すみませんちょっと寝オチで丑三つ時は過ぎました更新。追加クエストもどき「プレプレプラチナクッキー」の中で出てきた贈り物についての「別のお話」内容。そしてまた捏造衣装話です。ラクガキで当サイト女主がちょいちょいするなんちゃって振袖衣装風ですがどちらかと言うと襦袢やガウンに近そう。ほのぼの話系になる予定が真夜中テンション話になってしまって相変わらずあれおかしいな(汗)でございます。
春が本格的に始まりかけの時期となった。セントシュタイン城下町の街角でも、春を感じさせる物の販売を次々と始めている。
そんな折、城下町を歩いていたミミとイザヤールは、とある服飾店の前を通りかかった。ガラス張りのショーウインドウの中に、きらびやかなドレスや小物を飾り付けているその店は、防具店の無骨な雰囲気とは無縁な空気を醸し出している。繊細で美しいレースやリボンやラインストーンが、高価だが魔力もほとんどない薄い布に縫い付けられて作られたドレスは、女性を装う為だけに生まれた物で、攻撃から身を守ることは一切できないと言っていい。
綺麗な物や人を眺めることが大好きなミミは、もちろん美しい装備品はたくさん持っていたが、冒険者という生活がら、それらはほとんど全て何かしらの魔力や防御効果を持っていて、戦闘に不向きな非実用的な物は、部屋着を除いてはほとんど無かった。
錬金をすれば、守備力も魔力もある美しいドレスを作ることができたから、わざわざ服飾店に頼んで仕立ててもらう必要もなかったし、全く戦闘に使えない贅沢な衣装に浪費するのは気が咎めたので(長いこと天使として簡素な生活を送っていた名残かもしれない)、ミミはこの店の品はいつもガラス越しに眺めて、目で楽しむことに留めていた。
いつもなら、ちょっと立ち止まって眺めて、すぐに立ち去る。だが、この日は普段より長く立ち止まって見つめてしまった。ドレスとは違う、奇妙で珍しい、だが心惹かれるデザインの衣装が飾ってあったからだ。
その服は、見たところデザインは「水のはごろも」やガウン類に似ていて、前で合わせて帯で留める形の物だった。ただし、袖も裾もとても長い。着て歩いたら、裾はおそらくウェディングドレスのように長く後ろに引きずることになるだろうし、これまた地面に着きそうなほど長い不思議な袖は、包んだ腕を動かすのが困難になるだろう。戦闘向きじゃないどころか、日常生活にも大いに支障を来しそうだ。
だが、そんな形が、布地の儚い美しさと奇妙に調和していた。生地は最上級の白絹で織られていて、しっとりと静かな輝きを放っている。模様は、ところどころ布地に斜めに流れるように染め抜かれた、散りゆく桜の花びらだけだった。そんなシンプルさ故に、淡い桜色の花びらが白絹の中で際立って見える。
留める帯は、どうやら「あまつゆのいと」だけで織られていているらしい。後ろで花のような形になるような結び方をされている。澄んだ水が流れ集まると淡い淡い青になるように、この帯もウォルロの流れをそのまま切り取って留めたような色をしていた。
ミミは思わずうっとりとその不思議な衣装を眺め、濃い紫の瞳が陰影と煌めきを増して美しいグラデーションを描いた。綺麗なもの、愛しいものを見る時にする彼女のその表情を見て、イザヤールは微笑んで囁いた。
「気に入ったか」
彼の声でミミは我に帰って、見とれすぎていたことにあたふたして顔を赤らめた。
「あ、はい・・・とっても綺麗だと思って」
「せっかくだから、中に入って見せてもらおう」
そう言って彼はミミの手を引いて、店の入り口の扉を開けた。
「え・・・でも、イザヤール様」
本来彼は、この手の店はどちらかと言えば苦手な質である筈だ。だが、ミミが一緒で彼女に似合いそうな物がある場合は別で、そんな時の彼は実に楽しそうだ。それでもなんだか申し訳なくて、ミミはためらったが、止める間もなく二人は店内に足を踏み入れ、エレガントなドレスに身を包んだ店員ににこやかに出迎えられた。
「ショーウインドウの衣装が気になりまして?」
「はい、とっても綺麗ですね」
「遥か東国の古代の衣装をモチーフにしたデザインだそうですのよ。花嫁衣装のイメージもあるそうですわ。パーティでお召しになれば注目間違いなしですし、贅沢に部屋着としてお使いになられても、極上の絹の肌触りが優雅な時間をお約束致しますわ」
「なるほど。おまえ好みじゃないか?」
イザヤールが微笑んで囁いたが、ミミはうっとりしながらも考え込んでいた。そして、守備力も魔力も無い上に、緊急時にかえって動きが阻害されてしまう分、ある意味あぶないビスチェより更に厄介だと自分に懸命に言い聞かせて、結局諦めた。
(それに、きっと、私よりもっと似合う人に着てもらった方が、服も喜ぶだろうし・・・)
(ミミにとても似合うと思うが・・・着ているところを見られなくて残念だな。見るのは楽しいが、着るには厄介な服だと気に入らなかったかな)
それぞれ名残惜しそうに内心呟きながら、二人は店を後にした。
それから数日後。城から戻る途中だったイザヤールは、件の服飾店の前で偶然リッカと行き合った。リッカも、例の奇妙だが美しいデザインの飾ってあるショーウインドウを、楽しそうな顔で眺めていた。
「やあ、リッカか。これから市場で買い物か?」
「あ、イザヤールさん。そうなの、あともう少しでタイムセールだから、その前にちょっとね♪」
「そうか。・・・ところで、君もこの服が気に入ったのかな?」
「え?」リッカはきょとんとしてから、また楽しげに笑った。「ああ、このショーウインドウの服?綺麗だよね。でも私には似合わないなあ。こんなの着ていたら絶対宿屋のお仕事できなさそうだし。それに私は、リボンとかフリルとか、もっとカワイイ感じが好きかな。そういう服はみんながプレゼントしてくれるしね」
「そういうものなのか」
「うん。あのね、この服は、ミミにすっごく似合いそうって思って見ていたの♪」
「ああ・・・。実は私も、先日そう思ったのだが、あまりに非実用的な為に、ミミは気に入らなかったようだ」
すると、リッカは少し眉をひそめ、首を傾げて言った。
「それ・・・ミミ、ほんとに気に入らなかったのかな?」
「?どういうことだ?」
「私も・・・綺麗なドレスとか憧れてたから、わかる気がするんだけど・・・私たちみたいに仕事や冒険していると、ただキレイなだけの服を買うことって、なかなかできないような気がするの。お金とか関係なくね。つい仕事しやすいかとか、冒険に役立つかとか、考えちゃうんだ」
「・・・そうなのか」
「ミミなんか特に、ずっと冒険者してて、パーティリーダーっていう責任感も人一倍あるから、何の効果も無い綺麗な服を、自分の為だけに買うのはちょっとためらっちゃうんじゃないかな。私たちにはどんどん買ってくれるのにね」
「そう・・・かもな」この前、おまえが着ているところを見たいと、ミミに正直に言ってやればよかったと、イザヤールは少し悔やんだ。無駄遣いと困らせるかもしれないが、贈ってみようと心に決めた。「リッカ、今からこの服をミミへの贈り物に買うから、ホワイトデーまで預かっておいてもらえるか?」
「サプライズにするのね、任せて!」
リッカはにっこり笑って、力強く頷いた。
そしてホワイトデー当日。クエストも無事終えた後、ミミはイザヤールからこの思いがけない贈り物をもらって、驚きと嬉しさで瞳を潤ませた。しばらくうっとりと眺めた後、せっかくだからと着てみることにした。
入浴後の肌に、しっとりとまとわりつく滑らかな絹の感触が心地いい。裾の前側は膝下辺りで自然に分かれて広がっているので、後ろを引きずることさえ気にしなければ、案外歩きにくくはない。襟元はどの辺りで合わせるのが適当かわからなくて、水のはごろもと同じような感じにしてみた。帯は胸の下からウエストにかけてぐるぐる巻いて、花のような結び方は自分ではできないので正面でリボン結びにしてから、結び目を後ろに回した。
綺麗だけれど、着てみるとやっぱり不思議なデザインの衣装だと改めてわかる。
(すごく変・・・だったら、どうしよう・・・)
せっかくプレゼントしてくれたイザヤール様をがっかりさせるんじゃないかと、今度は心許なさでミミは瞳を潤ませた。そして、うつむきながらおずおずと彼の前に姿を表した。
「あの・・・着てみたの、イザヤール様」
出てきたミミを見て、イザヤールは息を飲んだ。襟元の合わせの上に覗く綺麗な鎖骨、重なった襟元の間から伸びることでより華奢に見える首。柔らかな薄手の布でできた帯は胸のすぐ下からきゅうと結んでいる為に、大きな胸がより悩ましく強調されていた。割れた前裾からちらりと見え隠れする滑らかな曲線を描く脛。柔らかな白絹は彼女の体の線にぴったりと沿い、花びらの模様を追うと否応なしに艶かしい肢体の造作が目に入る。
異様に長い袖と裾は、動作をいくらか不自由にし、その緩慢さが優雅な感じを醸し出す一方で、すぐにも捕獲できそうな印象を与えて、かすかな嗜虐心を誘い出した。手を伸ばせば、白絹の袖を易々と掴んで・・・この美しいからだを、捕らえ引き寄せることができるだろう・・・。
しばらく固まったように見とれてから、実際に彼はそうした。そして、腕の中にしっかり抱えた彼女のやわらかさとぬくもりを白絹越しに感じながら、耳元に唇を寄せて囁いた。
「とても・・・綺麗だ」
囁かれる声と息が熱い。がっかりさせるどころか喜んでもらえたという安堵を通り越して、ミミの心拍数が一気に上がった。なんで・・・だろう、露出の低い衣装の筈なのに・・・。彼女は目を見開いてイザヤールの瞳を見つめたが、その熱に促されるように、やがてゆっくりと目蓋を閉じた。
「・・・この服・・・どこに着て行こうか・・・」
強く抱きしめられ、僅かに苦しそうな、だが陶酔した声で、ミミは呟く。
「そうだな、花見の時にでも、どうだ」
「お花見・・・」
花見という言葉の賑やかなイメージにミミが少し戸惑うと、イザヤールは艶かしい笑みと共に囁いた。
二人きりでの花見の時に、な。
後は室内限定だと、彼は笑ってから、ミミの白絹に劣らず滑らかな首筋に、こちらは紅い花びらを散らし始める。この様子では、サプライズに協力してくれたリッカには悪いが、着た状態での衣装のお披露目は、しばらく先になりそうだ。〈了〉
春が本格的に始まりかけの時期となった。セントシュタイン城下町の街角でも、春を感じさせる物の販売を次々と始めている。
そんな折、城下町を歩いていたミミとイザヤールは、とある服飾店の前を通りかかった。ガラス張りのショーウインドウの中に、きらびやかなドレスや小物を飾り付けているその店は、防具店の無骨な雰囲気とは無縁な空気を醸し出している。繊細で美しいレースやリボンやラインストーンが、高価だが魔力もほとんどない薄い布に縫い付けられて作られたドレスは、女性を装う為だけに生まれた物で、攻撃から身を守ることは一切できないと言っていい。
綺麗な物や人を眺めることが大好きなミミは、もちろん美しい装備品はたくさん持っていたが、冒険者という生活がら、それらはほとんど全て何かしらの魔力や防御効果を持っていて、戦闘に不向きな非実用的な物は、部屋着を除いてはほとんど無かった。
錬金をすれば、守備力も魔力もある美しいドレスを作ることができたから、わざわざ服飾店に頼んで仕立ててもらう必要もなかったし、全く戦闘に使えない贅沢な衣装に浪費するのは気が咎めたので(長いこと天使として簡素な生活を送っていた名残かもしれない)、ミミはこの店の品はいつもガラス越しに眺めて、目で楽しむことに留めていた。
いつもなら、ちょっと立ち止まって眺めて、すぐに立ち去る。だが、この日は普段より長く立ち止まって見つめてしまった。ドレスとは違う、奇妙で珍しい、だが心惹かれるデザインの衣装が飾ってあったからだ。
その服は、見たところデザインは「水のはごろも」やガウン類に似ていて、前で合わせて帯で留める形の物だった。ただし、袖も裾もとても長い。着て歩いたら、裾はおそらくウェディングドレスのように長く後ろに引きずることになるだろうし、これまた地面に着きそうなほど長い不思議な袖は、包んだ腕を動かすのが困難になるだろう。戦闘向きじゃないどころか、日常生活にも大いに支障を来しそうだ。
だが、そんな形が、布地の儚い美しさと奇妙に調和していた。生地は最上級の白絹で織られていて、しっとりと静かな輝きを放っている。模様は、ところどころ布地に斜めに流れるように染め抜かれた、散りゆく桜の花びらだけだった。そんなシンプルさ故に、淡い桜色の花びらが白絹の中で際立って見える。
留める帯は、どうやら「あまつゆのいと」だけで織られていているらしい。後ろで花のような形になるような結び方をされている。澄んだ水が流れ集まると淡い淡い青になるように、この帯もウォルロの流れをそのまま切り取って留めたような色をしていた。
ミミは思わずうっとりとその不思議な衣装を眺め、濃い紫の瞳が陰影と煌めきを増して美しいグラデーションを描いた。綺麗なもの、愛しいものを見る時にする彼女のその表情を見て、イザヤールは微笑んで囁いた。
「気に入ったか」
彼の声でミミは我に帰って、見とれすぎていたことにあたふたして顔を赤らめた。
「あ、はい・・・とっても綺麗だと思って」
「せっかくだから、中に入って見せてもらおう」
そう言って彼はミミの手を引いて、店の入り口の扉を開けた。
「え・・・でも、イザヤール様」
本来彼は、この手の店はどちらかと言えば苦手な質である筈だ。だが、ミミが一緒で彼女に似合いそうな物がある場合は別で、そんな時の彼は実に楽しそうだ。それでもなんだか申し訳なくて、ミミはためらったが、止める間もなく二人は店内に足を踏み入れ、エレガントなドレスに身を包んだ店員ににこやかに出迎えられた。
「ショーウインドウの衣装が気になりまして?」
「はい、とっても綺麗ですね」
「遥か東国の古代の衣装をモチーフにしたデザインだそうですのよ。花嫁衣装のイメージもあるそうですわ。パーティでお召しになれば注目間違いなしですし、贅沢に部屋着としてお使いになられても、極上の絹の肌触りが優雅な時間をお約束致しますわ」
「なるほど。おまえ好みじゃないか?」
イザヤールが微笑んで囁いたが、ミミはうっとりしながらも考え込んでいた。そして、守備力も魔力も無い上に、緊急時にかえって動きが阻害されてしまう分、ある意味あぶないビスチェより更に厄介だと自分に懸命に言い聞かせて、結局諦めた。
(それに、きっと、私よりもっと似合う人に着てもらった方が、服も喜ぶだろうし・・・)
(ミミにとても似合うと思うが・・・着ているところを見られなくて残念だな。見るのは楽しいが、着るには厄介な服だと気に入らなかったかな)
それぞれ名残惜しそうに内心呟きながら、二人は店を後にした。
それから数日後。城から戻る途中だったイザヤールは、件の服飾店の前で偶然リッカと行き合った。リッカも、例の奇妙だが美しいデザインの飾ってあるショーウインドウを、楽しそうな顔で眺めていた。
「やあ、リッカか。これから市場で買い物か?」
「あ、イザヤールさん。そうなの、あともう少しでタイムセールだから、その前にちょっとね♪」
「そうか。・・・ところで、君もこの服が気に入ったのかな?」
「え?」リッカはきょとんとしてから、また楽しげに笑った。「ああ、このショーウインドウの服?綺麗だよね。でも私には似合わないなあ。こんなの着ていたら絶対宿屋のお仕事できなさそうだし。それに私は、リボンとかフリルとか、もっとカワイイ感じが好きかな。そういう服はみんながプレゼントしてくれるしね」
「そういうものなのか」
「うん。あのね、この服は、ミミにすっごく似合いそうって思って見ていたの♪」
「ああ・・・。実は私も、先日そう思ったのだが、あまりに非実用的な為に、ミミは気に入らなかったようだ」
すると、リッカは少し眉をひそめ、首を傾げて言った。
「それ・・・ミミ、ほんとに気に入らなかったのかな?」
「?どういうことだ?」
「私も・・・綺麗なドレスとか憧れてたから、わかる気がするんだけど・・・私たちみたいに仕事や冒険していると、ただキレイなだけの服を買うことって、なかなかできないような気がするの。お金とか関係なくね。つい仕事しやすいかとか、冒険に役立つかとか、考えちゃうんだ」
「・・・そうなのか」
「ミミなんか特に、ずっと冒険者してて、パーティリーダーっていう責任感も人一倍あるから、何の効果も無い綺麗な服を、自分の為だけに買うのはちょっとためらっちゃうんじゃないかな。私たちにはどんどん買ってくれるのにね」
「そう・・・かもな」この前、おまえが着ているところを見たいと、ミミに正直に言ってやればよかったと、イザヤールは少し悔やんだ。無駄遣いと困らせるかもしれないが、贈ってみようと心に決めた。「リッカ、今からこの服をミミへの贈り物に買うから、ホワイトデーまで預かっておいてもらえるか?」
「サプライズにするのね、任せて!」
リッカはにっこり笑って、力強く頷いた。
そしてホワイトデー当日。クエストも無事終えた後、ミミはイザヤールからこの思いがけない贈り物をもらって、驚きと嬉しさで瞳を潤ませた。しばらくうっとりと眺めた後、せっかくだからと着てみることにした。
入浴後の肌に、しっとりとまとわりつく滑らかな絹の感触が心地いい。裾の前側は膝下辺りで自然に分かれて広がっているので、後ろを引きずることさえ気にしなければ、案外歩きにくくはない。襟元はどの辺りで合わせるのが適当かわからなくて、水のはごろもと同じような感じにしてみた。帯は胸の下からウエストにかけてぐるぐる巻いて、花のような結び方は自分ではできないので正面でリボン結びにしてから、結び目を後ろに回した。
綺麗だけれど、着てみるとやっぱり不思議なデザインの衣装だと改めてわかる。
(すごく変・・・だったら、どうしよう・・・)
せっかくプレゼントしてくれたイザヤール様をがっかりさせるんじゃないかと、今度は心許なさでミミは瞳を潤ませた。そして、うつむきながらおずおずと彼の前に姿を表した。
「あの・・・着てみたの、イザヤール様」
出てきたミミを見て、イザヤールは息を飲んだ。襟元の合わせの上に覗く綺麗な鎖骨、重なった襟元の間から伸びることでより華奢に見える首。柔らかな薄手の布でできた帯は胸のすぐ下からきゅうと結んでいる為に、大きな胸がより悩ましく強調されていた。割れた前裾からちらりと見え隠れする滑らかな曲線を描く脛。柔らかな白絹は彼女の体の線にぴったりと沿い、花びらの模様を追うと否応なしに艶かしい肢体の造作が目に入る。
異様に長い袖と裾は、動作をいくらか不自由にし、その緩慢さが優雅な感じを醸し出す一方で、すぐにも捕獲できそうな印象を与えて、かすかな嗜虐心を誘い出した。手を伸ばせば、白絹の袖を易々と掴んで・・・この美しいからだを、捕らえ引き寄せることができるだろう・・・。
しばらく固まったように見とれてから、実際に彼はそうした。そして、腕の中にしっかり抱えた彼女のやわらかさとぬくもりを白絹越しに感じながら、耳元に唇を寄せて囁いた。
「とても・・・綺麗だ」
囁かれる声と息が熱い。がっかりさせるどころか喜んでもらえたという安堵を通り越して、ミミの心拍数が一気に上がった。なんで・・・だろう、露出の低い衣装の筈なのに・・・。彼女は目を見開いてイザヤールの瞳を見つめたが、その熱に促されるように、やがてゆっくりと目蓋を閉じた。
「・・・この服・・・どこに着て行こうか・・・」
強く抱きしめられ、僅かに苦しそうな、だが陶酔した声で、ミミは呟く。
「そうだな、花見の時にでも、どうだ」
「お花見・・・」
花見という言葉の賑やかなイメージにミミが少し戸惑うと、イザヤールは艶かしい笑みと共に囁いた。
二人きりでの花見の時に、な。
後は室内限定だと、彼は笑ってから、ミミの白絹に劣らず滑らかな首筋に、こちらは紅い花びらを散らし始める。この様子では、サプライズに協力してくれたリッカには悪いが、着た状態での衣装のお披露目は、しばらく先になりそうだ。〈了〉
ビスチェや水着がその辺の鎧より守備力が高くて『なんで!?』ってなる事もあります。
魔力が込められているからと言ってもね。
さすがにうちの女主も気軽には買えなそうです。まぁパラディン君が買ってくれるので。
女主「あら?素敵なドレス…でもさすがに守備力や魔力も無いですし…」
男パラ「ほら、欲しかったんだろ?」
女主「あ…ありがと///」
男パラ「絶対、女主に似合うよ。と言うわけで男僧侶、一万G貸して」
男僧侶「おいコラそこの紫、そこまでしないだろ」
男バト「ふぁっしょんなんざ役にたたねぇのにくだらねぇ。これだから女は」
男パラ男僧侶「まぁ、男バトは女の子とは無縁だろうしな。」
男バト「女なんかの何処が良いんだ。筋骨粒々筋肉もりもりな男の方がずっと良いだろ。」
男パラ男僧侶「お前やばくない?」
まぁ、うちのパラディンと僧侶は細身ながら筋肉が付いているのでゴリマッチョ好きのバトマスの守備範囲じゃないです…は!アギロさんがピンチ!
こんばんは☆きっとオシャレは男子も必要必須パラメーターなのです・・・たぶん。たとえステテコパンツとかで装備品差別があっても(涙)
そっか、冒険に役立たない装備品を買うのをためらうのは当サイト女主だけじゃなかったんですね、よかった♪
パラディンさん、優しいです・・・が、僧侶さんから借りるんですかG!(笑)
バトマスさん、もしかして女性嫌いでいらっしゃいますかしら。可愛い女の子が強いというのはぐっと来ないんでいらっしゃいますかね~。テンチョー、逃げて!w