K馬日記

映画や美術、小説などの作品鑑賞の感想を徒然なるままに綴っていきます。

ゲアトルーズ

2022年01月30日 | 映画
『ゲアトルーズ』鑑賞。デンマークの巨匠カール・ドライヤーの遺作。三人の男の間で愛を求めて揺れ動くゲアトルーズの物語。弁護士の妻であるゲアトルーズは夫との結婚生活に不満を抱き、若き作曲家エアランとも恋愛関係にある。ある日、彼女の元恋人であり著名な詩人ガブリエルが帰国し祝賀会が催され、ゲアトルーズはエアランの伴奏で歌唱するが卒倒してしまう。filmarksより引用カール・ドライヤーの作品は初めての鑑賞 . . . Read more

【2021年】個人的映画ランキング

2022年01月08日 | 映画
新年あけましておめでとうございます。2021年、あっという間に終わってしまいましたね。初夢ではなぜか弟と一緒に大学の卒業証書を受け取っていました。昨年のハイライトは……①47都道府県踏破!②10年ぶり吹コン+アンコン、③ドバイ万博訪問、ですかね。今年の映画鑑賞本数は新旧含めて90本!楽器の練習に忙殺され、自宅待機期間の影響で目標の100本に届かず…&hel . . . Read more

アイヌモシリ

2021年09月18日 | 映画
ご無沙汰しています。2021年も前半が終わって久しいですが、今回は今年前半で観た映画の中で一番良かった福永壮志監督の『アイヌモシリ』をご紹介します。14歳のカントは、アイヌ民芸品店を営む母親のエミと北海道阿寒湖畔のアイヌコタンで暮らしていた。アイヌ文化に触れながら育ってきたカントだったが、一年前の父親の死をきっかけにアイヌの活動に参加しなくなる。アイヌ文化と距離を置く一方で、カントは友人達と始めた . . . Read more

キュー

2021年06月12日 | 文学
久しぶりの更新です。4月・5月全く更新せず気づけば梅雨入りが目の前に……時の流れの残酷さは誰にでも平等ですね。今回は敬愛するSF作家上田岳弘氏の『キュー』をご紹介いたします。さあ、今から「世界最終戦争」を始めよう。人類を終わりにするために。平凡な医師の僕が突然拉致された先では、世界の趨勢を巡る暗闘が繰り広げられていた。その中心には、長年寝たきりのはずの祖父がいるという。そして明かされる祖父の秘密、 . . . Read more

オルフェウスの美学

2021年03月30日 | 美学
前回の記事「燃ゆる女の肖像」と関連して、もう少しオルフェウス神話について思うところを綴っていきます。神話をテーマにした絵画はもう五万とあるわけですが、オルフェウスで多くの人が思い浮かべるのはギュスターヴ・モローでしょう。絵画そのものの美しさもさることながら、左上から右下への流れるような構図が素晴らしい。ギュスターヴ・モロー《オルフェウスの首を持つトラキアの娘》1865この神話は絵画以外でもテーマア . . . Read more