オールドレーシングカー談義

1950~1970年代のレーシングカー、その他のマシーンについて語り合うブログです

INDY第9戦 テキサス

2018-06-10 | SuperFormular・INDY



Round09アメリカテキサス

決勝

2018年6月9日(土)

会場 : Texas Motor Speedway

 第9戦 テキサス 決勝

ディクソンが今シーズン2勝目を挙げポイントリーダーに
佐藤琢磨は予選9番手から7位フィニッシュ

テキサス州ダラス郊外にある全長1.5マイルのテキサス・モータースピードウェイは、コーナーに最大24度の急なバンクがつけられていることから、時速200マイルを超える高速を保ったままでのバトルが繰り広げられるエキサイティングなコースです。

すで真夏を迎えたメキシコ湾に面するテキサス州では、日中の気温が摂氏35℃にも達するため、ここでのレースは夕刻にスタートが切られ、陽が落ちて暗くなってからゴールするスケジュールになっており、それがレースを難しくしています。昼間の暑さが残っているコンディションでスタートし、気温も路面温度も下がる夜間にゴールとなるため、レース中の温度変化によってマシンのハンドリングが大きく影響を受けるのです。

スコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は予選7番手からのスタートでしたが、暑い中でもタイヤにダメージを与えない走りを心がけ、チームの準備、作戦もライバル勢を上回っていたことから、レース中盤の130周目まででトップに躍り出ると、そのあとはリードを大きく広げていきます。フルコースコーションもあり、最終的なリードは小さなものとなりましたが、ディクソンの速さは他を圧倒しており、一時は2番手以下に12秒以上の差をつけるほどで、248周のレースで119周をリードする圧倒的パフォーマンスで勝利のチェッカーフラッグを受けました。

先週のデトロイトで行われた第7戦に続き、2週間で2度目の優勝を飾ったディクソン。2003、2008、2013、2015年のインディカー・チャンピオンである彼は、今戦を終え、5度目のタイトル獲得に向けてポイントリーダーの座に躍り出ました。

これまでディクソンは、マイケル・アンドレッティとインディカー歴代勝利数3位タイに並んでいましたが、今回キャリア通算43勝目を挙げたことで、単独3位に浮上しました。この結果、ディクソン以上の優勝回数を記録しているのはマリオ・アンドレッティ(52勝)とA.J.フォイト(67勝)のみとなりました。

その他、アレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)が3位、ジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson Motorsports)が4位、ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)が5位でフィニッシュ。グレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)はまたしても後方からのスタートとなったにもかかわらず、14台をパスする猛チャージを見せて6位でフィニッシュし、結果、5人ものHondaドライバーがトップ6に名を連ねました。

予選9番手からスタートした佐藤琢磨(Rahal Letterman Lanigan Racing)は、序盤はトップ10のポジションを保っていましたが、右のリアタイヤに大きなトラブルを抱えて緊急ピットインしたため、2ラップダウンとなってしまいます。しかし、その後もトップグループと変わらないペースで走り続け、最後にはリードラップに復活。しぶとく戦い抜いて最終的に7位フィニッシュを果たしました。

次戦は舞台を再びアメリカ北部に移し、ウィスコンシン州の緑豊かなサーキット、ロード・アメリカで第10戦が開催されます。

コメント

スコット・ディクソン(優勝)スコット・ディクソン
「レースの序盤は慎重にいきましたが、スタートしてすぐに、マシンのセッティングが良いことが分かりました。私たちのマシンはプラクティスで一度使用し、入念に熱入れを行ったタイヤを投入していました。序盤はタイヤにトラブルが発生しないかを見極めるため、走り出しの8~10周までは様子を見ていました。そして燃料を使いきるまで走り続けて、ピットストップに向かいました。今晩のレースではタイヤの摩耗が激しく、燃料がなくなるまで周回を重ねられないと考えていましたが、それができました。私たちはほとんどタイヤトラブルに悩まされることなく、レースを戦いきることができました。
今日の優勝によって、インディカー歴代3番目の勝ち星数となりました。とてもうれしいことです。歴史に名前を残してきたドライバーたちに対しては、大きな尊敬の念を持っています。A.J.フォイト、マリオ・アンドレッティ、マイケル・アンドレッティ、アンサー・ファミリーといった人々です。彼らと同じリストにディクソンという名前が並んでいることに、今もまだ馴染むことができません。チームに恵まれ、そして幸運でもあったことから、今のような環境で戦うことができていることに深く感謝します。私はレースを愛し、インディカー・シリーズを愛しています。このシリーズは、地球上でベストのチャンピオンシップだと思います。さまざまなサーキットがあり、世界で最も難しいシリーズです。このままレースを続けていきたいですし、勝ち続けられたらうれしいです。今のインディカー・シリーズは本当に競争が激しく、1回でも優勝するのは非常に難しいので、チャレンジのしがいがあります」

佐藤琢磨(7位)佐藤琢磨
「たいへんなレースでした。今日のポイントは、タイヤのマネジメントにありました。僕らは残念なことに序盤の走行で右のリアタイヤに大きなトラブルが出たため、早めのピットストップに入って2ラップダウンに陥りました。しかし粘り強く走り続け、パスできるチャンスがあればパスをして少しずつポジションをばん回し、チームのがんばりもあって、レース終盤にリードラップに復帰することができました。そして、そこからはゴールまでポジション争いを繰り広げることができました。7位はいいリザルトだと思います。スタートが9番手だったことを考えると、もっと上位でフィニッシュしたかったのも確かですが、チームメートと揃って6、7位でゴールできた勢いで、次戦のロード・アメリカではトップ争いに加わりたいと考えています」

決勝リザルト

順位No.ドライバーエンジン周回数タイム/差
1 9 スコット・ディクソン Honda 248 2:00'53.2155
2 22 S.パジェノー シボレー 248 +4.2943
3 27 アレクサンダー・ロッシ Honda 248 +4.5670
4 5 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 248 +5.0869
5 28 ライアン・ハンターレイ Honda 248 +6.7301
6 15 グレアム・レイホール Honda 248 +7.2744
7 30 佐藤琢磨 Honda 248 +8.3457
8 18 セバスチャン・ブルデー Honda 248 +9.4523
9 10 エド・ジョーンズ Honda 248 +25.0938
10 23 C.キンボール シボレー 247 +1Lap
 
14 98 マルコ・アンドレッティ Honda 244 +4Laps
16 26 ザック・ヴィーチ Honda 238 +10Laps
17 19 ザカリー・クラマン・デメロ Honda 205 +43Laps
19 6 ロバート・ウィッケンズ Honda 171 +77Laps

ポイントランキング

ドライバー

順位ドライバーエンジン総合ポイント
1 スコット・ディクソン Honda 357
2 アレクサンダー・ロッシ Honda 334
3 W.パワー シボレー 321
4 ライアン・ハンターレイ Honda 308
5 J.ニューガーデン シボレー 289
6 グレアム・レイホール Honda 250
7 ロバート・ウィッケンズ Honda 244
8 S.パジェノー シボレー 229
9 セバスチャン・ブルデー Honda 218
10 マルコ・アンドレッティ Honda 213
11 ジェームズ・ヒンチクリフ Honda 209
12 エド・ジョーンズ Honda 183
13 佐藤琢磨 Honda 169



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