徒然なるままに/ 脱原発「アンコウ」

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発言:安倍・菅政権;神官政治に逆戻りか

2021-01-07 14:44:38 | 徒然なるままに
慶応大学教授イタリア学会会長 藤谷道夫のしんぶん赤旗紙上での発言は(1月7日)、安倍・菅政権を語るのに、端的で解りやすかったのでその一端を紹介しながら、私見をの一端を述べてみたい。

冒頭
・・・日本学術会議の会員任命拒否の問題は、阿部・菅両政権の象徴的にさまざまの問題を象徴的に示しています。と・・・発言されています。

続いて、①日本学術会議の問題から、民主主義と国民主権の破壊がとうとうここまで来たかという感じがします。

②安倍・菅政権は、”選挙に勝てば何をしてもいい”とまるで独裁権を持ったかのように勘違いしています。

③国会も法律も軽視して来ました。

④国民があくまで主権者であるにもかかわらず、国民を下に見て自分たちが上であり、政権に従えばいいというふるまいです。 

以上、”根本的に誤っています”と端的に解りやすく述べられています。

続いて、法治主義の否定について

イタリア学会会長らしくローマ時代の神官政治 ・・・神官が「神のお告げ」として政治的な判断を行っていました。判断の基準は全く説明されません。・・・それと同じく、菅首相は任命拒否の理由を明らかにしていません。 

 学術会議からすれば、拒否された理由がわからなければ、だれを推薦していいか解りません。説明しない姿勢は、古代ローマの神官政治と同じで、基準は神=菅首相のみぞ知るです。現代でこんなことが許されていいはずがありません。

いつから日本は神官政治に逆戻りしたのでしょうか。・・・と嘆いて述べられていました。
さらに、ローマでは起源前450年に法が成文化されたことで、神官の権力はなくなりました。

法は、恣意的な判断を排していくためのルールです。
菅政権の「説明しない」姿勢は学術会議法の基準を無視した法治主義の否定です。・・・と厳しく指摘されました。

さらに、任命問題は、「学問の自由」にかかわる問題です。中世から近代への進歩の大きな特徴は権力と学問の分離です。西洋の場合は、時の権力である協会から学問が分離されたことで、一挙に科学が進展しました。

菅政権の姿勢は、時の権力に学問を従わせようとする中世への時代の逆行です。日本は、世界の進歩から取り残されてしまいます。多くの学会が反対の声明を出しているのはこの危機感からです。・・・・と法治主義の否定に厳しく指摘すると同時におおくの学者がそのために立ち上がったことを紹介されたのです。

日本は戦時中に、時の権力に迎合する人たち=「イエスマン」だけを集め、権力に反対する人達を弾圧、排除した歴史を経験しています。そして、侵略戦争に突き進んだのです。同じ轍を踏もうとしています。・・・と厳しく歴史に照らし指摘されました。

私たちは、あらためてその自意識を深め捉えなおし、大声で叫ばねばと、感じ入りました。