ヤツの名はゼノン。タバコはサイズ比較の為置いてみた。
一番の末っ子でありながら、
その態度のデカさと図々しさは将来の大器を予想させる。
しかし、だ。
こいつはカンセキ（ホームセンター）のレジの横に居た。
猫用トイレシーツの段ボールに新聞を敷いた個室を頂き、
ペットボトルに湯を入れたものにひしとしがみついて寝ていたのだ。
カンセキもさる者、レジの横というのはなかなか宣伝効果が高い。
「かわいそうさ」も否応なしにアピールできる。
案の定会計の列に並ぶ人々は次々と覗き込み、声をかけ、抱き上げた。
しかし子猫はぐんにゃりとして愛想を振りまくこともなく、そのまま戻される。
とにかく接客態度が悪いのだ。
ロイヤルホストに勤めたら即日クビだ。
変な柄は将来どんな模様になるのかも予想できない。
自宅には既に３匹の猫がいる。
悩んだ挙句自分も置いていこうと思った瞬間、ヤツは動いた。
突然わしわしと這い登ってきたのだ。
そして肩まで登ったところで咆哮。
「ひぃ～」
＿|￣|●なんだその鳴き声は
どうやらカンセキ前に捨てられている時点で鳴き過ぎて、声が枯れているらしい。
そのまま人の肩で誇らしげにしているのが気にいらないが
面倒なのでそのままレジを済ませ、連れ帰ることとする。
正直同情したというのもあるが、
一度手を差し伸べてそのまま放置という周囲の行動も気に入らなかった。
まあ自分もそうしようとしたわけなのだが。
とりあえず何もかもがうさんくさい猫なので、病院へ。
