エアフィックスの絶版キット。多分ソード辺りから、簡易でも良く出来たキットが出ていたはずだが、簡易故、買いそこなったら百年目なのだな。あっ、アカデミーがこれのコピーを出していたかもしれない。こっちは、別件で天袋を捜索していたら目と目が合ってしまったのが百年目、つい引っ張り出してしまった。それと言うのも、ソードのF-3H、デーモンをつい買い込んでしまい、おっマクダネルつながりじゃないかと、ひらめかなくても良いのに、ひらめいてしまったのだ。
確か、マイクロのデカールが有ったはずなのだが、なにしろ遠い昔の話、どうも黄ばんでしまい始末してしまったらしい。となると、キットのデカールだけが頼り。これは例によって無用なこだわりは捨てて、所謂プラモデルするのが賢いモデラー、キットの出来にも似合っているし。最近こればっかり。
懐かしい組説見ながら形にしてやった。ハセガワやタミヤの繊細さ、精密さ、作り易さとは無縁では有ったが、なんとか飛行機にはなったので一安心。シーブルーは、ソリッドカラーのそれが残っていたので迷わず使ったが、良い色味だ。
頼り綱のデカール、マイクロの魔法液で補強して貼ってみたがさすがに寄る年波には勝てず、マークソフターには負ける、しわしわが戻らない、艶有の上でも密着しないなど波乱万丈であった。予想通り、本体にあまり入れ込まなかったのは正解だった。尚、恐る恐るの試し貼りは翼の裏でやったから置いておく分には少し浮いている所しか見えない。せっかく、いい具合に塗れたシーブルーだったが、デカールのぼろ隠しの都合半艶で上塗り。ちょっと残念。
ちなみに、翼のパイロンは8か所なのだがキットは外翼の4か所しかない。インテイクの下辺りにもう4か所有るのだが知らなかった事になっている。ここは、メーカーの趣旨を尊重して、知らなかった事にしてある。この辺は鬼門らしく、新しいキティーホークの48キットでも正確では無かった、らしい。あと、そのまま脚を付けるとノーズダウンになる。丁度、フックが引っかかって急ブレーキが掛かったような様子。色々写真等を眺めてみるとどうも主脚が長めのようなのでトラニオンシャフトらしき所(脚上側に前後方向に付いている補強?)を切り取り、1mm程長さを詰めてやった。前が短いともっと大変だったはず。せめて、シルエット位は少しでも似させてやりたかったのだ。
適当に作ったが一見バンシーに見える。もっとも、適当に作れる所が簡易キットではない証拠でもある。多分、ソード製だとこうは行かなかったはずだ。今更、探して買うようなキットではないけど、昔を懐かしく思い出す分には丁度良かった。プラモデルは誰でも手軽に作れる物ではあったが、けっして簡単ではなかったな。今時のタミヤ製F-16,Bf109とは次元が違うぞ。これが多分60年代の製品で80年から90年にかけて急に質が上がって、もろもろの材料・道具も進歩し、今に至っているのか。
大柄だなと思ったら、双発だった。この頃の海軍機は、ぱっと見同じように見えるがこうして立体にすると色々見えるのが楽しい。実機は試行錯誤の末、最初に本格採用となった海軍ジェット戦闘機だったそうで、地味ではあるが、節目となる機体だ。