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3.5MHz受信機の製作(3)

2013-02-14 17:51:17 | Ham(RX,TX,Ant)
(2.各ブロックの回路の検討)
C.局部発振(OSC)
「B.周波数混合(Mixer)」は次以降に考えることにして、今回は局部発振(Local-OSC)について考えてみます。OSC回路は色々と方式がありますが、何度か作った経験があるコルピッツ発振回路を使うことにしたいと思います。
最初に書きましたが、手持ちの水晶(X-tal)は6,400kHzで、これでフィルタを作ることからL-OSCは9,900kHzとなりますが、受信する分の周波数幅を可変できるようにする必要があります。また、近くのパーツ店には9,930kHz付近のX-talの在庫がなく、最も近い周波数が10,000kHz(10MHz)だったので100kHz程下げなければなりません。汎用的な周波数のX-talで価格が安かったこともあり、10,000kHzのX-talを並列(パラ)に接続して試してみることにしました。
周波数の可変は適当なバリコン(Vc)があればそれを使えばよいのですが、手持ちがないこともあり"SS-40"で使われているバラクタ(パリキャップ)を利用することにしました。それにバッファも1段付けた方が良さそうなので、以下のような回路を考えてみました。



[a]は"SS-40"のL-OSCの回路でバッファが2段となっています。安定化のためか、VXO用のコイルとパラに22kΩが入っていたり、バッファ2段目のベース電圧はダイオード(1N4148x2)で約1.2Vから動かないようになっています。また、Mixerに行く前にC(47pF)とL(1.8μH)でLPF(ローパスフィルタ)を構成しているようです。
[b]が今回使おうとする回路で、バラクタの使い方等は上記[a]を参考にしており、また発振段のコレクタに同調回路を入れています。その後、アッテネータ(ATT)を入れ、そしてバッファ段はエミッタフォロアとしています。
この回路をブレッドボード上に結線してチェックしてみました。VXOのところでは、X-talを3個パラにすると周波数変化も大きくとれ、コイルにFCZ1R9(18.0μH)を使用したところ9,900kHz迄発振周波数を下げることができました。バラクタ(1SV101)での周波数変化も数十kHzは大丈夫なようです。当初、バラクタへの電圧供給にチョークコイル(2mH)を使ってみたのですが、ボリューム(VR)を回して電圧を上げて行くと、電流が極端に増えてしまいました。1SV101のデータシートには、VR=15VでIR=10nA(max)という記載があり、100kΩを使っても電圧降下は1mVなので、抵抗を使った方が良さそうです。
この後、330Ωx2と18Ωの抵抗でATTを入れており、両端のインピーダンス(Z)が50Ωであれば約-3dBとなります。50Ωで終端されていませんが、負荷が変わっても発振段への影響は少なくなるはずです。そして、エミッタフォロアのバッファ段になりますが、この回路に330Ωの負荷を接続した場合の出力は約1.2Vppとなりました。
各部品の値は図中の通りですが、実際に組んだ後に若干の調整が必要かも知れません。

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