セントシュタイン三丁目

DQ9の二次創作(主にイザ女主小説)の、全くの個人的趣味なブログです。攻略の役には立ちません。悪しからずご了承ください。

終焉の竜と勇者とロール姫27

2019年04月09日 23時59分50秒 | クエスト184以降
ちまちま連載追加クエストもどきは意外な方向へ(笑)前回のあらすじ、ロール姫の捕らえられていた部屋を、魔物たちが何故かせっせと掃除していた・・・。

 もう囚われびとが居ない場所を何故掃除しているのか疑問だったが、スライムベスの答えは想像の範囲外だった。
「え〜、だってこの部屋もったいないじゃんか〜。だからここを宿屋にしようと思ってさ〜」
「え・・・そんなことでいいの?あなたたち、終焉の竜の部下とかじゃないの?」
 ミミが驚いて尋ねると、スライムベスはムキになって答えた。
「別に〜。誰があんな・・・いやなんでもない」
「終焉の竜の何かを知っているの?」
「ししし知らねーし!・・・そ、そんなことよりさあ、おまえらお客第一号にならない?旨いメシも作るし!」
「宿屋を始めたいなら、態度はどうかと思うが」
 イザヤールが冷静にツッコミを入れたが、スライムベスは構わず続けて言った。
「外はもう夜だぜ?疲れてるだろ?元々お姫様のふかふかベッドなんだし、すごくよく眠れると思うぜ」
「それではいそうですかと休める人間が居ると思うか?魔物たちに囲まれて」
 イザヤールは呆れたが、ミミは彼に目配せをしてから言った。
「う〜ん、でも、眠いしお腹が減ったから、泊まっちゃおうかな」
 イザヤールは、ミミの目配せに気付いて、ミミにだけわざとだとわかる声で言った。
「ミミ?!こんなところで、危険だぞ!」
「だって、さすがに疲れちゃったもの・・・」
 もちろん魔物たちは、普段のミミならこんな言葉を言わないなどということは知らない。
「仕方ないな」イザヤールは肩をすくめた。「なら休んでいくか」
「おうっ、毎度あり!」スライムベスははしゃいだ。「じゃあさっそく食事の用意をしてくるぜ!」
 そうして魔物たちが部屋から出てしまうと、ミミはイザヤールに囁いた。
「ここに泊まれば、終焉の竜のことが何かわかると思ったけれど・・・」
「まあどちらでも構わないさ」イザヤールは笑った。「せいぜい、休息させてもらおう」〈続く〉
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