セントシュタイン三丁目

DQ9の二次創作(主にイザ女主小説)の、全くの個人的趣味なブログです。攻略の役には立ちません。悪しからずご了承ください。

リボンのナイト(後編)

2014年02月09日 00時45分53秒 | クエスト184以降
追加クエストもどき後編。前後編せめて同日アップしようと目論んでおりましたがちょっとタイムオーバーでしたすみません。前回のあらすじ、ミミはなりゆきで伝説的魔法戦士のテストを受けることになって・・・。成したことをつい血縁に継がせたくなっちゃう気持ちとか、どんな思いや圧があろうと、結局夢を取るか諦めるかは誰のせいでもなく自分次第だとか、そんなテーマを書きたかったんですがやや未消化気味でございます。人のせいにしない人生送れたらカッコいいんだろうなあ。

 伝説的魔法戦士、リボンのナイト。その名にふさわしいかどうかのテストとは、どんなものなのだろう。ミミは固唾を飲んで老婆の言葉を待った。
「そんな、おばあちゃん、僕が至らないせいで手伝ってもらうのに、テストなんて・・・!」
 旅芸人の少女は、祖母の発言に抗議の声を上げたが、取り合ってもらえなかった。
「私はね、旧家のしがらみを捨てて自らの力で築き上げた『リボンのナイト』という称号に誇りを持っているんだ。孫を助けて一緒にやってくれる人と言えども、生半可な気持ちで名乗ってほしくないのさ」
 老婆の言葉に、ミミは静かに頷いた。
「わかりました。何ができれば認めて頂けるのか、教えてください」
 とはいえ、男装がばっちりキメられるなどが条件だったら、いくら気持ちがあっても生まれつきの容貌と骨格は変えられない。ミミは内心ヒヤヒヤした。
「人助けをするには、騎士道精神も持ってなくてはいかん。まずは魔法戦士と言えどもパラディンスキル『におうだち』ができること!しかも強敵相手にな」
 それなら大丈夫だとほっとするミミ。
「そして『旅芸人の証』を持っていて、『フェンサーコート』が装備できること!」
「それもできることはできるんですけれど、私・・・フェンサーコート装備しても全然男の子に見えないんですが、大丈夫ですか?」
 ミミが心配そうに尋ねると、老婆は頷いた。
「うむ。問題ない」
「じゃあどうしてフェンサーコートなのかな、おばあちゃん?」
 皆の疑問を代表して孫娘が尋ねると、老婆は済ました顔で言った。
「私がフェンサードレスよりフェンサーコートのデザインが好きでな」
「それだけの理由?!」
 ずっこけこそしないが、一同かなり脱力した。趣味かよ!と、実は先ほどからカウンター上のカマエルの側でごろごろしていたサンディが呟いた。
「趣味はともかく、なりふり構わず戦うのではなく、あくまでも優雅に気高く戦うのが魔法戦士の真髄だよ。お嬢ちゃん、あんたにそれができるかい?」呟いて、老婆は卓上の花瓶から、花を一輪引き抜いて、続けて言った。「フェンサーコートとビーバーハットに着替えてきておくれ。テスト内容を言うから」
 ミミが言われた通り着替えてくると、老婆は手にしていた花を、ミミのビーバーハットに挿して飾った。
「お嬢ちゃん、あんたは宝の地図の洞窟に居る『スライムジェネラル』って魔物を知っているかい?なかなか華麗な剣術を使う強力な魔物さ。そいつと戦って、騎士道精神を発揮しつつ魔法戦士としての華麗な戦いぶりを見せてもらうよ。
まずひたすら『におうだち』を使って仲間たちを守り続けるんだ。そして、とどめだけあんたが華麗に差す、できるかい?ただし」老婆はミミの帽子に挿した花を指差した。「どんなに攻撃を受けても、この花を落とさないこと。あんたが気絶したり姿勢を崩したりしたら、この花は落ちてしまう。仲間の絶妙なフォローも必要だ。どうする、やるかい?」
 スライムジェネラルとはよく戦っているが、この条件はなかなか難しそうだ。
「ミミ、大丈夫よ、私たちがちゃんと協力するからね」
 リッカが張り切って言い、イザヤールもルイーダもロクサーヌも微笑んで頷く。ミミはにっこり笑顔を返して、テストをやってみることにした。

 イザヤールとリッカとルイーダがミミと一緒に出かけてくれることになった。老婆と孫娘は、少し離れてついてきている。ダンジョンに入り、スライムジェネラルの居る最深部を目指しながら、リッカがぽつりと呟いた。
「私、あの旅芸人さんの気持ち・・・ちょっとわかるような気がするんだ。私だって、家の仕事を継いで、お父さんやおじいちゃんの夢、叶えたいって思ったから。・・・でもね、私は心からそうしたくて、宿王の夢は私の夢でもあったからよかったけど。あの旅芸人さんは・・・おばあ様を喜ばせたい、その一心だけで、夢は他にあるわけでしょ?本当にそれでいいのかなあ、って思って・・・」
「それに彼女はあまり戦い向きじゃなさそうだしね」ルイーダも言って眉を寄せた。「不向きでも努力でカバーできるかもしれないけど、相当辛いと思うわ。ましてや、本人が気が進まないのなら」
「だが、それを選択するのは彼女自身だ」イザヤールは静かに呟いた。「祖母の意志を継ぐか、己の夢を選ぶかは。我々が口を出すことではない」
「私にできることは、お手伝いするだけ、わかってる」ミミの顔が悲しげに曇った。「彼女が後悔しない選択ができればいいと、願うしかできないよね」
 離れてついてきている後ろの二人をちらりと振り返ると、祖母と孫は互いにあまり喋らず歩いているようだった。
「ちゃんと、自分の夢や意志を伝えているのかな、あの人」
 リッカもちょっと振り返って二人を見てから、そう呟いた。

 スライムジェネラルのところに着くと、一同は作戦を改めて確認した。
「スライムジェネラルのHPは3600。残りが100を切ったら、攻撃を止める、そうだな」
 イザヤールが言って頷く。
「ミミへの回復は、こまめにするから任せてね」
 現在レンジャーのルイーダがウインクした。
「でもミミずっとにおうだちで大丈夫?痛いの嫌いなのに・・・」
 心配そうなリッカ。
「クエストだもの、大丈夫、頑張る」
 ミミは拳をぎゅっと握りしめ、大きく頷いた。
「ミミになるべく負担をかけないよう、我々も頑張るからな」
 できれば変わってやりたいところだが・・・内心呟いて、イザヤールは小さく溜息をついた。
 ミミは背筋を伸ばして皆の前に立ち、スライムジェネラルに戦いを挑んだ。
 ルイーダは「りんねの盾」で皆の呪文耐性を付け、リッカはダークフォースを使いスライムジェネラルの弱点である闇の力を全員にまとわせ、イザヤールは闇の力をまとうやいなやスライムジェネラルに飛びかかり、猛攻を加えた。スライムジェネラルはイオナズンを唱えてきて、ミミは体を張って皆を守った。その後リッカに向かって斬りかかってきたが、ミミが体を張ってリッカを守った!
 次のターンでルイーダがすかさずミミの傷を回復させ、イザヤールとリッカは攻撃に回り、ミミはにおうだちをし続けた。イオナズンの爆風から帽子に挿した花をかばい、スライムジェネラルの攻撃を剣で受け止め、彼女は姿勢を崩さなかった。
 闇の力をまとったイザヤールの攻撃力は高く、スライムジェネラルのHPはみるみる減らしていく。スライムジェネラルの体力が残り僅かになったところで、ミミ以外の三人は、防御の構えをして攻撃の手を止めた。ミミははやぶさの剣改を装備し、軽やかな足取りでスライムジェネラルに駆け寄った!
 はやぶさの剣改が羽のように舞う。ミミのはやぶさ斬りが、スライムジェネラルに炸裂!スライムジェネラルを倒した!

 静かに振り返ったミミのビーバーハットには、老婆が挿した花がちゃんと残っている。老婆と旅芸人の少女が、駆け寄ってきた。
「見事だよ。お嬢ちゃん、あんたは、本当にリボンのナイトを名乗るのにふさわしい。孫と力を合わせて人々を守ってやっておくれ」老婆が言い、孫娘に促した。「ほら、おまえからもちゃんと改めてお願いして」
 旅芸人の少女は、それまで少し俯いていたが、祖母に促されて顔を上げて、呟いた。
「ミミさんは、やっぱり凄い人ですね。・・・僕なんかより、よっぽどリボンのナイトの称号を継ぐのにふさわしい・・・」それから彼女は、ミミの顔をまっすぐ見て、力強い声で言った。「皆さんの戦いぶりを見させて頂いて、改めてわかったんです。・・・僕はやっぱり、ミミさんやおばあちゃんみたいにはどうやってもなれない。でも」ここで彼女は、祖母の方に顔を向けた。「僕にできそうなこと、僕なりのやり方で、人々を守っていこう。そう思った。・・・人々の気持ちを楽しくさせて、人々の笑顔を守りたいって。やっぱり、その夢を諦めきれない。・・・ごめんねおばあちゃん、僕、リボンのナイト継ぐのは・・・やめるよ。でも、僕なりのやり方で人助けするから。・・・本当に、ごめんね・・・」
 老婆は黙って孫の言葉を聞いていたが、少し寂しげに笑って、孫の頭をぽんぽんと軽く叩いた。
「やれやれ、やりたいことがあるんだったら、さっさと言ってくれりゃあいいのに!・・・ま、おまえは昔から、自分の気持ちは後回しにしちゃう優しい子だったからね。私が張り切っちゃってたから、なかなか言い出せなかったんだろうね」
「おばあちゃん・・・」
 てっきり叱られるか悲しませると思っていたらしい旅芸人の少女は、驚きと安堵で緊張の糸が切れたのか、かえってぐすぐすと泣き始めた。
「やれやれ、なんで今泣くかねえ、ほんと冒険者に向いてない子だよ」老婆はそう言って笑ってから、ミミたちに向かって頭を下げた。「ありがとうね、お嬢ちゃんたち。考えてみれば私だって、由緒ある騎士の家系だってしがらみがイヤで頑張って自分の道を進んでいたのに、職業が違うだけで、同じようなしがらみをこの子に押し付けるところだったよ。・・・この子に自分の気持ちをはっきり伝えるきっかけをくれて、本当にありがとう」
 よかった・・・と、ミミたちは顔を見合わせてにっこり微笑んだ。
「あの・・・お騒がせしました。夢を叶えるのもたいへんだろうけど、僕頑張ります」
 旅芸人の少女はぺこりと頭を下げ、お礼だと「剣士のグローブ」をくれた!
「私からもお礼を言うよ。もちろん、お嬢ちゃんは立派なリボンのナイトだよ。もしも名乗りたかったら、元祖の私が名乗ることを許す!でもね」老婆は、背筋を伸ばし、装備の杖を剣に変えて、軽やかに振った。「元祖の私もまだまだ負けちゃいられないね!ぎっくり腰再発しないように気を付けて、現役復帰頑張るよ!それと、他にもリボンのナイトの名にふさわしい子をたくさん見つけて育てなくちゃね!」
 そう言って老婆は高らかに笑い、自分の帽子のリボンをするりとほどいて、ミミのビーバーハットに結んでくれた。そして、魔法戦士らしい優雅さで手を振り、イザヤールには投げキッスをして、孫娘と共に去って行った。
「そのうち、リボンをトレードマークにした魔法戦士の騎士団ができたりして」
 二人の後ろ姿を見送りながらリッカが呟く。
「そうなったら楽しいかもね。リッカも入れば?」
 そう言ってルイーダが笑った。
「ルイーダさんこそ」
「私はほら、ナイトって柄じゃないし」
 そんな二人のやりとりを笑って見ながらミミがイザヤールに囁いた。
「ほんとは、どんな形であれ人助けしたいって気持ちが、リボンのナイトの資格なんですよね、きっと」
「そうだな。我々地上の守り人も、負けてはいられないな」
「はいっ」
 伝説的魔法戦士は、まだまだ現役で行けそうだ。ルイーダの酒場の新しい名簿にまた改めて名前が載る日も、そう遠くないだろう。〈了〉
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テストまで1日、コンクールまで2日。 (Aria)
2014-02-09 05:54:35
こんばんは、Ariaです。
今日はかなり早起き。勉強しないといけないので。
で、部屋が温まるまで、マイパ話書こうと思います。
ある日。
アリア「そういえば、モモって、人間になったらどうなるんだろうね?」
モモ「ぷみゅう?」
サクラ「可愛い男の子だと思いますよ」
リート「思いっきり憎たらしい、な」
タクユキ「リート、お前なぁ…」
モモ「…ぷきゅ…」
その夜。
皆が眠りについたのを確認したモモは、リッカの宿を出て、ウォルロの高台にある精霊の泉に来ていた。
精霊「あなたは…ウォルロにいた、モーモンの子供では」
モモ「ぷきゅ(そうだよ)」
精霊「ご用件は?」
モモ「ふ、ぷみゅ、ぷみ(あのね、ボク、人間になりたいの)」
精霊「…どうして?」
モモ「ぷきゅぷ、みゅ(人間になって、アリアに恩返ししたいの。)」
精霊「…わかりました。代償は、“アリアさんの笑顔”。…よろしいですか?」
モモは頷いた。
泉が光に包まれる。
その朝。
アリア「モモー、モモー!」
タクユキ「どうかしたのか?」
アリア「モモが、いない…」
サクラ「本当だ」
リート「……」
その時。
コンコン。
?「すみませーん」
タクユキ「うん?なんだ?」
タクユキが戸口に駆け寄り、ドアを開けた。
そこにいたのは、黒髪の、まだ5、6才ぐらいに見える男の子だった。
タクユキ「うん?どうしたんだ?」
?「ボク、モ…レンって言います。アリアさん、いますか?」
アリア「私です」
モレン「あ、良かった!実は頼み事がありまして」
アリア「ん?入っていいよ」
サクラ「お茶、淹れて来ますね」
タクユキ「朝メシも頼むよ」
リート「モレン、といったな。あんたは朝飯食べたか?」
モレン「いいえ、まだです」
サクラ「では、モレン君の分もですね」
サクラが台所でパンにバターを塗り始め、アリアはモレンに聞いた。
アリア「あの、頼み事って?」
モレン「ボク、ある場所に行きたいんです」
リート「ある場所、とは?」
モレン「実はわからないんです、はっきりとした場所は」
タクユキ「えっ?何か特徴とかは?」
モレン「美しい木がある、ってことだけです。それしかわかりません」
リート「美しい木、か。…う~ん…」
アリアも考える。
ダーマ神殿やガナン帝国城の近くにあるのは、普通の人間には見えない。だとすると…。
アリア「…雨の島」
タクユキ「?」
リート「世界樹の葉が採れるところか?」
アリア「うん。行ってみる価値はあるかも」
サクラ「パンが焼けましたよ~」
サクラが焼き上げったパンの入ったバスケットを持って来ると、ほわんとバターのいい匂いがした。
アリア「ありがと、サクラ」
サクラ「いいんです。飲み物はどうしますか?」
アリア「ミルクがいいな。モレン君、ミルクでいい?」
モレン「はい!」
リート「俺はコーヒーで」
タクユキ「じゃ、オレ紅茶ね」
サクラ「はーい」
タクユキ「オレも手伝うよ」
サクラとタクユキが台所へ行った。
リート「そういや、そもそも、その場所に何か用事があるのか?」
モレン「はい。実はボク、体が弱くて。そこに行けば、長生き出来るって聞いたから…」
アリア「…なるほどね。あれ?どうして私なの?ミミさんとか、イザヤールさんは?」
モレン「ミミさん、昨日見かけたけど、なんかね、スライムなんとかっていう魔物の所に行くんだって」
リート「…まさか、スライムジェネラルか?」
モレン「そんな感じの名前だったよ。声かけたけど、なんか怖い男の人が、今忙しいからって、アリアさんを教えてくれたの」
アリア「あれ?イザヤールさんって、私のこと知っていたっけ?」
アリアは一瞬ドキっとした。イザヤールといえば、彼女の“名目上の師匠”である。でも久しく会っていないのに、自分のことなど覚えているのだろうか…。
アリア「とりあえず、その頼み、引き受けるよ。まだ見当がつかないから、長くなると思うけど、いい?」
モレン「うん!ありがと、アリアさん!」
タクユキ「用意出来たぞ、朝メシにしようぜ!」
アリア「うん!」
朝ご飯を食べ終えたアリア達は、準備をし、出かけていった。
雨の島へ、船で向かう。
サクラ「船なんて久しぶりですね。潮風が気持ちいいです」
リート「操縦代わるよ、アリア」
アリア「ありがと」
タクユキ「あ、モレン!」
モレン「はい!」
タクユキ「これ、お前にあげるよ」
彼が取り出したのは…。
モレン「葉っぱ?」
タクユキ「リートが言っていた“世界樹の葉”だ。もしもに備えて、大切にしろよ」
モレン「うん!」
返信する
続き。 (Aria)
2014-02-09 08:35:05
リート「もうすぐ着くぞ」
雨の島。
アリア「ここかなぁ?」
サクラ「あれ?でもここに来たら長生きできるなんて、聞いたこと無いですよね」
タクユキ「違ったんじゃないか?」
リート「せっかくだし、世界樹の葉も採っていこう」
世界樹の葉を拾うと、アリアはあることを思いついた。
(あれがあったな。ミミさん達が使っていなければいいけど)
アリア「みんな、ちょっと目を閉じて」
タクユキ「え?お前、まさか」
アリアは アギロホイッスルを 空にむかって吹き鳴らした!
アリアは箱舟から、地上を見下ろした。
アリア「…えっと、輝いている木は…」
すると。
アリア「あった!」
アリアはその地に箱舟を止めた。
仲間が見えるようになる。
タクユキ「…うん?ここは?」
アリア「ダーマ神殿の近くの高台だよ」
リート「どうしてこんな所に…」
サクラ「あ、あそこ!」
アリア達はサクラが指さす方を見た。
そこには、世界樹にも劣らない位に輝く、美しい木があった。
モレン「わぁ、すごーい!」
モレンは木に近づいた。
モレンの体に光が当たる。
アリア「元気になれるといいけどね」
サクラ「ですね」
やがて光は消え、モレンは言った。
モレン「あの、もう1つ、お願いがあるんです」
アリア「うん?」
モレン「ボクのお家、ウォルロにあるんです。そこまで連れて行ってくれませんか?」
アリア「OK。みんな!」
タクユキ「あぁ」
リート「ほら、つかまれ」
サクラ「アリアさん、大丈夫です」
アリア「よーし、…ルーラ!」
その瞬間、木がふっと消えたのを見た人は誰もいない。
アリア達は、ウォルロ村の前に、瞬間移動をした。
モレン「ありがとう、アリアさん!これ、お礼です!」
アリアは魔力の種と力の種を2コずつ受け取った。
モレン「ね、お兄ちゃん達、一緒遊ぼ!」
リート「え?あ、あぁ」
タクユキ「よし、何するか?」
サクラ「私、教会に行きますね」
アリア「うん。私はここらへんを散歩して来るよ」
アリアは歩きながら考える。
イザヤールさん、私のコトなんて、忘れていると思うけど…。もう35年も行方不明だったもの。1回、天使界には戻ったけど、女神様の話では、もう無いみたいだし。それにイザヤールさんは、ミミさんに専念しているはず…。
その時。
「アリアか?」
幼い記憶の中にある声。いつも世界樹の前で、聞いた声。
アリア「イザヤール、様」
イザヤール「…やはりアリアだったか」
イザヤールは苦笑いし、アリアを懐かしそうに見つめる。
イザヤール「もう30年も人間界から戻って来ていないと聞いた時は焦ったぞ。心配させるな」
アリア「相変わらずですね。ご心配お掛けしてすみません。お久しぶりです」
イザヤール「まさかと思った。緑の髪に緑の目なんて、人間界にはそうそういないからな」
アリア「私は一発でわかりましたけどね」
イザヤールはふぅと息を吐き、アリアの頭に手を置いた。
イザヤール「大きくなったな」
アリア「イザヤール様も、やっぱり頭は変わりませんね」
イザヤール「ハゲではないぞ。まったく、お前の口の悪さも変わらないな」
アリア「お幸せそうで何よりです」
イザヤール「あぁ。冷やかしには来るなよ」
アリア「わかってますって」
彼女は言った。
アリア「では、ちょっと仲間のところに戻りますね」
イザヤール「あぁ。…達者でな」
アリア「はい。どうかお元気で」
アリアは小走りで元来た道を辿り、ウォルロ村の門をくぐった。
リート「おかえり。モレンは送り届けたぞ」
アリア「よかった。クエスト完了!」
タクユキ「さて、戻るか」
サクラ「せっかくですから、歩いて行きませんか?」
アリア達は頷き、歩き出す。その横を1匹のモーモンが、慌ただしく抜かしていった。
しばらくして。
アリア「みんな、お疲れ様~」
リート「さて、もう昼か」
タクユキ「何か食おうぜ」
モモ「ぷにゅみぃ!」
サクラ「モモちゃん!」
アリア「モモ、お帰り!」
モモ「ぷみゅみゅ!ありぱ、しゅき!」
アリア「ぎゅー」
モモ「ぷきゅう♪」
リート「…ちぇ」
タクユキ「何度も言うけど、嫉妬すんなって」
リート「何度も言うけど、してないからな」
今日のお昼ご飯を食べに、また部屋を出る一同であった。
モレンの正体、わかりましたよね?
休憩ついでに続き書いたので、時差があります(汗
ではでは、勉強、勉強!

返信する
入試「おうえん」! (津久井大海)
2014-02-10 00:25:58
Aria様

こんばんは☆二件分まとめてお返事失礼します。
早朝からの早起きお勉強、本当にお疲れさまです!でもでもあわわ、息抜きとはいえテスト前日まで津久井のサイトなんぞご覧になってちゃアカンですよう~、ましてやコメント書いてて大丈夫でいらっしゃいますか~、おろおろ(涙)

とにかくまずは今日のテストと、明日のコンクールが順調でいらっしゃいますよう「おうえん」!バイキルト!ピオリム!フバーハ!・・・って津久井MP無いですが、せめて気持ちだけでも(笑)暖かくなさって体調管理ばっちりなさって、リラックスして試験に挑(のぞ)まれてくださいまし。

モーモンちゃんの恩返しは、女主さんを笑顔にすること、だったんでしょうか☆優しい子ですね☆
う~ん、何度も本当にお節介で申し訳ないですが、せっかくの独自の世界観、津久井の世界と絡んでいるとやっぱり勿体無さすぎですよ?
これだけの設定をお持ちでいらっしゃるのですから、これから先もしお時間やオンライン状況に余裕ができていらしたら、ご自分のサイトをお持ちになることを改めてオススメ致します~♪出すぎたことを申し上げてすみません。

とにかく今日はリラックスされて実力発揮できますよう・・・おうえん×たくさん!
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