無料弁当42個＋お菓子などを21:30から出して23:00前に完パケ。雨があがったので昨夜よりも取りに来た方が多い。さらに新規の方が増えて、無くなるペースが早い。最後に常連のホームレスが来た時にはゼロだったのだけど、ご飯とおかずが残っていたので、少し待ってもらい、２個つくって渡した。
昨夜、顔を見せなかった路上脱出第一号の方が訪れた。昨夜は疲れて眠ってしまったらしい。２日間、ちゃんと通院していて、その様子が書いてある日記を見せてくれた。午前から夕方までの長時間。三食付き。映画鑑賞や卓球をするなどのレクリエーションタイムあり。その間に血液採取や投薬、トークがある。
トークテーマは「初めて○○した話」ほとんどの方が、初めて酒を呑んだ話をしたとのこと。彼の場合は、本格的に呑みはじめたのは勤務していた時代。上司に連れて行かれてから酒の味を覚え、労働のストレスから酒量が増えた。三食食べて規則正しい生活なので、顔つきもよく、健康的に見える。入浴券を一枚渡す。
ムテイを何度も脱走する度にホームレスになり、公園で物乞いをしていた彼が、自身のアルコール依存に向き合い通院している。通院していることを褒めると「お金もかかるだろうし、ずっと続けられるか分からないですけどね」と言う。平日は三食出るが、土日は早めに終わるらしい。「時々、ここの弁当を取りに来てもいいですか」「もちろん来て下さい」
歯磨き粉と石鹸がほしいと言うので、たまたま店にあった物をあげた。治療が長くかかることは、彼も理解している。毎日やることもなく散歩と読書を繰り返し、金が入ると泥酔するまで飲むという日々よりは、やることがあっていいのかもしれない。「また話を聞かせて下さい」「はい」
何人かのホームレスに数日後に大雨になるかもしれないと伝えると、既に知っていた。とあるベテランの方はラジオから情報を得ている。電池の残量チェッカーを持っていて、某所の電池回収ボックスから使い切っていない電池を拝借し、ラジオでニュースやスポーツ実況を聞いているらしい。
やっていることは窃盗かもしれないが、これは究極のエコではないかとも思う。遠くまで電池を取りに行くのが可哀想なので買っておいたものをあげた。緊急事態で公共施設が閉鎖されている状況での連日の雨。居場所の無いホームレスにとって、かなり厳しいはずなのだが、みんな「大丈夫ですよ」と軽く言う。
寒い季節だけでなく、野宿は一年中厳しい。どうかご無事で。
（5/20のTweetより 一部修正）
