最初のうちはダンサー志望の女性が盲目のピアニスト青年を導いていたのに、彼に寄り添う気持ちで目を閉じることによって逆にうちなる声に導かれたりで、お互いに一歩踏み出す勇気をつけていく過程が丁寧に描かれていて、優しい光のシャワーを浴びているような至福な時間をもらえる映画だった。
天才ピアニストのホアン・ユィシアンを本人が演じていたのもよかったけど、共演のダンサー志望の女性を演じたサンドリーナ・ピンナの繊細な美しさや、息子を見守る母の視線、ホアン・ユィシアンを取り巻く大学生仲間たちの温かさにも感動。
悲しい涙ではなくて気持ちがほどけていく心地よさに何度も涙が出てしまった。
お互いを高めあうという意味では究極のラブストーリーといえるかも。
《目の不自由な青年ユィシアンは、故郷を離れて都会の大学に通いはじめる。ある日彼は、経済的な理由からダンサーの夢を諦めた女性シャオジエと出会い、親交を深めていく。盲目の天才ピアニストとして活躍するホアン・ユィシアンが本名のままで主人公を演じている》
監督のチャン・ロンジーが2008年に発表し、台北映画祭で最優秀短編賞を受賞した「ジ・エンド・オブ・ザ・トンネル(黒天)」を、ウォン・カーウァイの企画により長編化した。
12年・第25回東京国際映画祭「アジアの風」部門で上映。14年、劇場公開。
◆CAST
ホアン・ユィシアン、サンドリーナ・ピンナ、リー・リエ、ファンイー・シュウ
原題:逆光飛翔 Touch of the Light
110分
ヒューマントラストシネマ有楽町1 14:30~観客7割程/161席
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