続・ファミリーストーリー(青春自衛隊 その6)
(登場人物・場所などはすべて架空です)
青春自衛隊(野営訓練)
大規模な演習となると作戦本部、炊事炊飯、病院テントや隊員用の中規模から個人テントまで野営地に多くのテントが張られる。大勢の隊員の生活では排泄処理も大切で、今は知らないけど、当時は細長い穴を掘り竹で囲い筵をかけて仕切りをした中で用をたすのだけど、後始末は石灰を撒き埋めて元通りにする。その時、僕は石灰が手元に無かったのでカソリンを撒いた。誰も用を足していない事を確かめ火をつけた、ところが一番端っこで個人用に作られた幹部用の筵の囲いの中で隊長が用を足しいた‥、僕は隊長のお尻にヤケドを負わせ
てしまったが幸い軽くて済んだものの、こっぴどく叱られたのは当然で、それから毎日、隊長のお尻にチンク剤を塗りに通うことになり、その都度、隊長のお尻を拝まされる羽目となった。
ある夜、隊長のお尻にチンク剤を塗りに行く途中で回り道をして夜間訓練地の中に入ってしまった。暗闇の中から、鋭い誰何(すいか)が···、"止まれ! 誰か!"、
その鋭い威圧に足がすくんだ、僕も誰何の訓練を経験していたが、この時ほどビビった事はない。これが本物の誰何だと思った。