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精子提供ボランティア@南東北

ドナーの血液型をどこまでこだわるか

精子提供ボランティア@南東北・仙台

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第三者提供で産まれた子供への真実告知は今後当然のこととなっていくと思いますが、男女カップルの場合で男性とドナーの血液型を合わせるか気にする方は多いと感じます。

昭和〜平成前半生まれの日本人は血液型の話題が大好きです。血液型別の説明書がベストセラーになったり、Yahoo!のトップでも血液型別の恋愛コラムが今でも載っています。A型=神経質、B型=変わり者、O型=大雑把、AB型=二重人格などのイメージがみなさん少なからずあるのではないでしょうか。血液型と性格に相関関係はないと統計でわかっているのに、令和の現在も血液型で人の性格が判断される日本の現状があります。

子供が第三者提供により産まれたことをカミングアウトしていない相手との会話で、「きっちりしてるね!もしかしてA型?」などと、ふと血液型の話題になり、親子の血液型まで話題が広がったとき、もし親子でありえない組合せの血液型だった場合、血縁関係がないことを悟られる恐れがあります。親子で血縁関係がないことがまだまだ多様性として受け入れられていない世の中においては避けたいリスクかもしれません。

親子の血縁関係の意図せぬカミングアウトやアウティングを防ぐため、ドナーと男性の血液型を合わせるかもしくは組合せが不自然でないようにするか、悩みどころかと思います。

親の血液型を子供に教えないようにするとしても、後ろめたいこと、隠し事のようにすることで子供のアイデンティティー形成の支障になる可能性があります。



血液型は絶対条件?

できるなら血液型が合うドナーにしたいと思うのは当然のことかもしれません。

しかし、個人間提供を選択するにおいては、血液型が合うドナーを絶対条件にするのは考えものだと思っています。あくまで希望条件に留めておくべきだと考えます。

提供においてドナーの健康と精子の質に次いで重要なのは距離と時間、すなわち提供受けたいタイミングで受けられるかだと考えるからです。

血液型にこだわるあまり、片道2時間以上移動にかかるドナーだったり、仕事を休んだり早朝深夜に設定しないと予定を合わせられないドナーから提供を受け続けるのは大きな負担がかかってしまいます。

期間が長くなれば長くなるほど心身ともに疲弊が増していきます。2年以上提供活動をして実感しているからこそ言えます。ドナーとの距離は近いに越したことはありません!

血液型にこだわるとしてもどこまでこだわるのか、提供を受けるための条件を総合的に比較検討していただくことをおすすめします。


例えば、提供に半年間トライするとして、健康で人柄が尊敬できるドナー候補Aさん、Bさんがいて、Aさんは血液型は合うけど休みも合わないし移動に3時間かかる、Bさんは血液型は合わないけど休みが合うし仕事終わりでも提供が受けられるとしたら、どちらを選ぶか。

時間、総合的なコストをシミュレーションして具体的な話し合いをしてみるといいと思います。その話し合いの中で子供に対する思い、キャリア形成、これからの家族の形への思いも整理できてくると思います。




【余談】

血液型になんとしてもこだわるが近場でドナーが見つからない場合、対策はいくつかあります。『精液の凍結』や『複数ドナー体制にする』ことです。

精液を凍結して人工授精できる病院を見つけられれば、ドナーとのタイミングが合わない問題は解決できます。

ドナーを複数人にするのは抵抗のある方も多いと思いますが、その時の都合の合うドナーに頼めるのは時間を無駄にしないし安心材料になります。親子のDNA鑑定は今や数万円あればできます。どのドナーで妊娠したかは後々調べることが可能です。


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