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2018/04/25(水)

2018年04月25日 | 2018年
こういうものを公開するものではないと思いますが、通夜で私が話した父への言葉です。


本日は大変お忙しいところ、父・●●●の為にお越し頂き
誠にありがとうございます。
身内だけの家族葬の予定でしたが、これだけの沢山の方々が来ていただき
父も喜んでいると思います。

これから少しだけお時間を下さい。
私、長男・〇〇から父への
送別の言葉を読み上げさせて頂きます。
父親への話し口調ですがお許し下さい。


お父さんへ

怒らずに聞いてね。

正直、お父さんは少なくともあと10年は生きてくれると勝手に思ってたよ。
だから、4/20の夜に妹から泣いた声で「父が危ないかも」という電話を貰ったとき
驚いたよ。
きっと、お父さんが一番「まさか死ぬなんて」と思っているのかな・・・。


昭和39年に建設され老朽化した豊四季台団地から
10年近くも待って、新居への家具・家電選びを楽しみに準備して
やっと4/11に新居に引っ越ししてすぐに亡くなってしまうなんて悲しすぎるね。
これから新しい家でもっと沢山の思い出を築きたかっただろうね。


お父さんから「テレビの接続や、インターネットの接続がわからないからどうしよう」と言われ
4/12に引っ越しの手伝いに行ったとき、一緒にいてくれながらも少し体調が悪く
「少しベッドに横になっていい?」と言って、
最後に僕が「今度は妻・〇〇〇と 1歳半の息子・〇〇 を連れて来るね!」
と言って、お父さんから「今日は来てくれてありがとう」と言って別れたのが生前の最後の姿だったね。


亡くなってからこの土日、
どこかに遺書のようなものがないかと、机の引き出しやパソコンのフォルダを覗いたところ、
パソコンから30ファイル程のwordやエクセルファイルが見つかったよ。
まさか、お父さんがここまでしてるとは思ってなかったから、
恥ずかしいかもしれないけど、皆に紹介するね!

ほとんどが自己学習用の英会話や法律、
また趣味の空手やバスの時刻表をまとめたようなファイルだったけど、
その中で3つのファイルに「お父さんがここまでやるんだ」と感動したよ。


①つめは「平成30年計画」と書かれたファイル。
退職して何となく過ごしてるのかなと思っていたけど、
1年の目標を定めた「水墨画」「英会話」「読書のノルマ」「空手」
などの目標や日課が書かれていたね。
お父さんなりに目標を持って過ごしてたんだね!


②つめは「住所録」と書かれたファイル。
エクセルで作っているのかと思ったら、Accessという少し難しいツールだったよ。
自分でも最初、扱うのに難しかったツールを、お父さんは参考書を見ながら自己学習したんだろうね。
お父さんが自発的にこのツールを扱うとは思ってもいなかったから、その意欲に驚いたよ。


③つめは「今までの歩み」と書かれたファイル。
5ページに及ぶ大作で、お父さんが生まれてから親族含めたことが事細かに書かれていたね。
昭和21年に6男として生まれたお父さん。
月だけではなく、日まで含めて小学校、中学校、高校の流れと、
さらに学校の改名の歴史までも書いていたね。

昭和39年 18歳で鉾田第一高等学校を卒業して、電電公社に入社。
ここから、平成21年に63歳でNTT東日本を退職するまでに、
どこの電話局に配属されどんな業務内容で、役職は何かまで月日単位で書かれてて驚いたよ。
ちなみに、初期配属は浜町電話局に配属されたんだね。
僕も仕事で行ったことがあるよ。
クロスバー交換機のトラヒック業務に携わったこともあるんだね!

他には子供や孫の生い立ちを体重や病院名含め書かれ、
空手の大会や順位や趣味の水墨画の入賞記録も。

一体、どこの資料や記憶から書き起こしたのか・・・。
そして、最後は4/11の引っ越しになっているね。


お父さんは会社員のときも「大学に行きたかった」と何度か酔ったときに言ってたね。
「社会人向けもあるし行けばいいじゃない」と言っていたら、
退職後、中央学院大学に入り卒業したのには本当、尊敬するよ。


あと、この場で申し訳ないけど、いつか言おうと思ってたことが言えなく他界してしまったから
この場で言わせてください。
思春期のときや、会社で悩んでいたときに父親を邪見に扱ってしまったこと、
本当に申し訳ないと思っています。

最近では、僕なりに困ったことがあったら率先して手伝おうとしたりして
あの頃のことをなかったことにしたかったけど、
いつかはきちんと言葉にして謝ろうと思っていました。


最後に・・・
失礼ながら、私から見た父は大人しく不器用なところもあれば、
コツコツ何かに打ち込む人に見えました。
しかし、私含め、長女の〇〇、次女の〇〇含め、不自由なく学校に行かせてもらい
生活ができたのも、お父さんが真面目に仕事に励んできたからだと思います。


偶然にして、僕も同じNTT東日本に入社できました。
これもお父さんの背中を見てきた影響なのかな?(笑)


少し早い他界でお互い、そして皆残念がっているけど、
悲しんでいるばかりではなく、早くお父さんも天国で前向きに生きていこうね。
僕たちのこれからの生活にもお父さんはいるからね!

お父さん、本当にありがとう。
最後は辛かったと思うけど、本当にお疲れ様。

これで、送別の言葉を終わらせて頂きます。
ご清聴、ありがとうございました。

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