おお、久々にギリギリ金曜日更新に間に合った〜!の追加クエストもどき。よい子の皆様、夏休みの宿題は終わりましたか?まあよく考えれば、もう学校始まってる子も、そして明日は土曜日だから、今日は別に夏休み最後の日じゃないんでしょうねえ。でもお約束の「夏休みの最後ギリギリに宿題をやる」ネタをお送りします☆宿題をギリギリまで放っておく子は、やがてブログの更新や同人原稿をギリギリまで放っておいて泣く大人に・・・って、ほとんど実害無いじゃないか(笑)
海水浴場ももうすぐまた来年、夏の避暑や旅行シーズンも終わって、セントシュタインの城下町も、そしてリッカの宿も久しぶりにのんびりした空気に包まれていた。ルイーダは遅い夏休みを取ってカルバドに行き、ロクサーヌはどこかに仕入れに出かけて、酒場の店番はイザヤールが、ロクサーヌショップの店番はミミがしていた。
このまま今日はのんびりと終わるかな、と思いながらミミはリッカの帳簿のチェックの手伝いをしていると、突然嵐が飛び込んできた!・・・というのはさすがに大げさだが、豆台風くらいの勢いで何者かがロビーに飛び込んできた!
「うわぁああん!ミミ、助けてー!」
すっかりお馴染みのその制服姿は、エルシオン学院の生徒だ。男子生徒が、半ベソで駆け込んできたのだった。
「ど、どうしたの?!」ミミは驚いて、思わず少年を追いかけているであろう曲者を探した。「何かに追われているの?!」
「そう、そうなんだよ!さすがミミ!」
それを聞いたイザヤールは眼光を鋭くしてカウンターから飛び出し、リッカはお客様を守らなきゃとあたふたし始めた。しかし、誰かが入ってくる気配は無い。
しばらくして、ミミが首を傾げて尋ねた。少々イヤな予感がする、という表情である。
「何に追われているの・・・?」
少年は息を切らせてイザヤールから水の入ったグラスをもらっていたが、息切れしながらも力強く答えた。
「夏休みの宿題だよ!」
やっぱり・・・と、一同途端に緊張が緩み、脱力感を伴う呆れ顔になった。
「代わりにはやってあげないよ」ミミはきっぱりと言った。「宿題は自分の力でやらなきゃ」
「わかってるけどさ〜、手伝ってくれないと間に合わないよー!エルシオン卿に叱られて課外授業させられるー!」
「自業自得だ」
イザヤールが素っ気なく呟く。
「イザヤールせんせー厳しいー!もうテーマは決まってんだけど、観察対象なことができる強者が、ミミかイザヤール先生くらいしか居ないんだよ〜、頼むよ〜」
「どんな宿題をするつもりなの?」ミミは尋ねた。尋ねてしまえば手伝うことはほぼ決定なのだが、仕方ない。
「メタルキングを効率良く倒せる職業は何かってテーマで、メタキンオンリー地図に来る冒険者を観察するつもりだったんだけど、夏休みのせいか、ダンジョンに来る冒険者たちもみんな浮かれたカッコしてて、何の職業かよくわかんなかったんだよ〜。メイド服やスライムスーツでメタル狩りに来るなっつーの!」
どうやら少年、完全にサボっていたわけではないらしい。そういうことなら、ちょっと手伝ってあげてもいいかな、とミミが考えると、その考えを読んだようにイザヤールが苦笑した。まあ真面目に取り組んでそれなら仕方ないな、彼も小さく呟く。
「カウンターは大丈夫だから、ちょっと行ってきてあげたら?」
リッカも言ったので、ミミとイザヤールは顔を見合わせた。行ってもいい?ああ、私も一緒に行くぞ、というアイコンタクトを交わす。
「うわぁああー!こうしている間にも、夏休みの最後の足音が迫ってくるうぅー!破滅への序曲があー!」
少年は大げさかつなんとも詩的な表現をしたが、エルシオン学院の場合は「破滅への序曲」という表現がシャレにならないのが恐ろしいところである。
「落ち着いて、手伝うから」
ミミは言い、クエスト「カウントダウン・パニック」を引き受けた!
こうしてミミとイザヤールと男子生徒はメタルキングばかりが出てくるフロアのある洞窟に向かった。サンディは本来なら冒険の記録についてくる筈だが、明日までにアギロに提出すると約束していた業務日誌に追われていて今回は欠席とのことだった。宿題に追われている者がここにも一人である。
エルシオン学院の生徒だけあって少年も足手まといになることなくダンジョンを進み、三人は程なく出現モンスターがメタルキングオンリーのフロアに到着した。
「まずは何の職業から始めようかなあ・・・」ミミは呟いた。「あなたは、どの職業が一番対メタル系に有効だと思っているの?」
ミミが少年に尋ねると、彼はペンをくるくるしながら考えて答えた。
「ん〜、やっぱすばやさが高い武闘家辺りかなあ?でもさー、いろいろ試してみてよ」
そこでイザヤールは武闘家に、ミミはヤリで一閃突きをする為にパラディンに転職した。武闘家装備一式に、竜神王のツメの深い紅が映えるイザヤールの姿に、少年は思わず拍手した。
「おお〜イザヤール先生、かっけぇえー!如何にも武闘家中の武闘家って感じだよなあ、頭のおかげで!」
「それは褒めているのか?」
イザヤールは苦笑したが、ミミはうんうんうんと何回も頷き、イザヤール様はとってもかっこいいんだものとご満悦だった。そんなミミをしげしげと見て、少年は言った。
「ミミは、パラディンのカッコでもあんまり強そうに見えないなあ〜」
「え・・・えええ〜!」
レベル90越えなのにと、たちまちミミはしょげる。
「あ〜、いや、すっげーカワイイから!強そうじゃなくて全然いいから!」
「ありがとう・・・かな?冒険者としてはフォローになってないような気がするの〜」
しょんぼりするミミの頭をイザヤールはよしよしとなでる。そんな彼の余裕の態度とミミに褒め言葉が全く響いてないことに少年はちょっと不満そうだったが、さっそくメタルキングが現れたので、すぐそちらに注意が移った。
武闘家の強みは、メタルキングよりも速く行動できる可能性のあるすばやさの高さである。イザヤールの攻撃!ネイルスクラッチをしたので、メタルキングに4ポイントのダメージを与えた!
「しかし、『きようさ』は全職業の中で平均値だから、案外会心の一撃が出にくいのだがな。会心の一撃を狙うならすばやさときようさがバランス良く高い盗賊やレンジャーの方が効率がいいだろう」
攻撃を終えてイザヤールは言った。
「え〜そうなの?早く言ってくれよ、イザヤール先生〜」
そして、すばやさが一番低いパラディン職であるミミが一閃突きをする前に、メタルキングは逃げ出してしまった。
「パラディンはやっぱり不向き・・・と」
少年はせっせとデータをメモし、イザヤールは今度はレンジャーに、ミミは盗賊に転職した。そして、間もなく次のメタルキングに遭遇した。
ミミの攻撃!ミミは短剣スキルのアサシンアタックを使ったが、残念ながら急所は外したので通常攻撃ダメージとなった。
メタルキングは大きなからだをおもいきりぶつけてきた!ミス!イザヤールにダメージを与えられない!
イザヤールは魔神のごとく斬りかかった!会心の一撃!メタルキングはすばやく身をかわした!
「会心の一撃を避けるとはな」
イザヤールは軽く舌打ちして、装備を弓に変えた。次のターンではニードルショットを放ったが、やはりあいにく急所は外して1ポイントのダメージとなった。ミミは装備をメタルキングの剣に変えてはやぶさ斬りをして4ポイントのダメージを与えた。
しかし、メタルキングは逃げ出した!
「やはり一撃必殺のこれだな」
イザヤールは呟いて今度はバトルマスターに転職し、再びオノを装備した。
またメタルキングが現れると、イザヤールは魔神のごとく斬りかかった!会心の一撃!メタルキングを倒した!
一方ミミは、旅芸人に転職した。二匹目のメタルキングに向かって、かれいにジャグリングをはじめた!10ポイントのダメージ!
「おお〜、キラージャグリングすげー!一撃必殺系が無いならコレかー!」
そしてメタルキングは、おどりこのドレス姿のミミにみとれてしまったので、とどめのもう一回キラージャグリングを食らってしまったのだった。
次はイザヤールは戦士に転職して会心必中の発動を狙い、ミミはスーパースターに転職して、必ず最初に攻撃できる扇「風林火山」で「おうぎのまい」を踊って、4ポイントのダメージを与えた。だが残念ながら会心必中が発動する前にメタルキングは逃げ出した!
その後賢者の弓スキルやブーメランスキル、魔法使いの短剣スキル、僧侶のヤリスキルなども試したが、メタルキングには魔法は一切効かないので、メタルキングと戦うなら、わざわざ呪文主流の職業で挑むよりは戦闘系の方が有利なことを、ミミとイザヤールは実戦で示した。
「どう?参考になった?」
ひととおり全職業でメタルキングと戦った後、ミミが尋ねると、少年は頷いた。
「うん、データ上は、そこそこ素早くて器用さも高いから会心の一撃が出やすいレンジャーが有利だけど、オノスキルやヤリスキルを極めて全職業で装備可になっている武闘家がまじんぎりや一閃突きをするのが一番ヒット確率高いんじゃないかな!でも、スーパースターの風林火山を使ったおうぎのまいもなかなか有効だな!」
「わあ、役に立ったみたいでよかった♪」
「ふむ、よく観察して研究したようだな」
喜ぶミミ、師匠だった頃の教師風の習性が出るイザヤール。
「だけど・・・」少年は付け加えた。
「だけど?」
「なんでかなあ、見ていると、バトマスのイザヤール先生のまじん斬りと、旅芸人のミミのキラージャグリングが一番ヒット率高いような気がするんだよなあ、気のせいかなあ?」
「そ・・・そう?・・・一番慣れている職業なせいかな?でもみんなに当てはまるとは限らないからね」
「あとさー、レインボーチュチュやさとりのワンピース姿のミミもめちゃめちゃ可愛かったけど、やっぱりおどりこのドレス姿のミミが一番いいと思うな〜♪似合ってるよ!」
「え・・・そう?・・・あ、ありがとう・・・」
思いがけず褒められてミミは戸惑いながらもお礼を言った。しかし、やはりこの後褒められた気がしない言葉が続いた。
「だって一番子供っぽく見えない服だもんな!」
「え・・・やっぱり他の服だと私、子供っぽい・・・?」
「いや、そーゆー意味じゃなくて!体はちゃんとエロいし!・・・って、わー!変な意味じゃなくてー!イザヤール先生の顔がスゲー怖えぇえ!ごめんなさーい!」
失言を何とかフォローしようとして更にドツボにハマるお約束のパターンである。何はともあれ、宿題は間に合いそうで、その点では少年は安堵した。
「とにかく、手伝ってくれてありがとうな、ミミ、イザヤール先生。おかげですっごく勉強になったし。ミミたちはもう充分強いから必要ないかもしんないけど、この地図の写し、お礼の気持ちな!」
ミミはメタルキングオンリーのフロアがある地図をもらった!
「よ〜し、後は寮に帰って、頑張ってまとめるぞ〜!」
そこで一同はリレミトで洞窟を出て、少年はキメラのつばさでエルシオン学院に帰っていった。
後日。ミミとイザヤールがエルシオン学院を訪れてみると、宿題を手伝った少年は、何故か補習を受けていた。
「どうしたの?もしかして、うっかり眠っちゃって提出に間に合わなかったとか?」
「違げーよ!ミミたちとの会話も詳しく書いて提出したら、なんでかチャチャ先生に怒られたんだよ〜。『レポートはよくできてるけど、女の子へのデリカシーは勉強不足ね〜。補習よ☆』だって!ひどくねえ?」
それはちょっと可哀想かも・・・と思ったミミだったが、イザヤールは「自業自得だな」とまた頷いていたのだった。〈了〉
海水浴場ももうすぐまた来年、夏の避暑や旅行シーズンも終わって、セントシュタインの城下町も、そしてリッカの宿も久しぶりにのんびりした空気に包まれていた。ルイーダは遅い夏休みを取ってカルバドに行き、ロクサーヌはどこかに仕入れに出かけて、酒場の店番はイザヤールが、ロクサーヌショップの店番はミミがしていた。
このまま今日はのんびりと終わるかな、と思いながらミミはリッカの帳簿のチェックの手伝いをしていると、突然嵐が飛び込んできた!・・・というのはさすがに大げさだが、豆台風くらいの勢いで何者かがロビーに飛び込んできた!
「うわぁああん!ミミ、助けてー!」
すっかりお馴染みのその制服姿は、エルシオン学院の生徒だ。男子生徒が、半ベソで駆け込んできたのだった。
「ど、どうしたの?!」ミミは驚いて、思わず少年を追いかけているであろう曲者を探した。「何かに追われているの?!」
「そう、そうなんだよ!さすがミミ!」
それを聞いたイザヤールは眼光を鋭くしてカウンターから飛び出し、リッカはお客様を守らなきゃとあたふたし始めた。しかし、誰かが入ってくる気配は無い。
しばらくして、ミミが首を傾げて尋ねた。少々イヤな予感がする、という表情である。
「何に追われているの・・・?」
少年は息を切らせてイザヤールから水の入ったグラスをもらっていたが、息切れしながらも力強く答えた。
「夏休みの宿題だよ!」
やっぱり・・・と、一同途端に緊張が緩み、脱力感を伴う呆れ顔になった。
「代わりにはやってあげないよ」ミミはきっぱりと言った。「宿題は自分の力でやらなきゃ」
「わかってるけどさ〜、手伝ってくれないと間に合わないよー!エルシオン卿に叱られて課外授業させられるー!」
「自業自得だ」
イザヤールが素っ気なく呟く。
「イザヤールせんせー厳しいー!もうテーマは決まってんだけど、観察対象なことができる強者が、ミミかイザヤール先生くらいしか居ないんだよ〜、頼むよ〜」
「どんな宿題をするつもりなの?」ミミは尋ねた。尋ねてしまえば手伝うことはほぼ決定なのだが、仕方ない。
「メタルキングを効率良く倒せる職業は何かってテーマで、メタキンオンリー地図に来る冒険者を観察するつもりだったんだけど、夏休みのせいか、ダンジョンに来る冒険者たちもみんな浮かれたカッコしてて、何の職業かよくわかんなかったんだよ〜。メイド服やスライムスーツでメタル狩りに来るなっつーの!」
どうやら少年、完全にサボっていたわけではないらしい。そういうことなら、ちょっと手伝ってあげてもいいかな、とミミが考えると、その考えを読んだようにイザヤールが苦笑した。まあ真面目に取り組んでそれなら仕方ないな、彼も小さく呟く。
「カウンターは大丈夫だから、ちょっと行ってきてあげたら?」
リッカも言ったので、ミミとイザヤールは顔を見合わせた。行ってもいい?ああ、私も一緒に行くぞ、というアイコンタクトを交わす。
「うわぁああー!こうしている間にも、夏休みの最後の足音が迫ってくるうぅー!破滅への序曲があー!」
少年は大げさかつなんとも詩的な表現をしたが、エルシオン学院の場合は「破滅への序曲」という表現がシャレにならないのが恐ろしいところである。
「落ち着いて、手伝うから」
ミミは言い、クエスト「カウントダウン・パニック」を引き受けた!
こうしてミミとイザヤールと男子生徒はメタルキングばかりが出てくるフロアのある洞窟に向かった。サンディは本来なら冒険の記録についてくる筈だが、明日までにアギロに提出すると約束していた業務日誌に追われていて今回は欠席とのことだった。宿題に追われている者がここにも一人である。
エルシオン学院の生徒だけあって少年も足手まといになることなくダンジョンを進み、三人は程なく出現モンスターがメタルキングオンリーのフロアに到着した。
「まずは何の職業から始めようかなあ・・・」ミミは呟いた。「あなたは、どの職業が一番対メタル系に有効だと思っているの?」
ミミが少年に尋ねると、彼はペンをくるくるしながら考えて答えた。
「ん〜、やっぱすばやさが高い武闘家辺りかなあ?でもさー、いろいろ試してみてよ」
そこでイザヤールは武闘家に、ミミはヤリで一閃突きをする為にパラディンに転職した。武闘家装備一式に、竜神王のツメの深い紅が映えるイザヤールの姿に、少年は思わず拍手した。
「おお〜イザヤール先生、かっけぇえー!如何にも武闘家中の武闘家って感じだよなあ、頭のおかげで!」
「それは褒めているのか?」
イザヤールは苦笑したが、ミミはうんうんうんと何回も頷き、イザヤール様はとってもかっこいいんだものとご満悦だった。そんなミミをしげしげと見て、少年は言った。
「ミミは、パラディンのカッコでもあんまり強そうに見えないなあ〜」
「え・・・えええ〜!」
レベル90越えなのにと、たちまちミミはしょげる。
「あ〜、いや、すっげーカワイイから!強そうじゃなくて全然いいから!」
「ありがとう・・・かな?冒険者としてはフォローになってないような気がするの〜」
しょんぼりするミミの頭をイザヤールはよしよしとなでる。そんな彼の余裕の態度とミミに褒め言葉が全く響いてないことに少年はちょっと不満そうだったが、さっそくメタルキングが現れたので、すぐそちらに注意が移った。
武闘家の強みは、メタルキングよりも速く行動できる可能性のあるすばやさの高さである。イザヤールの攻撃!ネイルスクラッチをしたので、メタルキングに4ポイントのダメージを与えた!
「しかし、『きようさ』は全職業の中で平均値だから、案外会心の一撃が出にくいのだがな。会心の一撃を狙うならすばやさときようさがバランス良く高い盗賊やレンジャーの方が効率がいいだろう」
攻撃を終えてイザヤールは言った。
「え〜そうなの?早く言ってくれよ、イザヤール先生〜」
そして、すばやさが一番低いパラディン職であるミミが一閃突きをする前に、メタルキングは逃げ出してしまった。
「パラディンはやっぱり不向き・・・と」
少年はせっせとデータをメモし、イザヤールは今度はレンジャーに、ミミは盗賊に転職した。そして、間もなく次のメタルキングに遭遇した。
ミミの攻撃!ミミは短剣スキルのアサシンアタックを使ったが、残念ながら急所は外したので通常攻撃ダメージとなった。
メタルキングは大きなからだをおもいきりぶつけてきた!ミス!イザヤールにダメージを与えられない!
イザヤールは魔神のごとく斬りかかった!会心の一撃!メタルキングはすばやく身をかわした!
「会心の一撃を避けるとはな」
イザヤールは軽く舌打ちして、装備を弓に変えた。次のターンではニードルショットを放ったが、やはりあいにく急所は外して1ポイントのダメージとなった。ミミは装備をメタルキングの剣に変えてはやぶさ斬りをして4ポイントのダメージを与えた。
しかし、メタルキングは逃げ出した!
「やはり一撃必殺のこれだな」
イザヤールは呟いて今度はバトルマスターに転職し、再びオノを装備した。
またメタルキングが現れると、イザヤールは魔神のごとく斬りかかった!会心の一撃!メタルキングを倒した!
一方ミミは、旅芸人に転職した。二匹目のメタルキングに向かって、かれいにジャグリングをはじめた!10ポイントのダメージ!
「おお〜、キラージャグリングすげー!一撃必殺系が無いならコレかー!」
そしてメタルキングは、おどりこのドレス姿のミミにみとれてしまったので、とどめのもう一回キラージャグリングを食らってしまったのだった。
次はイザヤールは戦士に転職して会心必中の発動を狙い、ミミはスーパースターに転職して、必ず最初に攻撃できる扇「風林火山」で「おうぎのまい」を踊って、4ポイントのダメージを与えた。だが残念ながら会心必中が発動する前にメタルキングは逃げ出した!
その後賢者の弓スキルやブーメランスキル、魔法使いの短剣スキル、僧侶のヤリスキルなども試したが、メタルキングには魔法は一切効かないので、メタルキングと戦うなら、わざわざ呪文主流の職業で挑むよりは戦闘系の方が有利なことを、ミミとイザヤールは実戦で示した。
「どう?参考になった?」
ひととおり全職業でメタルキングと戦った後、ミミが尋ねると、少年は頷いた。
「うん、データ上は、そこそこ素早くて器用さも高いから会心の一撃が出やすいレンジャーが有利だけど、オノスキルやヤリスキルを極めて全職業で装備可になっている武闘家がまじんぎりや一閃突きをするのが一番ヒット確率高いんじゃないかな!でも、スーパースターの風林火山を使ったおうぎのまいもなかなか有効だな!」
「わあ、役に立ったみたいでよかった♪」
「ふむ、よく観察して研究したようだな」
喜ぶミミ、師匠だった頃の教師風の習性が出るイザヤール。
「だけど・・・」少年は付け加えた。
「だけど?」
「なんでかなあ、見ていると、バトマスのイザヤール先生のまじん斬りと、旅芸人のミミのキラージャグリングが一番ヒット率高いような気がするんだよなあ、気のせいかなあ?」
「そ・・・そう?・・・一番慣れている職業なせいかな?でもみんなに当てはまるとは限らないからね」
「あとさー、レインボーチュチュやさとりのワンピース姿のミミもめちゃめちゃ可愛かったけど、やっぱりおどりこのドレス姿のミミが一番いいと思うな〜♪似合ってるよ!」
「え・・・そう?・・・あ、ありがとう・・・」
思いがけず褒められてミミは戸惑いながらもお礼を言った。しかし、やはりこの後褒められた気がしない言葉が続いた。
「だって一番子供っぽく見えない服だもんな!」
「え・・・やっぱり他の服だと私、子供っぽい・・・?」
「いや、そーゆー意味じゃなくて!体はちゃんとエロいし!・・・って、わー!変な意味じゃなくてー!イザヤール先生の顔がスゲー怖えぇえ!ごめんなさーい!」
失言を何とかフォローしようとして更にドツボにハマるお約束のパターンである。何はともあれ、宿題は間に合いそうで、その点では少年は安堵した。
「とにかく、手伝ってくれてありがとうな、ミミ、イザヤール先生。おかげですっごく勉強になったし。ミミたちはもう充分強いから必要ないかもしんないけど、この地図の写し、お礼の気持ちな!」
ミミはメタルキングオンリーのフロアがある地図をもらった!
「よ〜し、後は寮に帰って、頑張ってまとめるぞ〜!」
そこで一同はリレミトで洞窟を出て、少年はキメラのつばさでエルシオン学院に帰っていった。
後日。ミミとイザヤールがエルシオン学院を訪れてみると、宿題を手伝った少年は、何故か補習を受けていた。
「どうしたの?もしかして、うっかり眠っちゃって提出に間に合わなかったとか?」
「違げーよ!ミミたちとの会話も詳しく書いて提出したら、なんでかチャチャ先生に怒られたんだよ〜。『レポートはよくできてるけど、女の子へのデリカシーは勉強不足ね〜。補習よ☆』だって!ひどくねえ?」
それはちょっと可哀想かも・・・と思ったミミだったが、イザヤールは「自業自得だな」とまた頷いていたのだった。〈了〉
冒険者がメイド服やスラタワセットだったのはエルシオン学院生徒対策だったりしてw
褒めているのか褒めていないのか、よくわからない男子生徒wミミちゃん達の会話も記入するのは分かるとして、何故そこを書いた⁉︎
ちなみに10でよく見るメタキン狩りは爆裂拳、会心特化の片手剣ではやぶさ斬り等の連続攻撃、魔神斬り。
一閃突きはヤリが不人気(装備できる職の長所を生かせない)の為かあまり見ないです。
そういえば昨日テレビで子供の夏休みの宿題は必要か不要かというアンケートを取っていました。
いらない派多数!『休みの期間にしか出来ない事がある』、『もっと時間を有効に』という意見があったのですが一番笑ったのは
『最終日に親がやる羽目になるから』
そりゃ、いらないってなるわなぁ…
マイパ現代学パロ
高校生です
リリン→1年A組、シェルル→2年B組、ククール→2年B組副担任。リリンのお隣さんである
ククール「明日から二学期か…みんな…特にシェルルは宿題やったかな?」
⁇「キャーッ!?」
クク「今の声は…」
バンッ!
クク「リリン⁉︎何があった」
リリン「シェルルが窓から入って来たんです」
クク「…ってここ5階だよな!?」
シェルル「愛のなせる技ですよ!さぁ、リリン、代わりに宿題やって」
クク(やってなかった!しかもリリンに押し付けようとしていた!)
リリ「何が愛よ!なんで私があんたの宿題やらなきゃならないのよ!」
クク「住居不法侵入罪じゃねーか!大体、一年生に二年生の宿題やらせんなっ!」 ペチペチ
シェルル「痛い!ガ◯ガリ君で殴らないで!
そうこうしているうちに警察が来てシェルルはお縄に着いた…
リリ「お昼、素麺にしようと思うんだけど、先生も食べていきます?」
クク「じゃあ、ご馳走になろうかな?」
リリ「薬味の用意しますので、先生、素麺茹でて下さいね」トントン
クク「俺が⁉︎…まぁ、いっか。」グツグツ
TV『速報です、一人暮らしの女子高生の部屋に同じ学校の男子高生が侵入、逮捕されました。男子高生は宿題をやってもらうだけだったと容疑を否認しております」
リリ「もうニュースになってる」もぐもぐ…
いらっしゃいませこんにちは☆メタキン狩りあるある、せめて回復アイテムはお忘れなく☆
強くなると職業不明装備に走る気がする冒険者たち。「単なるオシャレですが何か?」オシャレ・・・う〜ん。
ほほう、10だと爆裂拳有効なんですね、え〜ヤリ人気無いんですか?9ではそれこそ回復職僧侶もメタル狩り参戦できるからお世話になったのに〜。
横着して丸ごと記録はやはりダメですw男子生徒は、必要箇所だけ抜粋の重要さをいやというほど学んだことでしょう。
親がやっちゃいかんと思います宿題w怠けた結果の不利益を経験するのもまた教育だと思うのですが(←マジメか!)
冒険者なら五階も余裕な気もしますが、愛じゃなくて宿題比重ですよね絶対。だから下級生に頼まないでくださいってば!
そりゃ通報もされますが、不法侵入くらいで未成年が報道されます?w先生の方は一人暮らしの女子生徒の部屋入っていいんですねwまあ緊急事態の救助だからいいのか。あれ?