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プロジェクト『ベーコン』+α

中年男の手料理と映画のおぼえ書きあれこれ

トリ肉で「自家製和風ハム」

2006年04月10日 | Weblog
 なにしろベーコンをつくるより「早い!安い!旨い!」と3拍子そろってしまう上に、試食した人が皆喜んでくれたもんですから、調子に乗って「とりハム」ばかりつくるようになりました。
 なんとかオリジナリティを確立したいと思い、漬け込みには醤油を使い続けています……と云えばカッコいいですが、本音ではソミュールをつくって冷ますのが面倒臭くなってきたってだけだったりして…。

 そもそもヨーロッパで「ブタ肉を岩塩に漬ける」ことから始まったハムづくり。
 安定した蛋白源を保存するのが当初の目的だったはずです。
 ブタ肉と岩塩を使ったのは「ソレが最も手近にあった」からです。
 同じ理由で「日本では魚を塩漬けする」のが一般的でした。

 いま私がトリ肉と醤油で「和風のハムもどき」づくりに熱中しているのは、やはり「ソレが一番手の届きやすいところにあるから」、つまり「安くて簡単に出来る」ってことに他なりません。
 醤油漬けベーコンでは失敗してしまいましたけれど、これは材料の相性が悪かったとあきらめて(←自分の腕が足りないのを反省すべきかも?)、次回からはまた塩をメインにしたソミュールをつくるところから始めることにします。
 ただし、無理してヨーロッパ産の岩塩なんぞを買おうとすると財布がもたないので、一般的な精製塩に最近割と何処でも買えるようになったニガリを加えてみようと考えています。
 果たしてどんなものになるか?今から楽しみです。

 トリ肉をつかった「和風ハムもどき」は、むね肉4枚を仕込んで、今朝からベランダで風にあてています。
 気温は低いのですが、どうやら雨になりそうなので油断なりません。
 せめて表面だけでも乾いてくれないと、合わせ目がきれいにくっついてくれないから、見た目が悪くなります。
 ま、味に大差はないので気にしなければそれまでですけれど…。

まるごとの魚をさばいてみたら

2006年04月07日 | Weblog
 新規開店の食品スーパー。
 折り込みチラシの安値に誘われて出かけてみました。
 トリむね肉が格安だったので、さっそくハムにするために買い込みます。
 日中の気温がかなり高くなりましたから、風乾の方法を考え直さなくてはならないかもしれません。

 さて、そのお店で目玉商品になっていたのがこの魚。
 60cmはあるでしょうか、これで1尾なんと380円!
 聞いてみると「刺身でもいける」とのことでしたが、店頭ではさばいてくれなかったので、挑戦してみることになりました。
 こういうこともあろうかと、大枚はたいてしっかりした出刃包丁を買っておいて良かった。

 ところで、この写真を見て魚の名前が分った人は「刺身はちょっと無理なんじゃないの?」と思った筈。
 そうなんです。
 無知な私は店の人に云われるままに「沖ブリ」の名に惑わされてニコニコで帰って来ましたが、正体は「シルバー」または「シルバーワレフ」というニュージーランド産の輸入魚。
 現行の食品品質表示基準では「沖ブリ」という表示をして売ってはいけないことになっているそうです。
 包丁を入れてみたら、見た目に反して柔らかい赤身の魚で、まるで大きなサバみたいな感じ。
 変だなあとネットで調べてみて、初めて知りました。
 醤油漬けや味醂干しみたいに加工して売られることが多いらしいことも分りました。

 田舎の個人営業の食料品店だし、モノを知らない私の独り合点で買ったものですから、決して「ダマされたあ!」と騒ぐ気はありませんけれど、ちょっと勉強になりました。
 なにしろキリッとスマートでなかなか姿の良い魚ですし、魚には何の罪もありませんからね。

 例によって見よう見まねで(←こればっかりです)ウロコをはがし、頭と尻尾を落としてから三枚におろします。
 片身を上下に分けておいて皮を引こうとしたら、身が柔らかくてぐずぐずに…。 
 素人の腕ではここまでと早々に見切りをつけて、切り身のまま冷蔵庫へ。
 頭と中落ちを適当にぶった切って、これは清酒と溜り醤油に砂糖を加えて煮付けにしました。
 刺身には出来なかったけれど、一家4人分なら十分過ぎるご飯のおかずが出来上がり。
 大きかったから、魚をさばくためのいい練習台になったと思います。

「醤油ベーコン」絶体絶命

2006年04月02日 | Weblog
 こういった「加工肉ゴッコ」では、出来立てよりも寝かせてからのほうが、味も見かけもソレっぽくなります。
 ハチミツと薄口醤油で漬けたブタ肉も、いい感じに飴色で照りが出て、いかにも旨そう。

 わくわくしながら試食。
 ぐわあ~!コレはちょっと塩気が強過ぎた!!
 トリむね肉ではあんなに美味しかったのに、こうも違うものなのか?
 
 ベーコンとは全く違うものが出来上がってしまいました。
 ブタ肉の味噌漬けを、もっとずっと塩辛くした感じ。
 薄めにスライスしてお茶漬けにすると美味しそうです。
 ダイコンおろしで和えたら、日本酒に合うんじゃないかな…。

 試しに軽くフライパンで炒めてみたら、温かいご飯にぴったりでした。

 まあ、コレはコレで有りだとは思います。
 もうちょっと焦らずに、真面目に塩抜きしていれば、かなりイイ線行けてたのにと、ちょっと反省。
 それにしても、あんまり沢山仕込まなくて良かった…。

 かなり醤油の香りが強い仕上がりです。
 コレはもうスモークせずに、このまま食べてしまうことにしましょう。

「醤油ベーコン」風乾中

2006年04月01日 | Weblog
 もうちょっと漬けて置いたほうがいいのかも知れませんが、天気予報をチェックしたら晴天が続きそうだったので、ざっと水洗いして風に当てました。
 漬け始めて6日目です。
 見た目も香りも、丁度マグロのサクを醤油漬けしたときとそっくりな感じがします。
 ずいぶん多めにスパイスを入れたつもりだったのですが、かなり醤油の香りが勝ってしまいました。
 トリ肉を漬けたときはそんなに気にならなかったんだけれど、ブタ肉だとどうしてこうも違うのでしょう?

 近所でもサクラが咲き始めて、風が吹いても寒さを感じない気候になり、ベランダで干していたら、鉢植えの花にクマンバチがやって来ていました。
 肉を干すには気温が高くて心配になります。
 それでも8時間かけて表面が乾いて艶が出ましたので、前回と同様にオーブンに入れることにしましょう。

 温度設定は70℃弱くらいです。
 やはり醤油の香りが強く、普通にソミュール液で漬けたときとは違う匂いがキッチンに漂っています。
 これはこのあとスモークせずに、そのまま冷蔵庫で寝かせたほうが良いような気がしてきました。
 果たして、こうして出来たものでも、ベーコンと呼んでいいのだろうか?
 ともかく、試食は明日以降になります。

「醤油ベーコン」実験開始

2006年03月28日 | Weblog
 『新世紀のとりハム』の試作品は、私的外部評価委員長のエムさんから「◎」の返事をいただきました。
 どうやらエムさん、友人を招いての小パーティーで披露された模様。
 食あたりも出ていないようなので、ひとまず成功ということにしちゃいましょう。

 さて、トリ肉で出来たのだから、次はブタ肉の出番ですね。
 小心者なのでちょっと小さめのばら肉ともも肉を使います。

 例によって薄口醤油・ハチミツ・塩・コショウ・オールスパイスなど、使えそうなモノを手当たり次第に密閉袋に合わせて味を見ます。
 トリ肉の時は少々甘みが勝ってしまいましたから、塩とスパイスは多めにしてみました。
 ここへフォークでまんべんなく刺したブタ肉を入れ、袋の上から軽く揉んで調味料を馴染ませます。
 まな板などの平らなところへ置いて、やさしく押しつぶすようにしても良いみたいです。

 漬け込みの期間はどれくらいが良いのでしょう?
 ベーコンの場合、ネット上の諸先輩方の書き込みを調べると、だいたい1~2週間くらいのようです。
 塩分濃度や肉質や重量などの条件で変わるということと思われます。
 日ごとに気温の上がって来る季節のことを考慮すると、まあ1週間が限度でしょうか。
 天候に合わせて風乾する日を決めたほうが良さそうですね。
 とにかく『醤油ベーコン』実験開始です。

「とりハム新世紀」4

2006年03月24日 | Weblog
 ウィスキーオークのスモークウッドで燻し、冷蔵庫で寝かせておいたのを、いよいよ試食。

 ふ~む、これはなかなか良い出来ではないか!

 漬け込みのときに手元が狂って、ややハチミツが多く入り過ぎたせいで甘口ではありますが、ちゃんと身は締まっていてイイ感じです。
 ハムのメーカーが「焼豚」と称して、やたらに甘いタレをまぶして売ってるやつに似ている気もするけど、こちらのほうがさっぱりしています。
 醤油臭くなるんじゃないかと心配でしたが、意外に気にならないのは不思議。
 もっとスパイスを効かせれば、醤油で漬けたことも分らなくなるかもしれません。

 どうやら「薄口醤油はソミュールと同等に使える」と言って問題無さそうですね。

 にわか雨のせいで風乾を早めに切り上げたせいでしょうか、2枚重ねにしたトリむね肉の継ぎ目が弱いですが、まあこれは想定範囲内。
 スーパーの焼豚ネットも、スモークするには充分使えることも分りました。

 例によって浪速の『外部評価委員長』のエムさんに、無理矢理送って毒見…じゃなくて味見してもらうことにしましょう。

 さて、激安食材での予備実験はひとまず成功したことにして、次は同様にブタばら肉をハチミツと醤油で漬けてベーコンになるかどうかを試してみたくなりました。
 焼豚になってしまうかな?

「とりハム新世紀」3

2006年03月22日 | Weblog
 オーブンで約1時間半。温度は85℃に設定しました。
 汁漏れを警戒してペーパータオルとアルミ箔で包みます。
 上から指で押してみて、弾力があれば焼き上がりOK。

 スモークするために包みを開けて、ラップをはずしてタコ糸を縛り直していたら、横から覗き込んだカミさんが「焼き芋みたいね」と一言。
 あはははは!確かにこれは焼き芋と同じだ!

 手製の「なんちゃってスモーカー」で燻したのが、写真の2本です。
 見かけも香りもまずまずの出来ではないかな。

 すぐにでもスライスして味見したくなるのを、ぐっとこらえて冷蔵庫へ。
 今までの経験から云って、おしなべてスモークものは2~3日目からが食べごろになるようで、ベーコンなどは1ヶ月くらい寝かせたほうが、味も香りも良くなります。
 ああ、早く食べたい…。

「とりハム新世紀」2

2006年03月22日 | Weblog
 トリむね肉を醤油とハチミツに漬けて2晩たちました。
 朝から軽く水洗いしてペーパータオルでぬぐい、ザルに広げて北側のベランダで風乾。
  
 午後になって空模様がアヤシくなって来ましたので、あわてて取り込んだら雨が落ち始めました。
 あぶないところでした。

 本当ならもう少し干したいところですが、どうやら天気は下り坂の予報。
 作業を進めてしまうことにします。

 前回やってみて成功したのに気を良くして、皮目を外側にして2枚ずつを交互に重ねて、ラップとタコ糸で整形。
 慣れて来たせいか、この作業がなかなか楽しい。

 計ってみるとこの状態で、ひとつ500g。
 漬け込み前に切り離したぶんも合わせると1kg以上ですが、これでも500円玉でお釣りが来るんだから、トリ肉はもっと活用すべきですねえ。

 そうそう、スーパーの精肉コーナーの片隅にあった「焼豚用ネット」を使ってみました。
 これでうまくいったら、今度はもっと貰って来よう。
 なんたって「ご自由にお持ちください」って書いてあるんですから…。

 この後はオーブンで加熱します。

「とりハム新世紀」1

2006年03月21日 | Weblog
 私的外部評価委員のエムさんから「とりハム」についての感想メールが届きました。
 
 「旨い!」

 送らせていただくと大抵喜んで試食してくださるので、こちらもつくり甲斐があります。
 こういうのはやっぱり、食べてもらう人の笑顔が励みになりますね。

 粒マスタードを添えて召し上がったとのことでした。
 なるほど、ハムサンドのイメージですね。

 私個人としてはワサビと相性が良いように思っていましたので、このインプレッションは新鮮。
 しかしながら、このままではどうしても「とりハム」はあくまでも「ハムもどき」だと気付きました。
 もっと鶏肉の良さを活かして、アイデンティティを確立するようなものにはならないのでしょうか?

 鶏肉を使ったスモークで家族にもっとも好評だったのは、材料を醤油漬けにして風乾するものでした。
 ところが手製の「なんちゃってスモーカー」ではなかなか芯まで熱が通らず、つくり手としてはいまひとつコツをつかみかねていたところです。
 比較的低温のオーブン加熱が「とりハム」づくりに使えることが分りましたので、次の課題はこれを応用することにしましょう。

 密閉ビニール袋にハチミツと薄口醤油を合わせ、薄く塩コショウしてフォークでメッタ刺しにしたトリむね肉を入れ、日本酒少々を振り込んでから冷蔵庫で寝かせます。
 ときどき袋の上からやさしくモミモミしながら、とりあえず2晩放置する予定。
 あとは晴れた日を選んで風乾しなくてはなりません。
 今週は天気予報が気になる週になりそうです。

ちゃんとした「アップルパイ」

2006年03月19日 | Weblog
 とりハムとソーセージ2種類を、大阪のエムさんへ発送しました。
 仕事の関係で知り合って10年以上になりますが、実際に顔を合わせたのは数回だけ。
 身内だけでの試食ではひとりよがりになってしまうので、毎回のように無理矢理モニターをお願いしていますが、思えば不思議な関係だなあ。
 カキをスモークしてオリーブオイルに漬けたのは、エムさんのメールがヒントになっています。

 今回のハムもどきとソーセージはちょっと自信あるんですが、はてさてその評価やいかに?
 ドキドキするなあ…。

 ベーコンにくらべると、ソーセージは出来上がりが早いところがいいですね。
 本来は「塩漬け肉を挽いてつくる」モノだそうですが、ホームメードでなるべく早めに食べてしまうのなら「生肉を挽いて使う」ほうが肉の味を楽しめるように思います。
 
 今回は「海苔巻き方式」でしたから、思ったより気泡が入ってしまったのが反省点。
 やはり意地を張らずにスタッファー(充填機)をつかったほうが良いのかも知れません。
 ただ専用の道具を使うと、後で分解してきれいに洗って乾かすのが面倒なもんですから、普段から手近にあるものでやりたいと思っております。

 さてさて、冬の間にリンゴをもらってあったのを忘れていました。
 さすがに少々しおれて来たので、冷凍生地を使ってパイを焼きました。
 我ながらワンパターンな対処方法…。

 ちょっとだけ気合いを入れて、リンゴを入れる前に菓子パンをほぐして広げ、カスタードをつくって敷き詰めました。
 砂糖ひかえめでレモン汁と白ワインで煮たリンゴが、予想以上に酸っぱかったんですが、こうすることで程よい甘さになりました。
 冷凍のパイ生地を解凍する時間を利用してカスタードクリームを煮ると、タイミングが良いようです。

 それでですねえ、このアップルパイととりハムは、一緒に食べると妙に美味しいんです。
 私だけかもしれませんが…。