夕べの『世界ウルルン滞在記ルネサンス』は、”未来への記憶”と題した2時間スペシャルでした。
先週も再会スペシャルで嬉しかったのですが、今回は何と
あの清水寺からの中継です
清水の舞台を支える木の寿命はあと400年と言われていて、現在その400年後のために植樹が行われているそうです。
わたし達が見ることの出来ないずっとずっと未来のことですが、それより長い過去の歴史の中で守られてきたものが残って行って欲しいです。
番組ではトルコのダムに沈んでしまう町に小西美帆さん、ブラジルのたった3人の民族の村に永井大さん、オーストリアのツィター最後の職人の町に大友康平さんが訪れていました。
トルコを訪れた小西さんは、実際祖父母の村がダムの底に沈んでしまったのだそうです。
もう2度と行くことの出来ない場所、歩けない道、耕せない畑、住むことの叶わぬ家。
これから沈んでいく町を、人々の生活を見て、改めてそのことに気づく小西さん。
わたし達の便利な生活の中で誰かが犠牲になっていることを感じました。
ブラジルではたった3人になってしまった少数民族の村の訪問でした。
お姉さんと弟の兄弟、そしてお姉さんの息子の3人。
これだけになってしまった理由は虐殺だと聞いて、愕然としてしまいました。
大規模な森林伐採により、そこに住んでいた民族が土地を追われることになったのです。
この民族は銃で撃たれることはもちろん、川に毒を流されるなどして、たった3人となってしまったということ。
お姉さんは他人はもとより、弟にも心を閉ざし、笑うこともなくなってしまったといいます。
弟と永井さんがつった魚で料理を作っても30分待たないと手をつけない。
毒入りの食事を摂って亡くなるのを目の前で見たからと...
永井さんやスタッフを拒絶していたお姉さんも、じょじょに心を開いて泊まれるまでになりました。笑顔も素敵でした。
こうまでする森林伐採の後には畑を作るのだそうです。
その畑はバイオエタノールの原料になるとうもろこしや小麦。
またまた犠牲になっている人がいます。
第3の男で有名になったツィター。
この楽器がオーストリア生まれとは知りませんでした。
最後の職人がいるのはキッツビュール。
わたしが20代の時に意を決して行った約2ヶ月の旅行で訪れたことのある思い出の地のひとつです。
ツィターの演奏はその昔は山岳地帯の娯楽だったのだそうです。
とても難しいけれど、難しいからは長い冬の娯楽だった。
難しいから弾けるようになった時の喜びは格別だった。
番組では19歳の青年がツィターを演奏していました。
数は減っても受け継ぐ人がいるのは嬉しいですね。
今回のスペシャルではいろいろなことを考えさせられました。
便利さ、早さ、安全が優先される生活の中で、誰かが犠牲になっていることを知るべきだと思いましたし、そういう生活の中で起こっている地球温暖化の問題。
もっともっとみんなで考えて、実行に移さなければいけないこともたくさんあるのではないかと思いました。