goo blog サービス終了のお知らせ 

羽毛田のブログ

Team Limit Break Woraksによる山岳フライト、そして様々な冒険への挑戦の記録。

マントラ6初おろし

2014年05月15日 | 通常フライト
年月日:2014年4月26日
エリア:生坂スカイスポーツ公園
使用機体:OZONE MANTRA6

今日は飛び慣れた生坂にてM6の初おろし。最近の休日はクライミングに集中していたため、飛ぶこと自体が久しぶり。
したがって、まずはグラハンでグライダーの感触を体になじませていく。

グラハンの印象は、立ち上がりが少し重く(遅く)、頭上安定がしっかりしていると感じた。かなりイージーな部類ではなかろうか?昔試乗機で感じたデルタやM4の方がもっと軽くて速く、難しかったような・・・これもバテンの影響だろうか??

グラハンでグライダーとの一体感が出てきたところで、コンディションが安定してきた。さぁ、いよいよM6での初フライトだ。




テイクオフ!広がる風景



右側に流していく。第一印象は、とにかく軽い。スイスイ上昇していく!また、M4で感じた重さが全く感じられなかった。



生坂テイクオフ。コンディションは最高でどんどん上がる!生坂マジックの始まりである。夏場の生坂マジックと違ってかなり強め。なぜか他のフライヤーはテイクオフで見てるだけ。この時間帯、生坂の空を独り占めだった。

 トップランを試みたが、M6は飛びたい、飛びたいと言っているようで、なかなか下ろしてくれなかった。今日のテイクオフのコンディションでは、常に上がっていこうとする状態で下ろす必要があるので、非常に難しい。少しでも下降してくれると下ろすのは楽なんだが・・・即ち、下ろすためには、上昇する以上に下降をさせてあげなければならない。

 飛びたい飛びたいと駄々をこねるM6、荒れてはいないが強めのコンディション。深いターンを入れれば、下降はするが、それだけスピードも出る。トップランするためには、そのスピードを強めの風でうまく相殺させる必要がある。まだ十分に慣れていないグライダーでこれをやるのは結構リスクがあるのだ。

何度かトライし、無事トップランに成功!



コンディションは多少強めだけど良い感じ。しかし、地元フライヤーは、なぜか帰っていく。テイクオフでグラハンをしていると、白樺湖のパラスクール校長が飛ぶというので、私も再度テイクオフ。アーベント発生でどこでも上昇帯のような飛び放題コンディション!そう、これを期待していたのだ!!

写真は桜仙狭。ここに咲く桜は鳥たちの営みによって生まれたものとのこと。



明科方面。どこまでも飛んでいけそうな感じだ!



初おろしということもあり、校長たちが見ていてくれているので、大人しく帰還する。


まとめ :スピードや滑空比、浮きの良さといった飛行性能は言うに及ばず、適度な頭上安定性によるテイクオフのし易さ、重さを感じない思い通りの旋回性、荒れたコンディション下でのスタビリティ、アクセル使用時における気流情報のフィードバック、ランディング時の低速の粘り等、Xアルプスチャンピオンのクリーゲル・マウラーを含むオゾンの開発陣が妥協なく作り上げたM6。その性能は本物だった。個人的には、あらゆる場面、速度域において、引き出しやすく安心して使える性能こそ真の高性能と考えている。そういう意味で、現存するグライダーの中で最も高性能なグライダーとして候補に挙げられるグライダーだと思う。

 気付いた点として、翼端折りを試みたが、内圧が高いせいか、なかなか折れない。また、折れてもその維持ができなかった。緊急下降の手段としては、スパイラルが良いだろう。

初おろしが無事終了しました。M6との相性はなかなか良さそうです!生坂エリア、そして見守ってくださった阿久津校長、千葉さん、ありがとうございました。

富士山フライト

2013年11月25日 | 山岳フライト
テーマ:富士山山頂からの山岳フライト(単独)
日時 :2013年9月29日
使用機体:OZONE ADDICT

 富士山が閉山後、約1ヶ月、予想気圧配置(特に高層天気図)、ウインドプロファイラ等とにらめっこをし、ついに、絶好と思われるフライトコンディションが見込める日がやってきた。
 9月27日、あまりに急な、富士山フライト計画であったため、仲間とも日程が合わず、実行に移すには「単独」でという条件付だ!
 浅間山、男体山と山岳フライトの経験を重ね、単独でも十分可能な挑戦ではあるが、できるなら、単独行は避けたいところ。
 しかし、年に数えるほどしかないこのコンディションを逃せば、富士山が世界遺産となった記念フライトは、二度とできなくなる。とにかく、準備してきた装備を担いで、現場(富士山山頂)に向かうことにしよう!最終判断はそれからでも遅くない。

 単独であったため、仲間の車によるピックアップはない。したがって、高速バスの予約をとり、9月28日に富士スバルライン五合目へ向かった。



昼食をとり、13時30分、いよいよハイク開始!装備は、フライト道具(ツリーラン脱出装備含む)、登山道具、食糧、水4ℓを含め二十数キロ。












爽快な景色とともに、サクサク登っていきます!

















この辺になると結構キテます。








夕日に照らされた雲が美しい!





いよいよ、ゴール!!時間は確か19時ぐらいだったか。装備重量が堪えて、思っていたより時間がかかってしまった。

 山頂には、すでにツェルトを張り、ビバークされている方が2名。私も、軽い夕食を済ませ、グライダーをザックから取り出す。
 気付かれただろうか?そう、取り出したのはツェルトではなくグライダーなのだ!決して、この夜中に飛んでしまおうと言う訳ではない。装備軽量化のため、初めてのグライダービバークである。風待ちのため、テイクオフでグライダーに数時間包まったことはあったが、ここは、9月も終わりの富士山山頂。気温が氷点下になることは間違いない。果たして大丈夫か・・・

 答えは・・・確かに、寒い。が、何とか大丈夫である。それよりも、問題だったのは、寝入った後のぐるぐる感!意識があるときは、全く問題ないのだが、睡眠に入り、暫くたつと、気持ち悪さに目が覚める。まるで、かなり酔っ払って寝た時のようだ。もしかして、これ高山病なのか?と気付く。どうやら、睡眠に入ると、酸素吸入量が大分落ちるようだ。高山病にかかったのは初めての体験であった・・・
 高山病にかかった原因として考えられるのは、登るタイム自体は遅かったが、装備重量を考えると、それなりに負担があったのかもしれない点。山頂に付いた後、寒くてすぐに寝ようとした点が挙げられる。
 睡眠後の高山病を防ぐためには、レースをしてる訳ではないので、さらに時間をかけ登り、山頂の低酸素環境に、体を慣らしてから(少なくとも数時間は必要か?)寝る必要があるだろう。
富士山山頂でのビバーク、侮り難し。高山病に要注意だ!!

二日目


う~寒い~。








おっ!


おおっ!


御来光来たー!! この後の安全フライトを祈願する。

 朝食を済ませ、朝8時、フライトの準備に取り掛かる。良い感じのブローがすでにあるが、全面雲海に覆われているので、テイクオフができない。雲の切れ間ができるのを待つ。ランディング目標地点は、河口湖駅付近。車によるピックアップがないため、帰りの高速バスにすぐ乗れる地点を目指す。
 30分以上待ち、雲の切れ間が出来始めた。しかし、河口湖方面は依然として雲海に覆われたままだ。だが、これ以上待って飛べなくなっては元も子もないので、フライトを決意する。
 程よい緊張感に包まれながら、いよいよ日本最高所からのフライト開始!!

これが、冒険フライトの記録だ。
Mt.Fuji flight 富士山山頂から飛んでみた。




雲海の上を飛んだのは初めてである!これぞ富士山山頂フライト!


振り返って。なんと雄大で美しい姿だろう!!







まとめ:あまりに急な富士山山頂フライトの単独行であったが、実行に移すのが急であっただけで、この裏には、計画を安全に遂行するための綿密な準備が存在している。
 例えば、富士山の登山自体は過去に2回あり、テイクオフ可能な場所の調査を行っているし、ランディング候補地点の近くにあるパラグライダーエリアから何度もフライトし、地域的な風の状況の把握、ランディング可能ポイントを探っている。また、風向、風力に合わせて、どのルートを飛べば良いか、ランディングポイントはどこにするか、もし実際飛んで予定通りいかない場合の第2プラン、第3プランの作成を行っている。気象判断、ツリーランからの自己脱出の準備も然りだ。
 安易に真似をし、自衛隊の演習場にランディングなんて事のないように!

 綿密な計画と、十分な準備を整えた者にとって、富士山山頂フライトは、かけがえの無い体験になることでしょう!富士山、飛ばせてくれてありがとう。

万太郎本谷 沢登り

2013年11月05日 | 沢登り(シャワークライミング)
年月日 :2013年9月21日、22日
メンバー:2名(Kさんと私)

今日は、メジャーな沢である、万太郎本谷へやってきた。どんな景色と、冒険が待ち受けているのか?期待と緊張に包まれながらスタートを切る。



さあ、沢登り開始!



「おぉー」と言ってしまうような風景が、早速出迎えてくれた。






美しいナメ。



この美しさに言葉は不要だ。写真で、少しでも感じ取って欲しい。













関越自動車道、万太郎立坑が現れた。でかい!



天然のウォータースライダー



光の道!両サイドとのコントラストが素晴らしい。



沖ドウキョウのゴルジュ!



Kさんへつりで突破。私は折角なので泳いで中央突破!










































エメラルドグリーンが美しすぎます!!この景色を生で見られて幸せだ!この世の中のどんな宝石より美しいと思う!






振り返ると、これまた美しい景色が広がっていた。






本日のハイライト、一ノ滝(高さ30m)。
私の第一印象は、「えっ!マジ!!ホントにここ登るの??」だった。写真では分り辛いが、凄い迫力なのである。
 しかし、落ち着いて滝の下まで行くと、「あれ?登れそう・・・」となった。これは、まさしく古賀志でロッククライミングをしている成果であろう。
 Kさんが、安全を確かめながら滝の左側をリード。私も、フォローであるが、問題なく登ることができた。ホームの古賀志に感謝である。次来たときはリードで登ろうと心に誓う。



時間は午後2時、明らかにペースが良く、今日だけで万太郎本谷を詰め切ってしまいそうな勢い。もともと、一泊二日の予定であるし、強行しても仕方ないので、まだ早いが、野営の準備に取り掛かる。
 まず、ツェルトの張れるスペースを探した。万一、天候が急変し増水しても素早く安全なところに逃れられる場所を確保。そして整地作業。
 次に、薪集めである。Kさんは上流側、私は下流側を探索し、相当な量の薪を確保した。
 ツェルトを張り終わり、自由時間である。


今日の私の風呂場?ちょっと寒いが、気合を入れ汗を流す。



風呂の後は、岩の上に寝っころがって昼寝。日差しが暖かく気持ちがいい。



こんな景色に包まれながらの昼寝である。


陽が落ちると、昼間、大量に集めた薪を豪快に使った焚き火が始まった。焚き火は、勢い良く燃えている時も良いが、個人的には、燃え方が落ち着き、炭がオレンジ色に変わり穏やかに、それでいて力強く燃えているときが好きである。あの温かなオレンジ色の炎を見ながら、焼いたウインナーと酒。なんと贅沢な時間であろうか。



二日目


二ノ滝を難なく越え、本日の核心、三ノ滝へ向かう。



三ノ滝下部



三ノ滝下部は、この凹状部分の弱点を登った。



三ノ滝を超えてからの風景。(三ノ滝の上部は写真を撮り損ねました。余裕無かった?)



ミニチュアゴルジュって感じ。とても美しい。









いよいよ大詰め。



こんな笹ばかりの殺風景な風景の下に、あのような美しい景色が広がっているとは全く思えないだろう。



谷川岳肩の小屋到着。



おわりに :有名且つ、人気の沢だけあって、万太郎本谷はとても美しい沢だった。技術難易度も、初~中級者向けで、適度な緊張感で楽しめる沢だと感じた。
 帰りは、万太郎山経由、呉策新道で帰ったが、沢登りの装備を背負い、刈り散らかした笹が積もっているこのルートは、アップダウンも多くかなり堪えた。なにより、水場が全くないのが辛かった。Kさんとともに、脱水症状ギリギリで下山。次に来たときの下山は、西黒尾根等を使い、あらかじめ土合口付近にデポしておいた車で戻ろうと思う。
 一般登山道での登山もそれはそれで良いが、清々しく美しい景色とともに、クライミング技術、ビバーク技術等を駆使しながら、自由にラインを描いて登っていく沢登りのなんと素晴らしいことか。沢登り良さを改めて感じた山行だった。
 良い経験をさせていただきました。Kさんありがとうございました。

2013GWの旅 Part.2 (京都京北エリア編)

2013年11月05日 | 通常フライト
年月日 :2013年5月5日
使用機体:OZONE ADDICT

伊吹山フライトの翌日も西風予報。びわ湖スカイパークでのフライトは見送り、京都市右京区にある、スカイエリア京北にでかけた。この日は、関西でクロカンの日本記録が更新(岡山県真庭市から兵庫県篠山市まで160.2kmをフライト)された日でもあり、関東以南では、スーパーコンディションとなったエリアが多かったようだ。

 
良く整備されたきれいなテイクオフ。



今日のコンディションに期待して。



いよいよフライト開始。







テイクオフを上空から。



絶好のサーマルにのり、一気に標高2000m超えへ。







京北エリアの様子。



霞んでよく見えないが、おそらく、琵琶湖方面。足のあるグライダーで、今日のコンディションならば琵琶湖へのクロカンも十分可能そうである。ただし、途中に降ろせそうな場所は一切見当たらない。



サーマルポイントも豊富でクロカンの高いポテンシャルを感じるエリアである。



見事なクラウドストリート発生。


まとめ:この日は、標高2100m(2000mを超える日はめったに無いとの事)、途中手が冷たくなって、降ろそうと思ってからどんどんコンディションがよくなり、結局4時間半フライト。空域全体が上昇帯なんじゃないか?と思うような時間帯もあった。まさにスーパーコンディションな一日であった。初めて来て、スカイエリア京北のポテンシャルを存分に味わってしまった幸せな日であった。
 快く飛ばせて下さったパラグライダースクール京北の皆様、そして、お世話になったびわ湖スカイパーク山口校長、ありがとうございました。

2013GWの旅 Part.1 (滋賀県伊吹山編)

2013年11月05日 | 通常フライト
年月日:2013年5月4日

 毎年GWは湖が見えるところでフライトしているので、今年は琵琶湖の見えるエリアに出かけた。目的地は、びわ湖スカイパーク。パラワールドで紹介されており、その絶景写真に魅せられたからだ。

 しかし、あいにくの西風予報。予定を変更して西風で飛べる伊吹山エリアへ。


伊吹山。標高1377m、滋賀県最高峰の山。日本百名山である。



テイクオフ付近からの景色。



フライトの様子1。



いよいよ、フライト。遠くに見えるのは、琵琶湖。もっと近くを飛びたいが、今日のコンディションでは、厳しい。



フライトの様子2。



伊吹山。



フライトの様子3。



クラブハウス。左側に、講習バーン、メインランティングあり。


まとめ:ビジターは、鉄塔より向こう側(頂上付近)への進入は禁止との事。一番期待している部分がいきなり禁止され、全くの興醒めであった。何回かフライトすれば、解禁になるのであろうか?また、GWで忙しいせいか、または、私がJPA→JHF会員のせいか、お客をぞんざいに扱う印象を感じた。