Seriously?

ひとりごとです

映画 ■■ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書■■

2018年04月09日 | 映画
客層は年齢高め
しかし、途中で
あちこちからイビキが...



映画 ■■ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書■■





映画を観ながらずっと考えていた
「これが日本だったら?」


日本のジャーナリズムは
政府を監視する
民主主義を守る使命感に燃えているか?

「売れること」
視聴率とか販売部数を伸ばす使命に
燃えているんじゃないか?
もちろん、会社なんだから
資金を得ないとやっていけないんだけど

平昌オリンピックのカーリング選手が
もぐもぐタイムに何を食べていたとか
そういうことをしつこくしつこく取材して
連日報道するのは日本くらいだとか

それはつまり
視聴者、購買者である日本人の意識が
あまりに低すぎるというか
(私も含めてだけど)
低俗なゴシップにしか興味がない
政治には興味がない証拠

誰に投票しても変わらない
政治に自分の意見が通ることなどない
だから言っても無駄と諦めている

なんなんだろう~この日米の違いは
やっぱり革命起こして
自由を勝ち取ってきた歴史がないからなのか
民主主義の仕組みを
一から作ってきた歴史がないからなのか
(アメリカにもないけど)



映画に話戻して(;^ω^A

機密文書を持ち出した人がいたことが
そもそもの発端

「この事実が国民に一切知らされていない
国民は欺かれている」
ことに対する怒り・疑問が発端

機密文書を秘密裏に持ち出し公開することは
犯罪だけど
罰せられることは覚悟の上で行動したのだ
こういう正義感には敬服する

(映画の公式サイトによると
政府による深刻な不正行為があったとして
告発者に対する起訴は取り下げられたそうだ)

この正義感を無駄にするなと
ワシントンポストは文書を発表すると決断
法的措置を取られる危険があるにもかかわらず
それはつまり
株式公開も白紙になる可能性
そしてそれは
父親と夫から受け継いだ会社を
潰してしまうかも知れないのに



この気概、使命感、正義感が
今、日本のジャーナリズムにも
問われているのだろうけど
購読者、視聴者に
「どうでもいいよ~」
と言っている人があまりに多い気がする

「暗闇の中では
民主主義は死んでしまう」
が、ワシントンポストのスローガンだそうだけど
日本の国民も関心もって
光を当て続けようよ~と思う...



映画観てて不思議だったシーンは
当時のやり方で
新聞が刷り上がるまでを見せてくれていた所
本物の、当時の機械を再現したのか?
それとも丸々CGなのか?
分からなかったのです

どんどん新聞が出来ていく過程は
なんだかワクワクした
手法が古すぎて
逆に新鮮なのだ

タイプライターのようなものに
パチパチと文字を打ち込むと
自動的に活字が拾われてきて
箱の中に順番に収まり
左右が反転した盤が出来て
それをロール紙に印刷して
新聞が出来る

本当にリアルだったけど
あれは全部CGなのかな?
(スピルバーグだし)

あのアンチックなタイプライター
レプリカ、作ったのかな?



と、思っていたら
公式サイトに
できる限りビンテージのものを集めたと
書いてあった

ビンテージのタイプライターや
博物館に収められているコピー機などを
できる限り借りて揃えたそうだ

ちなみに「ペンタゴンペーパー」も
紙質さえも同じ物で
本物と同じように再現したのだとか

印刷のシーンは
当時の印刷機を使って
本物の植字工と撮影したのだとか

どうりでエキサイティングなはずだ

それを
「CGかな?」と
本物とCGの見分けがつかなくなっている
自分が情けない



見る側に伝わらないくらいディテールにこだわる所
黒澤明みたいだと思った
黒澤監督は
絶対に映らない
タンスの中までちゃんと服で一杯にしていたとか

そういう「本物」が
リアリティを追求したスタッフの気概が
役者に伝わっていたと思う



陰の主役であるニクソン大統領
役者がやるのではなく
ニュース映像や
本人の肉声を所々インサートしているのが
とてもよかった

そしてそれが
ウォータゲート・ビルのシーンで
次の章の開幕を匂わせて終わるのだ
唸りました



日本映画はこういう
リベラルな主張を持つものが少ないな
売れないからなんだろうな...

でも
日本ではこういう映画売れないから
と、パスされないで
しっかり日本で配給してくれた映画会社に
感謝
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« まさかの二日連続パン | トップ | タイ料理レストラン »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは! (ゴーダイ)
2018-04-22 21:38:52
いや~見てよかったです!

>誰に投票しても変わらない
政治に自分の意見が通ることなどない
だから言っても無駄と諦めている

自分の記事でソローを取り上げたのですが、投票さえすれば偉い人が何とかしてくれるだろ、という楽観論をソローは厳しく批判していますね(^_^;)
スピルバーグ監督は、社会派映画もちゃんと面白いのが毎度毎度すごいなって思います。

同時に作ったレディプレーヤー1は面白いのだろうか??vicさんもし見たら感想お願いします!
返信する
ゴーダイさんへ (ann)
2018-04-22 22:59:27
スピルバーグさん、天才ですよね。エンタテインメント系の映画でも社会派でも超一流。「シンドラーのリスト」とか「カラーパープル」とか泣きました。(古いけど)
是枝監督の「そして父になる」に大感動して、アメリカでのリメイク権を獲得したそうで、すごく楽しみに待っているのにお蔵入りしたのかな~???

>投票さえすれば偉い人が何とかしてくれるだろ、という楽観論をソローは厳しく批判していますね(^_^;)

私は政治に関心がなく諦めムードの人達をいつも嘆いていますが、そういう私も嘆くだけで、何もしていないのは同じですね

Twitterで提唱アカ作って活動しようかしら?

しかし、人にちょっと何か言われたらすぐ落ち込む私のようなタイプはTwitter鍵無しで思ったことつぶやくのは危険だ...(;^ω^A

レディプレーヤー1、見ますよ!しかもMX4Dで見てみたい!けど、ゴーンさんがためらっている...
一人で行くのはなあ...と思っている所です
返信する

コメントを投稿