魅了

「ホットロード」のオープニングで、スクリーンに浮かび上がる「能年玲奈」というたった４文字を見ただけで、僕は胸が熱くなり、涙が浮かんできます。
これって僕だけではなく、何人もの方が同様のことを言っています。

どうしてなんでしょう。

嬉しいの？

悲しいの？

難しい理屈は分かりませんが、僕には「これまでの、いろんな思いが頭をよぎるから」というのが、一番しっくりくる気がします。

これまで僕は、能年さんの演技に笑ったり、泣いたり、はらはらしたり、何度となく心を強く揺さぶられました。
そんな記憶が、スクリーンに映る名前を見ただけで一気に頭の中を駆け巡るんだと思います。

何か具体的なシーンが浮かぶわけではありません。『感動した』というたくさんの曖昧な記憶だけが一瞬で押し寄せるんです。

姿も声も表情も見せず文字だけで、人の心の奥にすっと入り込む…
不思議な力を持つ能年さんは、僕の心を魅了してやみません。