オールドレーシングカー談義

1950~1970年代のレーシングカー、その他のマシーンについて語り合うブログです

楔形への反抗・ラジエーターこのいまいましきもの(その4)

2009-02-09 | log・レーシングカー他

 1967年のSTPタービンカーから始まったラジエータ(グリル)レス。そこに楔形のファッションがからみ、シャープな角形スタイルになっていきます。しかし、空力的には、もっと流線型を加えた成型にした方が効率が良い筈です。しかしLOTUS56の強烈さは、それに覆い被さり不必要に角ばったスタイルが横行します。その流れの中で、距離を置いて造形していったのが日本のマシンでした。ホンダRA302,COLT-F2D,各種のFJフォーミュラー,ISUZU-R6などの適度な曲面を織り交ぜた造形は、現在から見るとヨーロッパのマシンより適切だったと思います。察するに、その頃は風洞実験も碌にしないで、設計者の直感に頼って設計していた筈です。その方が、路面の影響を測定出来ない風洞実験より確かだったでしょう。その中で、日米の設計者は、ヨーロッパより技術書を尊重していたのかしら。

                    日米マシンによる非ロータス的発展

                  
        STPスペシャル      

               

        HONDA RA302

                    
                       COLT  F2D

                      
          R6スパイダー
  この時代の日本のワークスレーシングカーの完成形(だと思います)。
  ハイパワーエンジンがあればどれだけ勝ったでしょう。レースへの取り組みが
  常に遅れていたイスズが、最後に完成形を出したのは皮肉。           

 



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