2011年公開
原作
中上健次 1991年『朝日新聞』連載
1992年6月刊行
監督
廣木隆一
脚本
奥寺佐渡子
出演
高良健吾
鈴木杏
小林薫
緑魔子
根岸季衣
大森南朋
蒼井そら
中上健二もんであるから 当然悲劇で犬死もんであります
どんどんドツボにはまってとっぴんしゃんするやつであります
今回のドツボ役者は今をときめく高良健吾君、今回は横山やすしに見えます
出来れば「火まつり」の北大路欣也さんみたいにシャブ食って猟銃ブッ放して欲しかったが
そこまではしませんのが現代風なのでしょう
「アカン時は何やってもアカン」とゆーのは 高良君の友人の子の台詞ですが
中上健二もんの映画のテーマってそれでしょ?ちがうかったっけ?
とっかかりは、あの天才子役・鈴木杏ちゃんがポールダンサー役っちゅーんでビビリますでしょう
あの「あきまへんで!」の杏ちゃんである
あの「青の炎」の杏ちゃんである
あの「Stand Up!!」の杏ちゃんである
あの「がんばっていきまっしょい」の杏ちゃんである
これは もー 芦田愛菜ちゃんが あと十数年経ったら乳首ほりだしてポールダンスを踊ってる所を想像してみてください とゆーよーな出来事です
掴みはそれでヨイでしょう で その鈴木杏ちゃんが 杉田かおるに見えて仕方ない 顔がでかい
確かに 他の女優さんがたより抜群に上手なのはわかりますが こーゆー役は どーも不似合いな気がしてしゃーないん
ダメ押しは 祖父の妾役が緑魔子様である
これはもー前衛演劇トップ女王様の風格のなせるわざ
ズルイ ズルイ
そして 大森南朋が とても悪い人 とても怖い人
内容は新宿チンピラ高良健吾君がポールダンサーの杏ちゃんと高飛びしに田舎の大金持ちの実家に帰って
田舎だからそーゆー目で見られて なんだかな~って思いをして
高良君はいつのまにやら当然のごとく怖い怖い大森南朋さんにズルズルとドツボにはめられていって死にますとゆーやつ
最後の方で高良君と杏ちゃんが特急電車に乗って 出発前に杏ちゃんを残して降りて タクシーに乗って 鼻水たらして泣くまでのワンカットがお見事
ラストは残念ながら あんまし悲劇ゆー感じはいたしませず フツーの悲恋もんみたいな感じで終了
もう少し突き放した 厭な厭なザクザク感が欲しかった所ですが いたしかた無し
柳町光男監督なら あーゆーフツーの終わり方をせんでしょう
どーしても中上健二原作とゆーからには そーゆーザクザク感を求めてしまう悪い癖です
でも 中上健二本は 小難しい言い回しがめんどーくちゃいので読み通せたことはないのです すみません
おセックスシーンがリアルだったとゆー人も居ますが 挿入感はゼロです ちゃんとしてください
あとBGMは憂歌団の「胸が痛い」より、木村ソロの「嫁に来ないか」の方がピッタシな感じがします
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