアルバムには、素晴らしい音楽が収録されていました。今回の移籍は、ブルーノートの伝統から生まれた音楽を自分なりに解釈できる素晴らしい機会だと思っています。」と本人はコメントしている。
■レイジは2020年1月にニューヨークにあるジャズの聖地、ヴィレッジ・ヴァンガードで6日間に渡るトリオ公演を行っており、その際に同じメンバーでスタジオに入る計画を立てたが新型コロナウイルスの影響ですべてキャンセルに。しかし、自宅で過ごす時間が増えたことで、昨年アメリカを取り巻いた様々な社会問題について考える機会を得たという。今回のアルバムに収録されているのは、レイジが自分、社会、音楽を再び見つめなおし、編み直した楽曲集となる。このように通常とは異なるプロセスで作られた本作についてレイジは「このアルバムを制作するにあたり最初に考えていたのは、ポジティブで美しい音楽を作ることでした。しかし、レコーディングが実現しなかったことで音楽の意図を考え始め、私の中で、アートや音楽は、影響を与え、癒し、人々の会話を生み出すためのプラットフォームであるということがこれまで以上に明確になりました。楽曲に感情的な複雑さやモヤがかった晴れない気持ちを表現することがとても重要に思えてきて、その結果、このアルバムには明るさだけではなく、今の世界にフィットする深みが出せたと思います。」と語っている。

1 Etude



2 Boo's Blues



3 Squint



4 Saint Rose



5 Emily



6 Familiar Flower



7 Day and Age



8 Quiet Like A Fuse



9 Short Form



10 Twilight Surfer



11 Call Of The Canyon

  • Sounding Point (EmArcy, 2009)
  • Gladwell (EmArcy, 2011)
  • Free Flying with Fred Hersch (Palmetto, 2013)
  • Avalon with Chris Eldridge (Modern Lore, 2014)
  • Room with Nels Cline (Mack Avenue, 2014)
  • World's Fair (Modern Lore, 2015)
  • Arclight (Mack Avenue, 2016)
  • Live in Los Angeles EP (Mack Avenue, 2017) 
  • Mount Royal with Chris Eldridge (Free Dirt, 2017) 
  • Modern Lore (Mack Avenue, 2018)
  • Love Hurts (Mack Avenue, 2019)
  • Squint (Blue Note, 2021)

Guitarist Julian Lage has made previous appearances on Blue Note with the Nels Cline 4 on Currents, Constellations, and with Charles Lloyd on 8: Kindred Spirits. Squint marks his leader debut for the label with his working trio of bassist Jorge Roeder and Bad Plus drummer Dave King. This 11-song program contains nine Lage originals and two covers: the Mandel and Mercer standard Emily and Billy Hills immortal Call of the Canyon. Lages trio worked up the material during a winter 2020 residency at the Village Vanguard. In composing, he was inspired by the storied tradition of Blue Note artists wedding popular song to sophisticated improvisation. After being forced into quarantine by the COVID-19 pandemic, Lage revisited the material through the ongoing confusion of its behavioral dictates and the summers mass social unrest. The trio gathered in a Nashville studio and offered the re-envisioned tunes with a deeper, darker air of mystery and searching.” Squint is hardly a downer, though. Its airy, easy, and lyrical with canny interplay among the trios members. Boos Blues is swinging hard bop rooted in urban blues; a slippery chordal vamp slides atop the swinging drum kit and a walking bassline. Lages solo is direct, meaty, and forceful as it emerges in a call-and-response with his bandmates. Single Saint Rose commences as a shuffling rocker with a jaunty riff; Lage and King state the groove with swagger. Roeder adds a funky undertone before the guitarist solos, extrapolating nuevo flamenco single-string runs from the harmony before bringing it back around to meld jazz with melodic rock. Its followed by a tender, gauzy read of Emily steeped in a graceful musical economy that approaches the elegant. Familiar Flower commences with Roeders deep droning bassline atop Kings double-timed syncopation on snares, tom-toms, and ride cymbals. Lage moves afield immediately, juxtaposing vamps, chords, and deft single-string leads in a confluence of bluesy melodies that trace the lineage of predecessors John Scofield and Pat Metheny while adding his own. Day and Age, by contrast, is a slow, relaxed shuffle carrying layers of subtle, multivalent melody as Roeders bass nearly sings alongside Lages easy, back-porch guitaristry. Quiet Like a Fuse unwinds initially as a spectral, sweet ballad that Roeder and King gently propel, contrasting their elastic rhythmic pulse with Lages lush, skeletal chromaticism. It gradually picks up steam but never loses its gentility. Twilight Surfer marries a bopping country shuffle to rootsy rock and complex tremolo picking with gorgeous fills from the guitarist and bassist. The cover of Call of the Canyon is rendered in slightly abstract fashion. It unfolds impressionistically before Roeder signals King and they surround Lage; he slowly and deliberately articulates the melody, extrapolating its nuances and spaces before leading the band into ether, then bringing them back to the physical world. Squint achieves Lages formal ambition in spades. His trios ability to meld formal songwriting mechanics with truly inspired collective jazz improvisation -- without artifice -- is as admirable as it is thoroughly enjoyable. ~ Thom Jurek




 

 


 
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