山屋敷山荘日記

23年落ちで購入した中古ログハウス(山屋敷山荘)
の四季、山行記録、蝶や花の観察記録を紹介していきます。

ミヤマシジミの卵も年内孵化やっちゃいました。

2015-11-24 18:26:02 | 虫日記
 アサマシジミとチョウアカは何とか累代に取り組めているがミヤマシジミが簡単そうで難しい。自宅の庭には参ったな、と思うくらコマツナギがどんどん繁茂し、他の植物を圧迫しつつある。毎年多量の莢に種ができて、それがこぼれ落ちる。翌年どんどん、実生が出て、すぐに大きくなる。秋になると毎年これを引っこ抜くのが年中行事である。ところがこれがちょっと年数が経つと容易に抜けない。まさに「駒繋ぎ」の名称の由来そのものである。

 こういう調子だから、知らない間に他の鉢植えに種が落ちて生長してくる。トネリコの鉢にも生えているし、虫小屋の地面からも大きな株が生えている。以前、夏の母蝶に産卵させたら虫小屋のコマツナギの葉に沢山産んで、それが羽化して小屋の中が青くなるほど飛んでいたことがある。その時は小屋の内部で適当に交尾して、小屋の中のコマツナギの根元に近い茎部分に卵を沢山産んでくれるはずだったのだが、結局卵は全く発見することができなかった。

 それ以来、ミヤマシジミも虫小屋に放置では累代はむずかしいと判断し、いつかはアサマシジミのような感じで増やすしかないと思っていた、その流れで、昨年の秋の個体から採卵し、越冬後飼育して今年の初夏に10個ほどの蛹をえることができたので、鵜化後は吹き流しの中で交尾させることを試みた。交尾の有無はわからなかったのだが、鉢植えのコマツナギを使い、これに産卵させると葉ではなく根元に数十個を産んだ。しかし、それは結局2化目として孵化する事がなかった。恐らく、未交尾だったと言う事だろう。


6月中には鉢植えのコマツナギの根元に産んだ卵。これのシリーズは結局孵化せず。一部、コマツナギ以外の葉っぱにも産んでいる。(7/1)

 
 と言う事で、再度挑戦ということになり蝶友のY氏から譲り受けた信州産のメスに産卵させたのが今年の9月である。それをそろそろ越冬準備に掛かろうとして10月半ばに産卵装置から出して観察したら、まずいことに半分以上は孵化してコマツナギの枝の上を這い回っている1令幼虫もいれば、既に餓死したもの多数あった。アサマシジミ以来の失態である。慌てて孵化していない卵は屋外にだし、羽化した幼虫で動いているものを回収して、鉢植えのコマツナギに乗っけた。しかし、鉢植えはこの頃にはかなり葉が落ち始めているので、一部の幼虫は庭から青い葉っぱを取って来てポンカップで飼うようにした。その後、結局幼虫の姿がみえるようになってきちんと回収できたのは6頭であった。秋深まるとともにコマツナギがどんどん黄色く萎れていくなかを何とか青い葉っぱを探しつつ、やっとの思いで6個の蛹まで持って行くことができた。さらには6頭とも11月中に羽化させる事ができたので、その経過をアップしておく。


一番最初に見えて来た幼虫。葉を網の目の様に食べるのでそこを探せば何とか見つけることができる。1令の最後かな。(10/24)


嘗めるように食べた葉っぱが枯れたようにみえている。2令の幼虫と思われる。(10/29)


何とか頑張って6頭が色々なステージで育ってきた。室内が暖かいので結構成長は早い。(11/1)


最初に前蛹になった個体を発見。(11/5)


2日後には前蛹が蛹になった。次いでもう2頭も前蛹に。(11/7)


すべてが蛹になった。最初の蛹は既に変色が始まっている。(11/13)


さらに変色が進んでいく。(11/15)


真っ黒になって、この日に内に羽化した(11/18)


最初に出た♂(11/18)


その翌日出た♀。普通と変わらないかな。冷蔵庫から出したばかりでまだ目が覚めない。(11/19)


2頭目の♀に何とか開翅してもらい写真を撮ったが室内なので青い鱗粉のノリがイマイチわかりにくい。{11/21}

その後22日までに5頭(2♂、3♀)が羽化した。天候がまずまずだったので虫小屋の中で少し撮影した。この6頭で交尾、さらに産卵は困難と思われたので、H氏に標本作製を依頼した。


♂は漸く屋外で開翅してくれた。(11/22)


新鮮なだけに美しい。(11/22)



♀も野外だと結構青い鱗粉が出ている。(11/22)


最初は間違ってストロボがオンになっていたのだが、そのとき撮れた写真はこんな風にみえて驚いた。(11/22)


♀の裏は矢っ張りきれいだ。青い鱗粉が何とも言えない気品を感じる。(11/22)

この撮影のあとに、積雪に備えて虫小屋の屋根を外すことにした。毎年タイヤ交換と虫小屋の屋根外しは勤労感謝の日前後に決めている。


屋根のネットを外す前(11/22)


屋根のネット4枚を外すとこうなる。(11/22)


一方、山荘の庭は今後食草を植えていくことも考えて、引っこ抜けない程度の雑木は根元からノコギリで切って切断面に除草剤を刷毛で塗る作戦を実行した、これで来年はかなり雑木が減るだろう。


この位の樹は腕力では引っこ抜けない。(10/24)


ノコギリで切った断面にネコソギといういかにも効きそうな除草剤(グリホサート系)の原液を刷毛を用いて塗布した。(10/24)

山荘周囲も秋が深まってきた。


ガレージ脇の桜の樹の紅葉極期はこんな感じ。(10/24)


この桜の樹も3週後にはすっかり落葉した。(11/14)


道路には落ち葉が重なっているが掃除もしないで済みません。(11/14)

初雪ももう間近だ。






今年の山屋敷町内会総会はふるさと緑の道で

2015-11-10 15:04:55 | 山荘日記+虫日記
 一年経つのは早いもので、あっという間に年一回の町内会総会の時期になった。昨年は茨城から参加するK氏を朝に最寄りの鉄道駅でピックアップして、そのまま登山に行って、下山してから山荘で宴会、翌朝解散のパターンだった。だが、今年は日程の都合で31日(土)夕方山荘集合、翌日午前中登山、お昼には解散という日程となった。前の日ある程度は飲むので、翌日の行程は時間の制約からみてもかなり制限される。
 と言う訳で、今年は山荘から歩いて近場の山を越え、9km程先にあるA大滝を目指す事になった。標高は最高で500mに満たないが、この辺りの標高が紅葉の見頃であるはずとの判断もある。4名の町内会員のうち、I氏はこの夏に定年、現在職業訓練校に通っていることを除けば残り3名は一応現役だが、K氏、M氏は既に定年後再任用的な雇用形態だ。M氏は来春から完全フリーが決まっているし、K氏もあと数年で同様の立場になるだろう。従って、四人全員が数年後はフリーになるはずだから、そのあとは日程がどうのこうのと心配する必要はなくなっているかもしれないが、そう言う意味では現職とフリーが混じった過渡期の状況だ。

 I氏は茨城から軽自動車で高速をひた走り、17:00過ぎには全員集合。M氏による今夜のメイン料理である山形風芋煮が完成するまでは時間があるので、明日の帰り用に車を一台目的地まで回しておくことにした。I氏の SAIと私のアウトランダーで行き、SAIを目的地の駐車場においてくることにした。帰る途中、明日の行動食(そんな必要もないほど道のりだが)をコンビニで購入して1時間以内で山荘にもどった。その晩は、芋煮を食べながら退職後のプランを語りつつ、酒もそこそこ飲んで12時前には熟睡モードに入った。

 肉まんとトーストの朝食を食べた後、山荘から徒歩で出発。約9km先の駐車場を目指した。


まずは、団地内を抜けるとき渉る橋の上から上流を撮影。紅葉にはちょっと早いかな?(8:51)


このルートはふるさと緑の道と言われているが、バス停から最初は舗装道路。その途中から入り込む事になる。正面の低山の向こう側が目指す大滝方面。(8:58)


舗装道路が終わるとすぐに杉並木の林道にはいる。(9:04)


程なくそれを抜けて、斜めから差し込む朝日を浴びながら緩斜面の林道を辿る。(9:11)


途中林道沿いにはムラサキシキブの実がきれいだ。(9:20)


すぐ隣にはイロハモミジかなと思うが、ちょっと早いか。(9:21)


30分強で林道らしい部分はおわって、元林道のようなところを歩き始めるが落ち葉がおり重なり気持ちがいい。(9:30)


すぐにイノシシがひっくり返した痕跡に出逢う。この辺りは昔はイノシシなんかいなかった筈だが。(9:31)


この辺りは、もともとは林道だったと思われるが今は遊歩道。(9:33)


ここからが本当の登山道らしくなって登りに掛かる。(9:36)


急坂を一気に登り切るとモミジがきれいだ。(9:52)


気持ちの良い雑木林の緩斜面を進む。(9:52)


ベンチのある峠に着いたのは約1時間後。汗もかかないくらいの余裕があるのでここはそのまま通過。標高も455mしかない。(9:55)


峠を下り始めるがまだ青い落葉樹も見られる。(10:00)


どんどん下って、反対側の元林道終点までついた。往路側と同じ看板がある。此方もクマが住んでいるとのお知らせがある。(10:02)


峠の反対側の林道はこういう感じで頑張れば十分車は通れる。これが延々と続いた。(10:07)


疲れを癒す黄色と赤のコントラスト。(10:14)


大分下ってくるとちょっと紅葉には早いかも。(10:23)


さらにひたすら歩いてようやく大滝に到着。1時間50 分くらい掛かってしまった。(10:45)


滝壺近くまで降りてみる。よく見ると、対岸の絶壁はツマジャがいかにもいそうな感じがする。近場であったが来たこともないので今まで気づかなかった。何事も経験してみないとわからない。(10:48)


今度は上まで登って俯瞰してみる。背景の谷の部分を越えてきたことになる。(11:08)

このあと、昨日駐車しておいたSAIで予定通り山荘に戻り、12:30過ぎには解散となった。これだけ天気が良いとたまにはこれくらいお手軽な山行もいいかもしれない。来年は日程にもよるが、朝からスタートして少々厳しい所に行く事にしたい。


大分玄関脇の薪を使ったので、道路側の薪棚から移動させて左側がこの位減った。あと五ヶ月頑張って燃やしても使い切れそうにもない。


その日の午後はもったいないので、ナンテンハギの株を掘りにいった。いつもの場所だが、道路脇なので車の通らないタイミングを見計らって唐鍬で掘り起こす。


大きなビニール袋にかなりの数の株を放り込んで帰宅。


こんな感じで鉢植えに。


最終的には8鉢出来上がることになった。来年は、クサフジも庭に植えたので、アサマシジミの1令幼虫の飼育には困らない筈だ。

作業が終わったのが17:00ちょっと前だが、快晴であったにもかかわらず、既に薄暗い。冬至に向かって、さらに夜の世界がどんどん長くなる。