学生時代にやっておけば良かったこと。

学生時代にやっておけば良かったと思うことがひとつあります。
それは、薬剤師のバイトです。

私は、大学４年生の時に薬剤師の試験に合格しました。
といっても、そんなに格好いい話ではないのですが。。。

通っていた大学では、国家試験のための勉強はほとんどなし。
研究室では、試験直前まで卒論発表で缶詰め。
１週間前に本屋に過去問を買いに行くと、売り切れ。
そんな状況下、直前１週間はほとんど徹夜した結果、ギリギリの点数で合格。
その年は、問題の傾向が過去と変わり、暗記よりも考えて解ける問題が比較的多かったこともラッキーでした。

そんなありがたい薬剤師の合格のはがきを、修士、ドクターと５年間も放置。
ドクターを卒業し、今の会社に就職する直前に、「社会人になったら忙しそうだから、登録しておこう。」と重い腰を上げました。

薬剤師の登録をするためには、「禁治産者ではないという医師の診断書」が必要。
安田講堂の中の保健センターの精神科（だったかな。）に受診し、診断書を発行してもらうことにしました。

そのとき看てもらったドクターが、
「君は製薬企業に就職しようと思いながら、学生時代に、どうして薬剤師のお仕事をしなかったんだ。
貴重な経験ができるところだったのに、あー、もったいないことをしたねー。」
と、おっしゃったのです。

今になって、その時にドクターの言葉が身にしみて分かります。

製薬会社で創薬研究をするということは、狙ったターゲットだけを理解するだけでなく、疾患のこと、医療の現場のこと、患者さんのこと、その家族のことなど、たくさんのことに目を向けなければなりません。
薬剤師のお仕事は、医師、そして、患者さんのどちらとも接点のある仕事。
自分たちの会社が提供する薬を、直接患者さんに渡すという立場。

医療の現場を、実際に体験するというせっかくのチャンスだったですが・・・。
（会社では、二重就業は禁止されているので、バイトはできません。）
いつか機会があったら、ぜひトライしてみようと思います。
（薬の知識をちゃんと勉強しておかないと。。。）