気持ちのよい朝です。日頃は全く聞かない、ドリカムやアムロちゃんを聞いて何かよいアイディアが浮かばないものかと…。最近は、訓子府や南幌の卒業生たちと交流することが日常に…。彼ら彼女らの現在の元気さや活躍振りがうれしい、そして、励みになる。
今日は町の教育委員さんの学校訪問。協議の時間もあるので、それぞれの立場で子どもたちのためにできることを考えたい。
では、54話です。
カレーライスを頬張りながらたくさんの話をした。さおりさんは中学校の音楽の先生で、僕たちのバンドのことも時々応援してくれると言ってくれた。僕たちは先生方、村の人たち、そして、新しくさおりさん、一杯の人から応援されている。
さおりさんは、「今度はみんなの演奏を聞かせてもらうことを楽しみにしているわ」と言葉を残し、カホを車に乗せ帰っていた。
「よし、ギターだ」とシノハラ先生。
僕も太一もそれぞれ楽器をケースから出す。そして、先生の「せいの!」の合図に合わせて、ジャンジャンジャンジャン、ビンビンと弾き始める。先生がゆっくりゆっくり僕らをリードしてくれて、僕らも必死にそれについて行く。
「いいぞ、いいぞ!随分、コードが押さえられるようになったなあ」と言い、僕と太一のリズムに合わせて、ポロリ、キンキンと間奏のギターソロを弾いていく。3つの楽器の音が重なって、とてもうれしかった。
先生は、ビールを飲んで少し酔っているのか、二つ、三つ話しては、「がんばらなきゃ」ってつぶやいていた。
朝、じいちゃんが迎えに来て、僕は病院へ。太一は残って、グランドへ。今朝のラジオ体操はカホに任せた。
車に乗っているうちに父さんのことが心配になる。手術は成功したのかな?
「じいちゃん、かあさんから何か連絡あったの?」
「電話きたぞ、手術は無事終わったって。8時すぎだったかな」
「大丈夫だよ、父さん、強いから」とユウキ。
朝の病院は受付を待つ人たちで溢れている。
僕たちはエレベーターに向かう。
そして、ユウキが「7階だね」と言って、ボタンを押す。