オールドレーシングカー談義

1950~1970年代のレーシングカー、その他のマシーンについて語り合うブログです

長距離EVの終焉(追2)

2011-04-02 | エコ・アーバンコミュータ

東北沖大地震の影響は、想像以上のようです。これで、原子力発電所の増設は、しばらく無理なのでは。そうすると日本での発電量は、しばらく増加することはないのでしょう。そうするとクルマ関係で最も影響を受けるのは、EV車なのでしょう。ここ数十年のEVの開発ブームを辿ってみると
    ①1970年の大阪万博時
    ②1975年頃の通産省電気自動車プロジェクト(所謂「大研」)
    ③GM・インパクトに刺激された1990年代前半のEVブーム。
      電力会社が積極的だった
    ④ここ数年のEVブームの再来。Liイオン電池の実用化に後押しされて?

半世紀間で4回発生しています。如何に、何度も何度もブームが訪れていることが分ります。しかし、その度に今度こそ今度こそと思われながら潰えています。①と②は鉛電池の性能の低さが足枷となって、伸び悩みとなりました。③の時は、何故か電力会社が熱心で、会社毎にEVを試作しました。この時はドイツも熱心で、北海の小島をEV実験場として、各メーカーが試作車を走らせました。しかし、電池(燃料電池も)が実用レベルまで達せず、1997年を境に日本はハイブリッド、ドイツ・欧州はディーゼルに方向転換します。まだ、原発への反発が強く、電力会社もEVの数が増えたら原発を大量に建設する必要があることに気付いたのでしょうか?手を引きました。ところが、近年原発への抵抗が減ったのか、原発建設計画が相次ぎます。更にLiイオン電池の実用化により再びEV開発、実用化が活発化しています。
 ところが、今回の事故により、再び原発の危険性が危惧される事となりました。これにより、潤沢な電力が供給されないとEVの未来はどうなるのでしょう。本来EVは、夜間電力で充電して、昼間にその電力を使うのが基本だと思ってました。昼間の急速充電は、緊急時の使い方であると。ところが、最近のEVブームでは、ガソリンを入れるみたいに、昼間に急速充電で充電することを想定していたみたいです。ところが、今回の事故で、それが保障されなくなったのではないかと思います。特に前回③で考えられたEVが短距離のコミューターがメインだったのではないかと思います。インターシティーのハイウェイクルーザーは、燃料電池が考えられていました。ところが、④では、インターシティーカーもLiイオン電池を使うことが増えました。水素の供給体制が中々目処がたたない為、全てをLiイオン電池で賄う方向になったみたいです。
  そこに今回の事故。電気自動車が使用するエネルギー(電力)が潤沢に供給される訳ではないよとなる。日中のEVへの急速充電はしづらくなる。ジャッキアップしての電池パックの交換がどこまで日中可能か。そうするとインターシティーでのEVの使用は制限され、水素(燃料電池)、マルチフューエル(雑燃料、バイオ燃料、アルコール)が再び考慮されるかもしれません。シティコミューターで1日の走行距離が短い車種の場合、鉛電池のリサイクル性が強調されるかもしれません。

最も注目される日産リーフへの消費者の反応
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インターシティーのEVの為には、原子力発電による電力量が欠かせないと述べました。それが難しくなるならば、夜間充電が欠かせないとも書きました。そういった事を世間様ではどう認識しているのだろう。EVと云えば「日本EVクラブ」。サイトを覗くと丁度良い内容の文章が書かれてましたので、掲載させて戴きました。

        ココ ------>  「原発事故と電気自動車」日本EVクラブ

現在のEV普及の流れが、原子力発電による発電量の増加に依存している(いた)という認識は、共通みたいです。更に2年前の横浜レンガ街のエコカーフェスタです。現在までの流れの元が揃ってます。
        ココ ------>   横浜のエコカー(2009/6/14)

これらの中でもう1度どの方向に進むかを考えなければいけないでしょう。
             急速充電

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最近マクドナルドが夜間営業を再開すると発表したそうです。大丈夫かなと思いますが。考えてみると、夜間の方が使用量が少ないので、余地があるんですね。
最近の電力使用量
(左にLINKしてあるキャトルデザインさんから引用させて頂きました)


EVの充電も、夜間電力をフルに実施してから、初めて急速充電を行うべきなんでしょうね。「何を今更当たり前のことを。」と言われるでしょうが、忘れてしまった人も多いのでは。夜間充電の実施状況を確認してから、初めて急速充電を許可すべきでは。
 以前、EVのPark&Rideの事を話していた時、このシステムが機能するのは、旧ソ連の秘密軍事基地(都市)ではないかという話になりました。住民の職業、勤務形態、居住地域が自明であり、車の使用パターンが管理し易い。昼勤の人が出勤してきたら、その車に乗って夜勤の人達は帰宅すれば良い。昼間は、昼勤者夜勤者の家族で買い物などをスケジューリングして使用する。居住する人達が極めて均質であると。
 夜間充電、水素燃料なども均質性を持ったユーザーに使われることを前提にすべきか否か。つまり業務用車から始めるべきか。以下のELIICAから8輪BUSへの発展も現実的な選択だと思いますが。


ELIICA

              
      慶応大学、いすゞ自動車、神奈川県コラボの8輪EV-BUS
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