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デイドリームをつかまえて

裕樹の日記PART?

デビルマン

2005年01月30日 01時58分35秒 | 映画の話
先日、週刊文春が発表した日本のラジー賞(その年の最低映画を決める賞)である「きいちご賞」に「デビルマン」が堂々No.1を獲得した。

ちなみにラジー賞に関して少し補足説明すると、式はアカデミー賞授賞式の前日に催される、いわば逆アカデミー賞だ。一度テレビで授賞式を見たことがあるが、アカデミー賞に比べるとかなり小規模で(当たり前か)、こじんまりしたいい感じの式だった。授賞式に現れる受賞者がいないせいだろう(当たり前か)。

補足が長くなった。で、僕も今年知ったんだけど、日本にもその日本版とも言える「きいちご賞」なる賞を週刊文春が決めてるらしい。邦画限定かと思ったのだけどそうでもないらしく、ランキングには「サンダーバード」なんかも入ってた、と思う(間違いかも)。

さて、その「デビルマン」なんだけど、僕は予告を見て「ありゃこりゃだめじゃ。」て思って観なかった(っていうか誰も気づかなかったのか?)。
で、そのきいちご賞受賞のニュースを聞いて、「デビルマン」に関して興味が沸いたので調べてみた。すると出るわ出るわ酷評の山。いやー、ここまでみんな不満だったんだぁ(だから予告観て気づけよ)。
特にアマゾンのカスタマーレビューが酷くて、何人かいるレビュアーの全員が星一つという結果だった。そんなレビューの数々を見てるうちにあることに気付いた。

みんな、この映画に対してすごく怒っているのだ。

そりゃあ観に行った映画が面白くなかったら怒るに決まっている。でも、そんなに本気で怒らなくてもいいじゃん。僕なんてほとんどの映画や演劇観てるとき、「早く終わんないかなー」なんて思ってるのに面白くなかったくらいじゃ怒んないよ。

たぶん日本人は、こんな映画が「超大作って言われるレベル」じゃ世界に顔向けできませんよ、なんて思ってるのだろう。
でもまぁ金かけた映画ってハリウッドだって大したことないじゃん。それに外国人は日本人の役者がどんなに下手でも日本語だから分かりませんぜ。だから言わなきゃバレないのに、日本人ってば正直だなあ。
ここまで酷評されていると、逆に観たくなる。ある意味観といた方が良かったかも知れぬ…。

受賞理由はやっぱり「役者が下手すぎ」(だから予告観て気付けって)。
でも、でもさ、主役の二人はこれが初主演なんだろ。いやーショックだと思うよ。面と向かって下手だって言われるのは。
僕もまだ役者始めたばっかりのころ「演技力に問題がある」なんて評価もらってショックだったもん(今もときどき言われるけど)。
この悪評をバネにしてより一層頑張って欲しいものだ。


嘘だ。

FLAMEの未来など知るか。そんな軟派なやつら役者なんかやめちまえ。


でも、悪い映画が悪いって評価されること自体は健全なことだよね、て綺麗にまとめてみたりする。

「チョコレート工場の秘密」

2005年01月23日 01時44分14秒 | 映画の話
僕が小さいころ好きでよく読んでいた小説に「チョコレート工場の秘密(原題:”Charlie and the chocolate factory”)」という本がある。
「夢のチョコレート工場」という題名で知っている人も多いと思うけど、僕はこの小説が大好きで、大学に入ってからも付き合ってた女の子に朗読してあげたことすらある。
ウィリー・ワンカさんの不思議なチョコレート工場の話で続編「ガラスのエレベーター宇宙にとびだす」と共に僕の感性の大元とも言える小説だったのだが、これが近いうち映画化されるらしい。
僕の記憶が確かなら、この本はかなり前、僕が字もロクに書けないころに一度映画化されているのだが、今回の映画は監督ティム・バートン、主演ジョニー・デップという豪華面子だ。

なんていうか、ありきたりで申し訳ないんだけど、この映画の監督にティム・バートンでワンカさん役にジョニー・デップって、それ以外の配役が考えられますか!ってくらい期待度は高い。

実はかなり前にこのニュースは知ってたんだけど、ネットサーフィンしてたら偶然そのオフィシャルサイトを見つけたので、ここに貼っておこうと思ったわけだ。
ここね。
予告編も見れるらしいのでぜひご覧あれ。

原作がめちゃ面白いから、必然的にかなり期待しちゃうんだけど、「ビッグ・フィッシュ」のティム・バートンなら絶対失敗は無いはずだ(予告編で流れる変テコなウィリー・ワンカ・ソングもなんだか良い感じだしね)。ぜひ「ガラスのエレベーター宇宙にとびだす」も映画化してほしいところだ。

ちなみにティム・バートンのもうひとつのプロジェクト、「The Corpse Bride」の予告もあったのでそっちも貼っておきます。これはどちらかというと「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」の雰囲気に近い感じかな、といったところです。
あわせてご覧あれ。
ここね。

シャネルの五番

2004年12月16日 14時55分53秒 | 映画の話
かなり前から言われてたけど、新しいシャネルのNo.5のCMはバズ・ラーマン(『ムーラン・ルージュ』『ロミオ・ジュリエット』)が監督で、二コール・キッドマンが主演である。
CMといっても長いバージョンで120秒らしく、CMというよりは短編映画を観ているみたいだ、と観た人は言う。

僕は観てない。まだ観てない。

二コール・キッドマンの相手役の男はロドリゴ・サントロといって、タバコのCMとかに出てきそうなカッコいい男だ。「ラブ・アクチュアリー」とか「チャーリーズ・エンジェル」とかにチョイ役で出てた。かなりおいしいCMだと聞く。

でも僕はまだ観てない。

最近テレビを観ないから遭遇率が低いってのもあるけど、いつどのチャンネルであってるか分からないから、森の中で一日中たくさんのウサギの罠を見張るみたいにテレビを見ない限り遭えないような気がするのだ。

120秒バージョンが放送されるのは情報によるとあと25日だけ。
何時に、どこのチャンネルで放送されるか知ってる人、僕に教えてください。

スカイキャプテン

2004年12月09日 02時55分57秒 | 映画の話
今日、弟と一緒にジュード・ロウ、グウィネス・パルトロウ主演「スカイキャプテン」を観に行った。
僕がしばらく映画から遠ざかっていたせいか配給会社にやる気がないせいか、あんまり宣伝されている印象がなかった。案の定映画館はガラガラで(7人くらいしかいなかった)、弟と「たぶん面白くないんだろうね」なんて話しながら映画に臨んだ。

いやいや、面白いじゃないですか。
時々あれれ、と思う演出や展開も、主役二人のサラリとおバカな会話で吹っ飛び、後半駄目押しのように登場するも冗談にしか思えないアンジェリーナ・ジョリー姐さんのコスチュームで完全に忘れ去る。
正直、僕はジュード・ロウもグウィネス・パルトロウも世間で言われているほど美しいと思ったことは一度もない。ていうかジュード・ロウ、美しいか?僕には禿げかけたGacktにしか見えないんだけど。
けれどもこの映画の二人はすごく綺麗で、二人のドロドロした腐れ縁もサラリと表現されている。少なくとも二時間見てて全く飽きないくらい魅力的だった。トムと二コールじゃ、こうはいかないだろう。
「SAW」には不満たらたらだった弟も、このお気楽B級映画「スカイキャプテン」には大満足だったようで、”今年一番の豊作じゃあ(意味不明)”と大喜びだった。「こんないい映画、ちゃんと配給会社が宣伝したらヒットしたんじゃないの?」と彼は言う。

断言してもいい。




たぶん売れない。

だって、どう考えても売るつもりで作ってないんだもん。
一応全編CGが売りなのかもしれないけど、はなっからリアルに作る気なんてない(時々出てくる光線銃やロボットなんかがカッコ悪過ぎてすごく僕は好きだけど)。
ときどき放たれるギャグも、すごくナンセンスでいいのに明らかに観客のニーズに応えているようには見えない。
「そういえばあの部分、伏線と思ってたのに全然関係ないじゃん」みたいなとこも、監督は分かっててやってるんだろうけど、観客の多くは納得しないと思う。
でも、僕はそれでもいいと思うんだ。

時々全っ然期待しないで観に行って、すごく得した気分になる映画ってある。
僕にとっての「スカイキャプテン」はそういった映画だった。
だから僕はみんなにこの映画を楽しむことを勧めたい。
だからこれから観に行こうとしている人へのアドヴァイスはこうだ。

「期待するな。」
あーあ、誰も観に行かないんだろうね。

「花とアリス」

2004年11月27日 23時44分12秒 | 映画の話
公演が終わって久しぶりのアルバイトだった。
いやー、俺って仕事好きじゃないな。ほんと嫌ですもん、職場が。
結婚式場のウェイターなんだけど、理由無く嫌いだ。
あの華やかな音楽も、やたら綺麗な会場も、やたら美味い(けど食っちゃいけない)料理も、はっきり言って僕はぜんぜん好きではない。
けどそれはたぶん職場環境が悪いとか、嫌な奴がいるとか、そんなのが原因ではないと思う。
甘い、と言われるのだろうが、僕はもともと「職」ってのが嫌いなのだ。
これはもう病気だね。働くことを楽しんだことないもん。
バイト先に行くのが本当に嫌で嫌で。なんでみんなが耐えられるのかが不思議だ。

ま、そんなことはどうでもいい。
今日家に帰り、僕は「花とアリス」のDVDを観る。
僕は岩井俊二の映画を観るといつもすごく悲しくなる。
ハナとアリスが道を歩いているシーンだけでも、いかんともしがたい悲しみが溢れてくるのだ。
たぶんそれは、僕がどれだけ努力しても映画の中の世界を手に入れることができないからだと思う。これから僕がどれだけ嫌な思いをしまくって働いて、それに耐えて将来成功して、金持ちになって、殺したくなるくらい可愛い奥さんゲットして、子供50人くらい作って、ポール・マッカートニーが遊びに来るくらいの豪邸を建てて、犬を1500匹くらい飼ったとしても、「花とアリス」の世界を僕が手に入れることはできないだろう。
言うならば、永遠に手に入らないと分かっているショーウィンドウの中のトランペット、といったところか。でも僕はトランペットを見ることをあきらめることはできないのだ。
なぜなら、職場から帰って見るトランペットはまた一段と手に入らない輝きを増しているような気がするからだ。

ガタカ

2004年10月11日 01時34分28秒 | 映画の話
正確にはわからないけど、うちにはだいたい40本~50本くらいDVDがあって、
気分によってお好みの映画やドラマを観ることができるのだけれども、
昨日ブログを書きながら、久しぶりに「ガタカ」を観ていた。

この映画は僕の映画ランキングのなかでここ5年間常にトップ3に入ってるくらい好きな映画だから、世界観とかキャストとか脚本とか褒めればキリがないのだけど、昨日あらためて感動したのはシーンごとにおける緊張感だった。
派手なアクションがあるわけでなく、サスペンスなんだけど犯人はあまり重要ではない。
オフビートぎみにストーリーが続くのに、それでも画面から目が離せないのは、登場人物の対話のなかの緊張感がギリギリの部分で表現されているからであるように思う。
ヤバイ、やばいよお前!ていう空気で常に支配されているのだ。
もちろんこれは役者がいいだけでなく演出による効果が大きいのだけど、オフビートな脚本であそこまで緊張感のある舞台ができれば相当面白いと思う。

ちなみに今の一位は「ファイト・クラブ」、二位に「ガタカ」、三位に「ラブ・アクチュアリー」です。