終焉の竜と勇者とロール姫５１

ちまちま進んで実は中盤は過ぎた？追加クエストもどき。前回のあらすじ、ゴーレムを妖精の笛で眠らせて町に入ったミミたちに、町長は妖精の笛を譲ってくれるよう頼んできた・・・

　ゴーレムが暴走した原因は何なのか。終焉の竜の影響なのか、それとも他に原因があるのか。それを調べてみたいと思ったミミとイザヤールは、一つ条件を出した。
「わかりました、妖精の笛はお譲り致します。でも、その前に、もう一度ゴーレムを眠らせて、何がゴーレムを暴走させたのか調べてみたいんです。調査を終えてからお譲りしたいのですが」
「それと、もしもこの町にゴーレムの設計図のような物があったら、見せては頂けないか。ゴーレムのどこが故障しているかの参考にしたい」
　二人の申し出を、町長は喜んで承諾した。
「もちろんですとも！我々もゴーレムを調べたかったですが、あなた方が来るまでは近寄るのも危かったですからね。ゴーレムの設計図のようなものは、確かうちで保管している古文書の中にあったと思います」
　ミミたちも、古文書の中からゴーレムの設計図を探すのを手伝い、ついでに役に立ちそうなめぼしい情報も調べさせてもらった。その中には、伝説の勇者が残したらしい文書もあった。
『・・・またこの世界の光が奪われることに備えて、私は、私の証を町の南の沼地に隠しておく・・・そこへは王家の者の声が、導くであろう・・・』
『我が友の子孫である三人の賢者が我が子孫を虹の橋へと導くであろう・・・』
　やがて、町長が声を上げた。
「ありましたぞ！設計図です！」〈続く〉