オールドレーシングカー談義

1950~1970年代のレーシングカー、その他のマシーンについて語り合うブログです

可動ウィングについて

2009-02-21 | log・レーシングカー他

 2枚ウィングの事について書いていて、現在禁止になっているフレキシブルウィングについても書きたくなりました。
 フレキシブルウィングをF1等で禁止するのは、現状では正しいと思います。但し、理念としてそれだけで良いのかなという「ひっかかり」があります。それは、飛行機と対比をしてみると分かります。戦後まもなく登場したボーイングB47によって、飛行機は、剛体から弾性体になりました。後退翼の採用に伴い、「非剛性たわみ翼構造」となり、飛行中常に変形するものになりました。そうすると、操縦性が不安定になる飛行領域が、発生します。これを解決する為に登場したのがACT(アクティブコントロールテクノロジー)です。この中の色々な分野としてSAS、FBW(フライバイワイヤー)などがあります。つまりACTは、常に変形して人力操縦で手に負えない部分をダンパーと電気的制御でカバーする事が、第1です。機械的操作を電気信号線に置き換えることは二義的なものです。自動車を見てみると、ボデー剛性を高めること一本やりで進んでいます。それはそれで正しいのですが、飛行機の様に「非剛性な部分」を取り入れることは、これからも無いのかしら?という疑問が常にありました。ステアリング系をハーネスで置き換え、隔壁の穴を減らすのは素晴らしいけど、それだけかな?ということです。そういう時、フレキシブルウィングが登場しました。「非剛性な部分」が登場したと思いました。それを能動的にコントロールすれば、自動車、レーシングカーが、一段階上の領域に到達する(カモ)ということです。
 レーシングカーのウィングが可動禁止になったのは、サスペンションにステーを立ててウィングを層流領域に置き、可動させてダウンフォースをコントロールする。というジムホールの斬新なアイデアが、ウィングが吹き飛ぶ危険性を持っていたからです。フェイルセーフ性を与えられる位置に取り付けて、ウィングを可動にするのは、可能ではと思います。



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4 コメント

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Unknown (ono)
2009-02-22 13:15:53
吹っ飛ぶ危険がなければ今もあるのでしょうが吹っ飛べば終わりですからねぇ・・・って今もフロント?ウィングは若干可変式だった。でもポルシェ917の可変式ってぜんぜん危険じゃ無い気がしません?
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デヴュー時の917 (FVA)
2009-02-22 14:11:20
デヴュー時の917は低い位置に付いた左右の可変ウィングが無ければ、むしろまともに走れませんでした。低い位置の可変ウィングは有用だと思います。1969年の半ば可動ウィングが急遽禁止された時、ポルシェは、「安全に走れない」という理由で、ルマンの主催者を脅し、特例を認めさせました。JWチームによる有名なボデー改造は、この年のシーズン末です。そこら辺りの資料を調べると興味深いですよ。
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追伸 (FVA)
2009-02-22 14:18:30
今年のF1のフロントウィングの可変。マニュアルで変えるのはどうなんでしょう?チョンボをやって、ルマンのメルセデスの様に舞い上がったら・・・自己責任と片付けられものか・・
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Unknown (ono)
2009-02-22 20:09:49
917はじゃじゃ馬ですからねぇ。ショートホイールベース+ハイパワーで。よくシフェールは日本GPで走ったもんだ。 AMGメルセデスCLRはクローズドでしたからねぇ。F1でしかもモナコでああなったら・・・おしまいでしょうね。いろいろ
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