諏訪山岳会公式ブログ

諏訪地域の山好き、クライミング好きが集まって、ウラヤマからヒマラヤまで四季を通じてオールラウンドに活動しています。

大同心稜

2018年03月26日 | 八ヶ岳 バリエーション・アルパイン
日時:2018年3月17日
ルート:美濃戸~北沢~赤岳鉱泉~大同心稜~横岳~地蔵尾根~行者小屋~南沢~美濃戸
メンバー:S原、T内(試)、INu(試)、N原

ミックスバリエーションの入門ルート大同心稜を登ってきました。
一日快晴、ほぼ無風の中、穏やかな山行を楽しんできました。

朝から快晴。冷え込みもきつくない。
心配していた美濃戸への林道は、暖かい日が続いた事から雪解け(?)も進みいくらか走りやすくなっていた。
しかし、先日の雨で穿たれた大穴が所々に開き、四駆SUVでも不安な状況。ぎりぎり、チェーンなしで行けたという印象。

6時半過ぎに美濃戸を歩き始め、北沢を進んだ。北沢の林道は部分的に道幅いっぱいのスケートリンク状態で、傾斜のきついところでは滑ってしまい登れない事も。要所要所で林道を外し、横の林間を縫うように進んだ。


美濃戸から林道終点の堰堤広場まで約1時間。登山道に入るとここもまた氷結していて、そこからはアイゼンを装着した。
赤岳鉱泉までの途中、左に望む峰の松目沢のアイスのルートの様子をS原さんの解説を聞きながら観察するなど、ゆっくりと歩いて、赤岳鉱泉に8時半に到着した。ここで小休止し、お試し会員のT内、INuの二人とN原は余裕を持って、ハーネスを装着した。
大同心稜に入ると、道はだんだんと急登になり、ピッケルのスピッツェときにはピックとアイゼンの前爪を効かせてどんどんと高度を上げる。張り切って先頭を行くT内に途中S原さんから、時間320m程度のペースに落とすように指示が出る。


大同心基部の一段下のプラトーに10時前に到着。食料の補給と装備を整えるために小休止。ここから上がいよいよ今日の核心である。




基部に取り付くと、残置支点を使ってトラバースのためのフィックスを設置。S原さんが先行し、2ピッチのフィックスで南稜の下部へ、そこからさらに1ピッチで大同心と小同心の間の大同心ルンゼまで到達した。今回はお試し会員2名がいる事もあって、安全のため丁寧にロープを出していく。


S原さんの目論見では、ルンゼ内は一部の短い壁でロープを出す予定だったが、実際にルンゼに入ってみると、先日の雨で溶けた雪が氷化しており、思いの外悪い状況になっていた。
ここは慎重に最初からロープを出してスタッカットで進む。S原さんのリードでルンゼに取り付いたが50メートルロープでは上のドーム下の広場までギリギリ。ドーム基部の壁までは行けず、広場に出たところの縁でピッチを切った。




滑りやすい斜面だったが後続も無事に登り、さらに一段上の短いギャップも念のためロープを使って通過し核心部を抜けた。登り出た雪稜では、八ヶ岳を日々徘徊?するMガイドの一行と出会った。彼らは石尊稜を登り大同心稜を下るルートの途中。お互いの無事を祈って別れた。
ルンゼを登り切り鞍部から八ヶ岳の主稜線に出たのが13時だった。


ここからは硫黄岳を通るか、横岳を通るかが悩みどころ。S原さんの登りが少ないルートにしようというご意見を尊重し横岳経由に決定。お試し2人とN原は冬のこのルートも初めて。途中なかなかスリリングなトラバースの通過もあったがロープは出さずに通過した。






地蔵の頭に14:20、地蔵尾根を下りて行者小屋に15時過ぎに。行者小屋は到着した登山客で賑わっていた。
南沢を下り、途中寄り道して南沢小滝、大滝を見学し、美濃戸に着いたのが16:50だった。

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