日付変わってしまいましたが久々にちまちま更新追加クエストもどき。前回のあらすじ、伝説の勇者の鎧を無事に城の宝物庫に納めたミミたち。ミミは、聖なる祠を再び訪れる決意をした・・・
ミミの言葉に、ロール姫は真ん丸な目を更に丸くした。
「まあ、聖なる祠にまたいらっしゃいますの?」
「はい。私は決して勇者ではありませんけれど・・・太陽の石と雨雲の杖、そして伝説の勇者のしるしを、祠の賢者に持って行ったら何が起こるのか、知りたいんです。・・・勇者ではないから、また追い返されるかもしれませんけれど」
ロール姫は、ミミの決意を浮かべてよりいっそう陰影を増している濃い紫の瞳を見つめ、ゆっくりと頷いた。
「それでも行ってみたくなる、冒険ってきっと、そういうものなのですね。ミミ様は、芯からの冒険者でいらっしゃいますのね。・・・なんだか羨ましいですわ・・・」
「え?」
ロール姫は、不思議そうに首を傾げるミミと、彼女を守るように佇んでいるイザヤールとを見比べるように目を動かし、少し寂しげな声で呟いた。
「愛する方と一緒に、広い世界を旅する日々・・・きっと、わたくしには得られない自由
ですわ・・・」
「ロール姫・・・」
「あらごめんなさい、湿っぽくなってしまいましたわ」ロール姫は頭を(ほぼ全身になってしまうが)ぶんぶん振って明るい声を出した。「わたくしだって、充分幸せですわ。恐ろしい囚われの身から、救いだしてくださったのですもの。わたくしはわたくしの使命と運命を全う致しましょう。ミミ様、もしも賢者の子孫にまた追い返されましたら、三つの道具は鎧同様、城の宝物庫で大切にお預かりしますわ。ご安心くださいませ」
「・・・はいっ」
その日は城で休ませてもらい、翌朝ミミとイザヤールは、大陸の南東の端へと、聖なる祠に向かって、再び旅立った。〈続く〉
ミミの言葉に、ロール姫は真ん丸な目を更に丸くした。
「まあ、聖なる祠にまたいらっしゃいますの?」
「はい。私は決して勇者ではありませんけれど・・・太陽の石と雨雲の杖、そして伝説の勇者のしるしを、祠の賢者に持って行ったら何が起こるのか、知りたいんです。・・・勇者ではないから、また追い返されるかもしれませんけれど」
ロール姫は、ミミの決意を浮かべてよりいっそう陰影を増している濃い紫の瞳を見つめ、ゆっくりと頷いた。
「それでも行ってみたくなる、冒険ってきっと、そういうものなのですね。ミミ様は、芯からの冒険者でいらっしゃいますのね。・・・なんだか羨ましいですわ・・・」
「え?」
ロール姫は、不思議そうに首を傾げるミミと、彼女を守るように佇んでいるイザヤールとを見比べるように目を動かし、少し寂しげな声で呟いた。
「愛する方と一緒に、広い世界を旅する日々・・・きっと、わたくしには得られない自由
ですわ・・・」
「ロール姫・・・」
「あらごめんなさい、湿っぽくなってしまいましたわ」ロール姫は頭を(ほぼ全身になってしまうが)ぶんぶん振って明るい声を出した。「わたくしだって、充分幸せですわ。恐ろしい囚われの身から、救いだしてくださったのですもの。わたくしはわたくしの使命と運命を全う致しましょう。ミミ様、もしも賢者の子孫にまた追い返されましたら、三つの道具は鎧同様、城の宝物庫で大切にお預かりしますわ。ご安心くださいませ」
「・・・はいっ」
その日は城で休ませてもらい、翌朝ミミとイザヤールは、大陸の南東の端へと、聖なる祠に向かって、再び旅立った。〈続く〉
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