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真空管テスト用電源の製作

2020-07-24 23:40:52 | 電子工作
0.はじめに
 友人が3A5で遊んでいて、電池を使っているがすぐ電圧が落ちてくるという話しをしていたので、
AC100Vから整流してB電源とA電源を作ったら電池の心配がないのではないかと思いました。例えば、
出力が24Vトランスを倍圧整流すれば無負荷なら67V程はとれるし、3A5に10mA程度の電流を流し
ても電圧はそれほど下がらないような気がします。またA電源(2.8V, 0.11A)も交流ではなく整流し
て直流電圧を与えたらハムの心配は要らないのではないか、と思ったしだいです。
 私も古い真空管を若干もっており、これらを使おうとすれば電源が必要となります。手持ち部品を
探してみたら12V(6-8-10Vも出ている)2Aのトランスがあったので、これを利用して真空管テスト用
の電源を作成することとしました。

1.電源の仕様
 トランスが12V 2Aなので、B電源は4倍圧整流でDC 67V程を取り出し、A電源は直熱管を想定しDC
6.3VとDC 2.8Vを切り替えられるようにし、さらにC電源もDC ー10V程度を取り出すことにします。

2.回路図
 なるべく手持ちの部品を利用することにして、以下のような回路を考えてみました。



 A) 上の列がB電源で、4倍圧整流回路です。LEDは電圧が出ているかどうかのチェック用で、1.1
  kΩで分流しているのはLEDに瞬間でも約67Vをかけないようにするためです。
 B) 中の列がA電源で、LM317 で2.8Vと6.3Vを作るようにしています。抵抗は手持ちのものを使った
  ため変則的な値となっています。
 C) 下の列がC電源で、ここでパイロットランプのLEDを点灯させています。グリッドバイアス用なの
  で、基本的に電圧の利用だけを想定しています。

3.製作過程での考慮等
 A) 4倍圧回路についてはHP等を参考にしましたが、ケミコンの極性等が逆になっていたものもあ
  り注意が必要なようです。
 B) A電圧はDC 6.3V max なので、当初トランスの10Vに接続しましたが、負荷に22Ωの抵抗を入れ
  てみたところ出力が6Vを割ってしまいました。それで、トランスの12Vに接続してDC 6.2Vを得て
  います。ダイオード(FR306)のVF(順方向降下電圧)が大きめということもあるのかも知れません
  が、上の回路でDC 6V以上とするには0.3A位が限度かも知れません。
  〔追記〕DCでは0.3Aと少ないので、AC 6V の出力端子を追加しました。
  なお、DC 2.8VとDC 6.3Vの切換えSWは、誤って手を触れないようにシャーシ内部においてあり
  ます。
 C) C電源は DC ー10Vもあれば良いと考えていましたが、上記のようにトランスの12Vから接続した
  ので、最大DC ー16V を得ています。

4.完成写真
 上部から見たものと、シャーシ内部の写真は以下のとおりです。




 シャーシ内部は雑然としていますが、中央あたりにかろうじてDC 2.8V/6.3Vの切換表示とSWが見
えるかも知れません。

5.その他
 CQ誌2020年8月号に「現代の真空管入門」(JAΦBZC著)として別冊付録が付いており、大いに参
考になりそうな内容のようです。

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