goo blog サービス終了のお知らせ 

業務日誌

旅行会社に勤めていた30代男の雑記・業務日誌

大渋滞

2006-10-21 | 
知床五湖・一湖の風景。

まず驚いたこと、それは団体観光客があまりに多かったこと。知床が世界遺産に登録されて以来波のように押し寄せているらしい。大型バスで次々にやってきては行列を成して森へ入っていく。一湖~二湖の狭い遊歩道は、そんな団体さんで大渋滞。ゆっくり景色を楽しむ間もないくらいに混雑している。これには興ざめ。でも、一般観光客は距離の短いルートで一湖と二湖だけを見て忙しく帰っていく。

三湖以降はやっと静かな世界に浸ることができる。シーンと静まりかえった風景の中、遊歩道を歩く。足をふと止めて時折耳をすます。すると、カサカサと物音が。音の方向へ目を向けると、エゾシカだ。鹿もじっとこちらを見て動かない。野生動物との出会いだ。ただ歩くだけだと自分が踏みしめる土や落ち葉の音しか聞こえない。それくらい静寂なのだが、時折立ち止まって、自然の中の音を感じることで、発見もある。

湖に映る山々の風景がとても素晴らしい。湖面が微風で揺れて、映った風景がゆらいでいる。でも1日の中で、その揺らぎがピタッと止まる瞬間がある。さっきまで揺らいでいた湖面が、不思議なくらいにピタッと止まり、くっきりと山々の風景が美しく湖に鏡のように映し出される。その美しさに言葉を失う。すみきった空に雄大な山々の風景が蒼い湖に映し出される。そしてそれを取り囲む緑の木々。黄葉がかった木々が生い茂る深い森。