中山尾根
3月12日 晴れ~霧 参加者:S原、I間、F見
中山尾根に行ってきました。
何度も登ったところですが、降雪直後の登攀でラッセルあり・雪を払いのけながらのホールド探しありなど、なかなか新鮮で登りがいのある登攀となりました。
<中山尾根取りつき手前>
前日降雪だったが今週も美濃戸まで車で入ることができた。装備を整え美濃戸を6時出発。先週は土の出ていた登山道も今日は雪道。
行者小屋に8時半到着、今日は青空の中、稜線がよく見え、陽だまりはぽかぽかして春を感じる。中山乗越までしっかりしたトレースがついており、しかも乗越から真新しい踏み跡が。樹林帯の途中で先行3人Pに追いつき、お礼を言ってラッセルを交代。30分ほど3人でツボ足で雪と格闘し樹林帯を抜けると、取付きまでの40メートルほどの細い尾根に美しい雪のリッジができていた。リッジ手前で装備を整え、リッジを渡り、取付きへ。
<きれいな雪稜を踏んで取りつきへ>
下部岩壁正面のフェースを登り始めるが、ホールド・スタンスが細かく傾斜もあり、出だしからなかなか厳しい。一瞬バランスを崩しヒヤリとしたが、何とかリッジを回り込んで凹角から左上リッジへ。ホールド・スタンス・残置支点に雪が乗っており、掘り出すのに時間を要す上、緊張させられた。中間のテラスに至り、ほっと一息つくが、まだ20m程なのでそのまま左のスラブ・雪壁を登り、途中の灌木まで登る。
<1P目:雪を払いのけて登る>
F見さんは出だしと中間のスラブで少し苦労していたが、あとは問題なく登れ、I間さんは問題なし。2P目は雪壁の残りを登り露岩の上で切り、その後はコンテで上部岩壁へ。
<上部岩壁>
後続も来ないので上部岩壁基部で少し休み、取付く。凹角右のビレーポイントを使ったため、ロープの流れが少し悪くなってしまったが、中間のテラスまで登り凹角抜け口を見上げる。凹角の右・左にハンガーボルトが打ち足されており、安心感がある。一歩上がるところがいやらしいが、その後はガバをつかんで抜けると、ここにも大岩にハンガーボルトが2個打たれている。
<稜線は近い>
この後3P、ロープを伸ばすが急にガスが出てきて風も出て、気温も下がってくる。終了点から縦走路までのトラバースが雪で埋まっており、ここでもロープを使用するが、トラバースの中、満足な支点もなく最後まで気が抜けなかった。稜線まで所要4時間、まずは順調だったか、と3人で握手。
<終了点から縦走路までのトラバース>
下りは地蔵尾根、正面から冷たい雪交じりの西風が吹き付け、春とは思えない状況だったが、行者小屋まで下るとガスも無く穏やかなテントサイトにたくさんのテントが張られていた。
行者小屋15時前、凍った道を結局美濃戸までアイゼンを付けたまま下り、美濃戸16時半着。今週も赤岳山荘の駐車場はたくさんの車で盛況だった。
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