諏訪山岳会公式ブログ

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7月例会山行/稲子岳南壁左カンテ

2016年07月19日 | 八ヶ岳 バリエーション・アルパイン
稲子岳(南壁左カンテ)
日時:2016年7月18日
メンバー:S原、岩ひばり、O石、T嬢、F見

7月の例会山行ということで、稲子岳の南壁左カンテに行ってきました。
好天に恵まれ、気持ちの良い一日でした。


朝6時前に唐沢鉱泉着。支度を整え、南壁を目指します。
黒百合ヒュッテを過ぎ、しらびそ小屋に向かう下り道の途中で南壁への踏み跡に入ります。
踏み跡がかなり明瞭なため、入り口には緑ロープが張られています。
15分ほど歩くと赤いハーケンのある取り付きに到着です。
ここでゆっくりと登攀の準備をします。

組分けは、岩ひばりさん、O石さんの2人組とS原さん、T嬢さん、F見の3人組です。
今回はハーフロープ(ダブルロープ)を用いたシステムのおさらいと練習が目的でもあります。
2人組はつるべで、3人組はセカンド、サードが5mほどの間隔をあけて同時登攀するシステムを練習します。
 
1P目。2人組はO石さんリードで登り始めます。快調に登り、2P目(辺り?)までロープを延ばします。


<O石さん1P目>

3人組はF見リードで1P目の終了点まで登ります。
二人組セカンドの岩ひばりさんが私のビレイを見守ります。
今回、自分の課題は2人同時登攀時のビレイです。慣れない作業を傍らで見守ってくれる人がいると安心できます。
この後、全ピッチでこのビレイの練習をしましたが、必ず2人組の岩ひばりさん、O石さんが支点での私の作業のフォロー、見守りを行ってくれました。
後ろではS原さんが全体を見守っています。
こういった体制で練習ができて大変ありがたく思います。


<先行して登る岩ひばりさんとO石さん>
 
さて、肝心のビレイの方は、二人の動きを感じながら手を動かすものの、最適なテンションでのビレイは難しかったです。
ロープの摩擦による抵抗をテンションと感じても実はロープが緩かったり、逆にテンションをかけすぎてしまってギアの回収を手間取らせてしまったり。
セカンド、サードで登ってくるT嬢さん、S原さんには負担をかけてしまいました。
また、途中のピッチではかなりロープを屈曲させるルートが出てきます。
この時に、カラビナにクリップすべきロープと逆のロープをかけてしまい、ロープが流れにくくなってしまいました。
こうなると、登るのもビレイするのも負担が大きくなり大変です。ロープの流れをイメージしてかけることの重要さを痛感しました。
練習も兼ねてカムも使用しましたが、安心感のあるクラックを探すのが難しかったです。


<ロープの流れに気を使います>
 
この日は、気持ち良く晴れ渡り、硫黄岳がくっきりと見え、その裾野の先の佐久平まで見通せます。
日差しは強いですが、吹く風は涼しく、まさに山日和です。
前後に我々以外はおらず、マイペースで登れます。


<左手奥が硫黄岳爆裂火口壁>


<気持ちの良い登攀が続きます>
 
今回のルートは落石が多いという事は事前にわかっていましたので、落石を起こさないように注意して臨みました。
登っている時は手足に集中していますので落石を起こさないよう行動しやすいです。
しかし、やはりと言うべきでしょうか、ビレイの時に落石を起こしてしまいました。
ビレイの体制をとる時に不用意に足を下げてしまい人間の頭ほどの石を落してしまいました。
幸い、ルートとは別の方向に落ちたので事なきを得ましたが、絶対にやってはいけない事をやってしまい大反省です。
ビレイの時は手元に集中してしまい、足元への注意がおろそかになりがちです。
「ビレイは集中」とどこかで聞きました。自分と相手の一挙手一投足に集中する。それを身をもって理解しました。


<S原さん、T嬢さん、ごめんなさい>
 
最後、すこし立った壁を登り、台地に出ます。目の前にもう一つ壁がありますが巻いて頂上に着けるので歩いて終了です。
先行の二人組はその壁を登って終了していたようで、上からO石さんに「こっちから登っておいで」と声をかけられましたが、巻き道を見て終了気分になったので遠慮させてもらいました。
 
穏やかな陽気の下、昼ご飯を食べて下山しました。
唐沢鉱泉の駐車場でアブの大群の歓迎を受け、そのまま急いで車に乗り込み帰路につきました。
夏の八ヶ岳を満喫できた一日でした。


<昼食後のひととき>


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