19時前。
消防車のサイレンが聞こえた。
行き過ぎた、と思ったら次から次へとやってくる。
しかも通り過ぎてすぐにサイレンがプツっと切れる。
窓から覗くと、家の前の信号を曲がってすぐのところに、消防車が数台停まっているのが見えた。
上着を着て外に出てみると、ものすごくキナ臭い。
よく見れば、信号の先の空が、白く煙っている。
信号を渡っていくらも行かない場所にある家が、火事だった。
現場の前の道路は通行止めになり、近くの道路にも複数台の消防車と警察車両が待機している。
ざっと10台強。
「あっちの消火栓、凍結だ」という消防の人たちの声が響く。
現場からかなり離れた場所の消火栓を求めて、長い長いホースを引きずった隊員たちが走り回っている。
近所の人たちが集まっていて、火元の上の道路沿いにある家で煙が入ってきて家にいられない、と訴えている人もいた。
火事といえば、前に住んでいたアパートの、斜め上の部屋が火事になったことがあった。
休みの日で、お隣さんが窓を叩いて起こしてくれた。
共用廊下は真っ黒な煙が充満していて、とても出られる状態ではなく、窓から避難して、半日近くを車で過ごした。
幸いにも自分の部屋は全く無傷だったが、起こしてくれたお隣さんは真上が火元だったために、消火の水でびしゃびしゃになっていた。
あれも12月、雪のある時期だった。
小学校2年生のころには、ある団地の上層階で火事が起きた。
火の付いた布団が落ちてきたときの恐怖感と映像は、今でもはっきりと覚えている。
火事は怖い、本当に怖い。
今回の火事の現場から自分のアパートに戻ってみたら、大家さんとお隣さんが外に出てきて様子を伺っていた。
「あそこ、看板屋さんか何かだったかしら?」という話をしつつ、火の元には気をつけなきゃね、と言って帰ってきた。
外にいるときには全く気付かなかったのだが、家に入ったら自分の上着が相当に火事場臭くなっていた。
広げるとむわっと立ち上る、独特の臭い。
オカメたちが警戒して近付いてこない。
本能的に危険な臭いだとわかるのかも知れない。
本当に、火事は怖い。
戸締り用心、火の用心。
消防車のサイレンが聞こえた。
行き過ぎた、と思ったら次から次へとやってくる。
しかも通り過ぎてすぐにサイレンがプツっと切れる。
窓から覗くと、家の前の信号を曲がってすぐのところに、消防車が数台停まっているのが見えた。
上着を着て外に出てみると、ものすごくキナ臭い。
よく見れば、信号の先の空が、白く煙っている。
信号を渡っていくらも行かない場所にある家が、火事だった。
現場の前の道路は通行止めになり、近くの道路にも複数台の消防車と警察車両が待機している。
ざっと10台強。
「あっちの消火栓、凍結だ」という消防の人たちの声が響く。
現場からかなり離れた場所の消火栓を求めて、長い長いホースを引きずった隊員たちが走り回っている。
近所の人たちが集まっていて、火元の上の道路沿いにある家で煙が入ってきて家にいられない、と訴えている人もいた。
火事といえば、前に住んでいたアパートの、斜め上の部屋が火事になったことがあった。
休みの日で、お隣さんが窓を叩いて起こしてくれた。
共用廊下は真っ黒な煙が充満していて、とても出られる状態ではなく、窓から避難して、半日近くを車で過ごした。
幸いにも自分の部屋は全く無傷だったが、起こしてくれたお隣さんは真上が火元だったために、消火の水でびしゃびしゃになっていた。
あれも12月、雪のある時期だった。
小学校2年生のころには、ある団地の上層階で火事が起きた。
火の付いた布団が落ちてきたときの恐怖感と映像は、今でもはっきりと覚えている。
火事は怖い、本当に怖い。
今回の火事の現場から自分のアパートに戻ってみたら、大家さんとお隣さんが外に出てきて様子を伺っていた。
「あそこ、看板屋さんか何かだったかしら?」という話をしつつ、火の元には気をつけなきゃね、と言って帰ってきた。
外にいるときには全く気付かなかったのだが、家に入ったら自分の上着が相当に火事場臭くなっていた。
広げるとむわっと立ち上る、独特の臭い。
オカメたちが警戒して近付いてこない。
本能的に危険な臭いだとわかるのかも知れない。
本当に、火事は怖い。
戸締り用心、火の用心。