【改題】ひとり公論(IT公論)

アラフィフとなりIT土方卒業したのでタイトル変更しました
こちらはどちらかといえば再録中心

昔少し書いた「ウチの社員にならない?」ネタ

2014-08-20 19:33:36 | IT土方(業界体質を小声で批判してみる)
このIT業界って軽い「引き抜き」的な行為は頻繁にあるわけね。あるいは引き抜きじゃないんだけど、常駐している現場がすごく好きになって、そこのプロパーにも気に入られてそこの入社試験を受ける、とかね。

まあそれは勝手。双方が望むんであればそれでいいじゃない。

ただ、何を書きたいかというとね。プロジェクトで常駐するとするじゃない。大規模プロジェクトだと、ちらほらと、いろんなアンダーの会社の中に、「小回りの利く」有望な若手がいるのよ。
小回りが利くかどうかって学歴じゃないからね。IT業界における「センス」だから。

そうすっと当然PMとかPMOとかの目に止まって「あいついいねえ」という話になり、秋波を送るわけ。
でもさあ、そのアンダーの会社にしてみたら、その小さな会社の将来を背負って立つ人材だから、手放したくないよねそりゃ。

で、いろいろせめぎあいがあって、残ることもあるし転職することもある。
まあ、それもいい。

で、やっとここから本題なのだが、これはよくないというケースがあって。
プロジェクトって高い確率で火を噴くじゃない。スケジュールも遅延したりして、リリースが3ヶ月延期になりました、とかさ。
でもね、アンダーの会社ってそうやすやすと、常駐期間を延ばすわけにいかないことがある。多々ある。
リリースが9月だとしたら1ヶ月引継ぎ期間とかバッファみて、10月からはもう次の案件が入っている。
だから、そこのお客さんが勝手に「12月にリリース延期!」とかいったところで、会社には会社の事情があるわけで。。

そこで、その元会社が、プロジェクトを12月まで存続させるために(あるいはもっと延びるかもしれないしね)、「とりあえずウチの社員になんない?」って声かけたりするわけ。
なぜなら、短期の勘定でみたらそのほうが安上がりのようにみえるから。社員にさせちゃえばいろいろ別件でコキ使えるし、また数ヶ月そのメンバーの工数を買うと、高いんだよね。で、プロジェクトで追加費用なんて出るわきゃないからさ。
苦肉の策としての中途入社。

これがなぜいけないかわかりますか? それは、必ずしも優秀なメンバーとは限らないから。
そのプロジェクトをカタチだけ存続させるための苦肉の策だから、あらためて考えてみるとその元会社の人事が平常時に欲しい人材では、ない。その場を取り繕うために欲しいだけ。

だから、長い目でみると高い買い物になるわけよ。そのプロジェクトは乗り切っても次の案件にアサインしてもあんまり活躍しなかったりして、結局2、3年でやめちゃったりね。そのメンバーにとってもよくない転職になってしまう、と。

ま、いろいろな状況で応用できる話だと思うけど。