心の刺・背中の針

シロクマブログ 2nd ステージ。ヒトとクマとハリネズミのドイツ暮らし。

ハリネズミの寿命とか?

2014-08-30 | Hedgehog はりねずみのこと
ペットを飼うとき、どうしても考えなければならない問題、それが『寿命』と云うものの存在。
どうしても人間よりも体の小さいものを飼う場合、その命に、生き方に責任を持つと云う事は、その最後をみとると云う事になります。
比較的長寿な犬や猫でも十年十五年、ハムスターなんかだとせいぜい一年で、その『とき』がくるわけで。

大型のオウムはかなり長生きとか、小動物でも、チンチラなんかは十年二十年とか生きるらしいですけどね(笑)。そういう例外は置いといて。
昔犬を飼っていた経験から、その犬が死んでしまった時の悲しさから、あまり人間とコンタクトをとる動物、メンタルな距離が近くなりすぎる動物は飼わないようにしている僕ですが、距離が近かろうが遠かろうが、やってくるのはペットの死。

ハムスターの中でも特に小さい、飼っていたロボロフスキーハムスターは寿命がせいぜい一年くらい。
かわいいんだけど、単独行動で一匹飼いしないといけない上に、次から次へとポロポロ寿命で死んでいくのがなんか切なくて、飼育を止めてしまいました。
じゃあ、げっ歯類ではないけれど、サイズ的にそのくらいなハリネズミはどのくらい生きるのだろうかと云うと…

ペットとしての歴史が浅い分、あんまり本も多くないし、そういった記述も少なければ、それぞれに意見もまちまちなようで。
僕の持ってる本にはだいたい6年くらいまで生きるって書いてあります。

でもね、初めて飼ったダイスケが二年半くらいだったり、僕の経験から云うとせいぜい2~3年なんじゃないかなって感じます。
ブリーダーさんにも聞いてみたんだけど、正確にだいたい何年が寿命、とは明言していなかったけど、やっぱり二年くらいから落ちるコもいるといってましたし。

コンパクトな体型に収まるように、様々なカラーバリエーションを、と人の手による選択交配が行われている現状も基礎的な寿命を縮めているんじゃないかなっておいもいます。
それに、いくら犬猫よりも血は新しいとはいえ、ブリーディング状況によっては虚弱な子もいるだろうし、まぁ、一概には云えないとしてもやっぱり二~三年超えたらそろそろ覚悟しないといけないのかな?って思います。


なんだかへんなツーショットですけど(笑)。

寝ているところを起こされて、イマイチ不機嫌そうなというか、寝ぼけたような顔してますね。
それにしてもこのコは本当に落ち着きがなくて、手にとっても丸まってじっとしてるってことが無いんですよね。すぐに逃げ出そうと暴れ回ります。



かわいいんですけどねぇ ハリネズミ。
これで十年くらい生きてくれたら、ほんと言う事ないんだけど。

もちろん、短い命だから責任が軽いと云う訳ではありませんが、例えばハムスターなんかは五年後十年後の自分の生活を予想して、面倒見れるか、なんて考えなくても良い訳ですよね。
それに対して犬や猫なら、『今世話をできるから』だけではなく、それこそ十年後にも散歩につれ行ったり、獣医に連れて行ったりして世話に責任を持てるかどうか、が問われる訳で。

そういう意味では小動物は飼いやすいのかもしれませんが…やっぱり十年つきあいたいなぁ。




せかいごはん

2014-08-17 | cook, eat, シロクマご飯
シロクマハウスお得意のクロスオーバーキッチンです。
友人から『自家ブレンド フライドポテト用スパイス(インド風カレーのスパイスが入ってるので、カレーっぽい味わい)』をもらったので、それを使っての実験的なクロスオーバーです。



名前をつけるなら、かき揚げ天ぷらとひよこ豆 モロッコミントのディップ添え
茹でたもやしのサラダ

と云ったところでしょうか。
どうしても彩りが乏しくなりがちなので、パセリやミントなどのあしらいの葉ものは忘れずに!
サラダにも花やトマトなど、緑以外の彩りを添えて全体の調和を考えましょう!



かき揚げ天ぷらは今回はタマネギとグリンピースですが、好みで小エビなんか入れても美味しいですね。
衣にいただいたポテトスパイス(市販のフライドポテトスパイスでも代用可)を混ぜ込んで、下味をつけます。
これだけでしっかりした味がついて、天つゆなんていらないねーという仕上がりに。

フライドポテト用と言うだけあって、結構塩が入っているので、他のものの味つけでは塩分を加減する必要ありでした。
特にこういうクロスオーバーキッチンでは、それぞれの食材やスパイスによって塩分や糖分の含有量が違ったり、かなり癖のある味のものもあるので、それぞれの分量やバランスには気を使う必要があります。

ひよこ豆は前日から水につけて戻しておいたものをゆっくり煮込みますが、スーパーなんかでも水煮の缶詰や瓶詰めが売ってますね。時間のない時や、ふっと思い立って『今日はひよこ豆いいな』なんて思ったときには便利ですよね。

豆に火が通ったらざるに空けて水気をきったあと、少量のバターとクスクス用スパイス(アフリカンショップで購入)で味をつけます。
かき揚げが結構塩味効いてるので、ここでは塩は入れません。



スパイスの辛みを押さえるためにも、ソースやディップはさわやかなかんじのものを!
というわけで、少量のマヨネーズにヨーグルトとモロッコミントの葉を細かく刻んだものを入れたディップを添えます。
モロッコ風ミントティーなんかに入ってる、辛みの少ないマイルドな、やや甘い香りの優しいミントです。サラダにそのまま使ってもおいしいですよ。



おいしいご飯にはね、国境とか宗教とか主義主張の違いとか、関係ないの。
新しい出会いが、新しい美味しさを生み出し、美味の発見は人を幸せにするから。
お腹いっぱいに食べられる幸せは、ヒトが動物として地上に生まれて以来の、一番大切な『しあわせ』だから。

もっとみんなが、おいしいご飯を分け合って、それぞれの美味しいものを悦び合って、その食材に感謝し、作ってくれた人を敬愛し、その食材を育んだ文化を尊敬できれば、もっともっとたくさんの人がお互いに理解し合えるから。

今もたくさんの国や地域で、違う人同士が、同じ人同士が、憎しみあい、傷つけ合っているけれど、そんなときだからこそ、その土地の郷土料理や伝統の食材をたべて、その土地の事、そこに住む人の事を考えてみて欲しいの。
どんなに悪い人がたくさんいる国でも、『悪くない』普通のおかぁちゃんがいて、かわいい子どもたちに一生懸命に作ってるご飯があるから。
信じる神様の名前や形が違っても、ごはんを満足に食べられた時の『幸福』はみんな一緒だから。
食べられない鉛の玉を一袋手にするより、一袋の小麦はたくさんの人たちの『生き物として本質的な』幸せを叶えてあげられるから。



ヨーロッパのフライドポテトスパイス、インドカレーの隠し味、日本の天ぷらにアフリカのクスクス、中東のひよこ豆。
文化的にも、キリスト教圏、ヒンズー文化圏、イスラム世界、仏教圏(?、にほんのことよw)と云った様々な世界の食文化を取り入れて一皿にしたこの料理。

使っている器も、北海道の友人から頂いたホーロー製のマグカップ、フランクフルトの和食器店で購入した日本の深皿、ドイツ南西部・フライブルクの女流陶芸家の一点物のボゥルなど、結構クロスオーバーしたミクスチャーですが、違和感なくとけ込んでるでしょ?
こういうクロスオーバーキッチンにはね、流麗可憐な装飾の着いた華奢な食器よりも、どこか土の暖かみのある、手作りのぬくもりを感じられるものをセレクトしたいです。






花を食べるハーブ

2014-08-04 | cook, eat, シロクマご飯
もともと野菜の種類が豊富な日本では、春には菜の花のおひたしや、紫蘇の花穂、桜の花の塩漬け(桜湯などにし足り、お菓子に利用したりしますね)など、花や蕾を食べるものがいくつかある上に、最近ではブロッコリーやカリフラワーなどの洋物起源の花(花芽)を食べる野菜もしっかり定着していますね。
ヨーロッパの料理でも例えばイタリアンなんかではアーティチョークやズッキーニの花を食べたりしますな。

そんな訳で、探してみると結構ある『花』を食べる野菜ですが、今回は野菜というより『ハーブ』といいたい、ちょっと脇役なエディブルフラワーをご紹介するですます。
実際ドイツの園芸店ではトマトやピーマン、レタスのような『野菜』のエリアとは違い、『ハーブ』のコーナーでバジルやパセリと並んで売られているし。


↑これはフツーのサラダに。トマトの赤と花弁の黄色がアクセントで暑い日にも食欲をそそります。

ドイツ語ではカプツィーナークレッセ ( Kapuzinerkresse ) と言いますです。
日本語では金蓮花(キンレンカ)と言うんだそうですが、kresseというだけあって、クレソンにもやや似た味、もっと言うとケッパーのようなやや苦みと酸味のある味がします。
その味がサラダなんかのよいアクセントになるんですが、正直言って味よりも色がね、付け合わせや彩りに最適なんで、愛用されている花食ハーブです。
濁りの無い鮮やかな黄色に赤い模様があったり、真っ赤一色のものもあったり、オレンジがかるものもあったり、花色はいくつかバリエーションがありますが、ドイツの園芸店やハーブコーナではどれもポピュラーで、安価で売られています。
ただし花として摘んでしまうと、花弁が薄く痛みやすいため、花ではほとんど流通せず、苗で買って各家庭で育てて、そのとき必要な分を収穫して使用するかんじですね、これ。

こちらでは非常にポピュラーなハーブです。


↑ラプンツェルと胡桃のサラダ。

我が家では実は二回目だか三回目だかのチャレンジ。
以前に購入した時は、直射日光にあたりすぎたのか、いつも根付かずに花が咲かないまま枯れてしまっていたのだけど、今年は東側のテラスの窓側のあまり直射光のあたらない一角においてみたら、水やり以外は何もする事無いくらいに簡単に育ってくれて、初夏までの間花盛り、パーティの際のあしらいや普段のサラダやらなにやら、ほとんど毎日のように使い、シロクマハウスの食卓をにぎわせてくれました。
やっぱり、この原色派手な色はちょこっとアクセントにあるといいですね。特に色彩的に緑一色になりがちなサラダや、茶色っぽくなりがちな焼き魚やハンバーグのような肉料理のあしらいには、本当に重宝しました。

どうやら栽培の秘訣は『明るい日陰』と『土の適度に湿り気を保つ』事のような気がします。


↑紫キャベツと人参、オリーブをヨーグルトベースのドレッシングで和えたもの。小さな緑はショートリーフバジル。

これ、すごい彩りだけどもちろん、素材そのものが持つ天然の色だけです。
紫キャベツでコールスローサラダを作ると、ちょっとどぎついあの紫色が、ヨーグルトと混ざってピンクがかった紫色?と言うのかな、何とも不思議な色になって奇麗です。
なんか、アメリカで売ってるカップケーキみたいな色……って、だから!これは本当に自然の色なんだってばっw!!


↑ひよこ豆とキュウリをアフリカンスパイスとヨーグルトで和えて。オリエンタルな風味に独特な酸味と苦みがベストマッチ!

花を食べる他にも、果実はケッパーと同じようにして食べられるそうなんだけど、今年はウチは結果しなかったですね…花全部摘み取ったわけじゃないんだけど、なんでだろ?
最後はすごいアブラムシの食害にあって、まぁ一年草な事もあり、花が終わってから処分してしまったのだけど、来年もまた挑戦してみたいなって思ってます。
栽培も簡単だし、日本でどのくらいこれが流通してるのかわからないけど、来年の春先に見かけたら、ぜひ挑戦してみてくださいませませ!