ダイコンの太くて白い食用にする部分は主根で、そこから外側に向かって細長い側根が出ています。
この側根は、主根を輪切りにした方向から見ると、円の2か所、180度の対角線上の2か所からしか出ていません。ダイコンを立ててみれば、こちら側と向こう側に縦に点々・・・と一直線に並んでいるのです。このことを知ったのは今から15年以上も前でした。買ってきた大根を漫然と眺め、皮をむき大根おろしを作っていたそのダイコンに、こんな単純な規則性があったなんて、といたく感動したものでした。
こうした側根の出方は根の内部構造からくるもので、種によって決まっているそうです。ダイコンは2本、ニンジンは4本、サツマイモは5本の縦軸上に側根が出ています。売られているこれらの野菜はきれいに洗われていて側根を見つけにくいものもありますが、注意深く見ればわかります。畑から掘り取ったすぐであればわかりやすいです。ただし、側根の並び方は、かなりずれたり捩じれたりしているものも多いです。
上3枚の写真は、ダイコンの側根の出ていたところにつまようじを刺したものです。このダイコンは私の家内が昨年育てて収穫したもので、太くて大きくて立派なのですが、側根が分かりにくかったのでこのようにしてみました。スーパーで売っているものは側根が取れていても小さな窪みがあるのでわかりやすいです。
上のニンジンの側根はほとんど取れていますが、白い点々がその痕です。向こう側を含めて4列あります。
このサツマイモの側根も取れていますが、小さい穴がその痕です。5列あります。これも家内の収穫物です。
話は変わりますが、秋にダイコンの収穫時期になると、畑の土からダイコンの上の方が大きく露出しているのを見かけます。「根が出てしまっていいのだろうか、土をかけてやらないといけないのではないか」と思ったことのあるのは私だけでしょうか。
実は、ダイコンの上の部分(葉が出ているところから下の一定部分、上のダイコンの写真で側根の出ているところより上の部分)は構造上茎だそうです。ダイコンの上の部分が土から露出しているのは、変な状態ではなく、普通に根が地中にあり、茎が地上にある状態のようです。
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