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I Got A Woman : 68年前にカムバック

2024年01月10日 12時07分00秒 | エルヴィス エルビス Elvis プレスリー


1956年1月10日は、エルヴィスがRCA移籍後、最初のスタジオ録音日であり
Heartbreak Hotel」の録音日として知られていますが
記録上、この日の1曲目は「I Got A Woman」(↑)でして、
じゃあ何で「Heartbreak Hotel」だけに深いエコーが加えられたのか?は
私もよく知りませんが・・・


The Southern Tones「It Must Be Jesus(YouTube)」に影響を受けた
Ray Charles「I Got A Woman (I've Got A Woman)」が発売されたのは1954年12月です。
そしてエルヴィスは遅くとも1955年1月1日のライブで歌っていたとの記録が
「Keith んとこ」 に記されています。
Ray Charlesバージョンが、1955年1月にR&Bチャート1位になったとは言え、
その月の1日にライブで歌うとは、さすがアトランティック・レーベル作品の
ファン・マニアだったエルヴィスらしい「ハイレスポンス」だったと思います。

1956年1月10日、初めてのRCAスタジオで、エルヴィスがスタジオ関係者に
自分の音楽性を理解してもらうために、最初の歌に「I Got A Woman」を選んだのだろうと
割と単運な考え方で私はこの状況を見ていましたが、もしかすると・・・

前月(1955年12月)のライブで既に歌った「Heartbreak Hotel」を
エルヴィスが移籍シングル第一弾として望んでいたので
サン・レコード風のエコーを加えることが決まっていたものの
エルヴィスが「喉慣らし」にと歌い始めた「I Got A Woman」が
テイク8で十分な商品性を認められてマスターとして記録された後に
サン・レコードのテープディレイによるエコーが、RCAの録音技術者に理解されずに
ナッシュビル・スタジオの廊下に設置されたマイクで拾った
度が過ぎたルームエコーが「Heartbreak Hotel」に加えられた気がします。

この「ヘンテコ・エコー」が一般には、未知の歌手による未知の芸術性にも受け取られて
「Heartbreak Hotel」はヒット・チャートのトップに登り詰めることになるのですが
録音日当日の判断で、この日の3曲目「Money Honey」以降には
「ヘンテコ・エコー」は付けられなかったのだと思います。

RCAの録音技術者がテープディレイによるエコーを認識していなかった「からこそ」ですが
SUN「That's All Right / Blue Moon Of Kentucky」と
RCA「Heartbreak Hotel / I Was The One」の
それぞれのレコード会社のシングル第一弾には
A-B面のエコーが大きく異なるという「奇跡的な共通点」が生まれたのでした。

Ray Charlesが出だしに付けた「Weeeell」と
エルヴィスの「Well」は、大きくニュアンスが異なり、
エルヴィスが1955年のライブで「Well」を既に付けていたのか、
1956年1月10日のスタジオで付け始めたのかは分かりませんが
今後新音源が発表されたときには、それもチェックポイントになるでしょう

エルヴィスのブログでシロチンとケロチンもBeach Bird BluesてえんだからFTDだって・・ by TiBITA (タイビットA)08 11 03 14 28 31


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