湘南鎌倉総合病院 総合内科

湘南鎌倉総合内科の雰囲気や方向性をお伝えするために行っているブログ記事です

湘南鎌倉総合病院内科後期研修センター第4回説明会・症例検討会(7/13)

2013-07-18 02:11:47 | 紹介
こんばんは。Dr.Waveです。

7/13に湘南鎌倉総合病院内科後期研修センター第4回説明会・症例検討会が開催されました。

湘南鎌倉総合病院内科後期研修センターは、後期研修医の目線で必要な研修プログラムと研修環境を提供します。
どんな医師像を持っているか、何を学びたいかをインタビューしながら研修プログラムを組み立てます。
より効果的なローテーションと合同カンファレンスを含めた各教育プログラムをもって後期研修をサポートします。


さて今回の説明会ですが、
湘南鎌倉総合病院内科後期研修センターの概要説明のあと、
総合内科、腎免疫血管内科、血液内科、消化器病センターの各プログラム説明を行いました。

今回の説明会では紹介されませんでしたが、
他に脳卒中診療科プログラムがあり、
サブプログラムとして神経内科、膠原病科、呼吸器科、糖尿病科のプログラムがあります。
また来年度よりERと総合内科がタッグを組み「総合診療プログラム」が提供予定となっています。


午前にプログラム説明を終え、
午後には金曜日恒例の「内科症例合同カンファレンス(内科+ER)」が開催されました。
真夏日の土曜日の昼下がりながら熱い討論が繰り広げられました。
プレゼンテーターのU原先生、I田先生、お疲れ様でした。


当院での後期研修では
全国屈指の救急を持つ湘南鎌倉総合病院だからこその総合診療力と先進医療力
を身につけることができます。

内外の初期研修医の皆さまの参加を心よりお待ちしています。


























































内科症例合同カンファレンス(内科+ER)

2013-04-19 19:34:37 | 紹介
こんにちは。Dr.Waveです。

今日はもう一報したいと思います。

2013年度の『内科症例合同カンファレンス(内科+ER)』が本日から開始となりました。
今年も毎週金曜日午後5時~6時に定期開催となります。

内科症例合同カンファレンス(内科+ER)の特徴は
・湘南鎌倉総合病院で実際経験された内科症例を深く分析・評価をし、明日の内科診療に役立てること。
・内容の質は学会レベルの考察を保証するよう担当者はしっかり準備をすること。
・ERから内科ラインでの診療過程と経過も検討課題とすること。どのように協力したらより効率的で効果的な内科診療になるかを考えること。
・ERの視点でも内科症例を検討すること。そしてそれを内科医師も学ぶこと。
・湘南鎌倉総合病院自体のデータを統計・分析し、エビデンスとなっているデータと比較し、local factorやconditionを導くこと。
・現病歴や身体所見については初期研修医にその意義を教育しながら、徹底的に洗うようなディスカッションを行う。
・各専門科で活躍する医師も合同カンファレンスを通じてお互いの強みを出し合い理解し協力していける体制を創り出すこと。
です。

発表は月初めはERから症例提示され残り3-4回は各内科から症例提示します。
発表症例は総合内科の各チームが持ち回りで選択していきますが、自主的な登録も可能です。
今年度はチーフレジデント制が復活しているので、
内科の入院患者さんを全体的に把握しているチーフレジデントが、
実際症例コントロールと発表コントロールをある程度行う予定です。

プレゼンテーターは前日までにはパワーポイントスライドを準備して、一度は司会者と打ち合わせをしておきます。
第三者に一度提示しておくことで、客観性の中でbrush upします。
発表当日、最終スライドを元に司会者と時間的な流れの確認とディスカッションポイントを整理しておきます。
司会者は昨年度はスタッフが中心に行っていましたが、今年はチーフレジデントが行うこととしました。

限られた時間内で、
各専門科も含めた参加者からのコメントを効率よく効果的に集め、
集団学習の場として最大の効果をあげていきたいと考えています。


「カンファレンスはプレゼンターとオーディエンスで創っていくもの」をモットーに、一つひとつのカンファレンスを充実させていきたいと考えています。




本日の内科症例合同カンファレンス(内科+ER)の症例は「原因不明のショック・低血糖で来院された一例」でした。

病態はMSSA敗血症で硬膜外膿瘍と肺炎を併発していました。
来院時は意識障害があり、神経学的診察に制限がありましたが、翌日意識が回復してから神経学的所見を丁寧にとったところ神経障害を認め、2日目にして硬膜外膿瘍の存在を認識できたというものでした。

当院の硬膜外膿瘍の症例をまとめ、文献と照らし合わせ、今後硬膜外膿瘍をどのようなときに疑い、どのようにアプローチして、どのように対処していくかをディスカッションしました。

S田先生、W辺先生、お疲れ様でした。



2013年度第一回目のカンファレンスです。チーフレジデントのW足先生が司会を務めました。



S田先生、この1週間夜な夜な発表の準備にいそしんでいました。



準備されたスライドは雰囲気を引き締めます。



現病歴の場面では、鑑別診断のためのエピソードをひきだす質問が多くでました。



待ってました的に各質問に回答していきます。



プロブレムリストをまとめて更に鑑別診断。



今日は居眠りする研修医はいませんでした。



総合内科プログラムでローテーションをつんできた後期研修医は、色々な視点から問題の検討してきます。



「プレゼンテーターvsオーディエンス」くらいの雰囲気のほうが盛り上がるときもあります。



「振り返り」は様々な「気づき」をもたらしてくれます。随所で「振り返り」「まとめていく」力も臨床には必要です。



今年度はあらためて「clinical question」にこだわっていきたいと思います。



上手に「clinical question」を導くこと。上手に「clinical question」を解決していくこと。



そして「share」していくことが、こうした研修病院の強みだと考えています。

SKGH画像カンファレンス

2013-04-19 14:54:07 | 紹介
こんにちは。Dr.Waveです。

今年度も『SKGH画像カンファレンス』が開始となりました。


2013年度は毎週金曜日午後1時~2時に開催となります(2012年度は火曜日でした)。
形式は昨年度と同様で、2例の症例検討と李先生による読影レクチャーで構成されます。

プレゼンテーターは1年目初期研修医となりますが、プレゼンテーションは画像読影のための臨床情報提供用のものが求められます。
普段行っている鑑別診断のためのプレゼンテーション、コンサルテーションのためのプレゼンテーションとは違うことを意識して行います。
プレゼンテーションがpoorであったり、間延びしたものになるようであれば、同じチーム内の上級医がプレゼンをサポートします。

発表症例の登録は水曜日の午後1時までとしています。
症例は先着順で2例までです。
3例目で登録しようとする場合は翌週の枠で登録してもらっています。
これらは勿論クローズドの院内コンピューター内で行ってもらっています。

登録時にはIDなどの基本情報と必ずタイトルを入れてもらいます。
タイトルは聴衆となる研修医やスタッフの注意をひくようなものにします。
たとえば
「全身状態不良な病態に至った肺炎の一例」⇒重症な肺炎は何か通常の肺炎とは違う所見があるのだろうか?
「粟粒結核とサルコイドーシスと診断に苦慮した60歳女性の一例」⇒臨床症状だけでなく、画像所見で鑑別点はあるのであろうか?
「診断に苦慮した脳腫瘤の一例」⇒自分だったらどのような画像診断をあげるであろうか?
などです。

これはプレゼンテーション全般で言えることですが、「タイトル」作りからプレゼンテーションは始まっていると考えねばなりません。
聴衆をひきつけるone sentenseを作れる能力もトレーニングしてもらいたいと考えています。





本日の2例は「肺結核と粟粒結核が混在している一例」と「心内膜炎治療後に再燃した無症状の骨髄炎・硬膜外膿瘍の一例」でした。

色々なtipsがありましたが、いくつかのメモを。。。
・画像所見は画像読影を行うモニターで違うことを覚えておく。
・重症な患者さんだと呼吸コントロールができず、詳細な画像評価ができないことがある。とくに境界の評価は難しい。
・Patchy consolidation、sreaky opacity。
・結核の血流転移と経気道散布は分布を注意深く評価しなくてはならない。葉間にそった部位に微小結節があれば胸膜付近の分布として考え血流転移の可能性が高いと考える。癒合傾向も参考にする。
・硬膜外膿瘍は神経障害をきたす可能性があるので、骨髄炎・椎間板炎のときには合併を注意深く観察する。
・硬膜外膿瘍を疑う場合は、造影の脂肪抑制T1強調画像がよい。
・硬膜外膿瘍は菌血症や医療処置で起こることが多い。


いよいよ今年も始まりました。



新1年目初期研修医も早速プレゼンをやってもらいます。



最初は準備しながら要領を得ていくのが成長の最短ルートです。



一例目から結核患者さんでした。



小結節影の場合、気道散布か血行転移かを判断せねばなりません。



特徴をつかむには解剖学を知らないとなりません。



1年に数例は粟粒結核の患者に遭遇します。様々な臨床症状です。


結核血行転移では鑑別診断はあげておかねばなりません。大切なのは臨床症状と経過です。



リンパ節もときには参考になります。



2例目は硬膜外膿瘍の一例でした。



彼女も1年目初期研修医です。英語が流暢です。



脊髄・脊椎・硬膜周辺は解剖学が非常に重要な部位です(解剖学が不要な部位はありませんが)



やはり鑑別診断はもっておかねばなりません。



実際にあった様々な硬膜外膿瘍を提示していただきました。



臨床経過とともに評価するとまた趣が変わります。



臨床経過がなくても見落とさない技術と経験は必要ですが、やはり臨床情報は重要です。



当院であった様々な症例を提示してくださるので、臨場感があり、学習の場としてより効果的となっています。

14階内科レジデントルーム

2013-04-18 18:12:34 | 紹介
こんばんは。Dr.Waveです。

「2013年度総合内科プログラム」が開始となりました。

今年入職した初期研修医はいつにもまして熱意があり優秀な人ばかりです。

今年度は、カンファレンスのコンテンツをより充実させると同時にいつも使っているカンファレンスルームを強化することとしました。

正式名称を『14階内科レジデントルーム』としました。

・皆が自分のiPadを使いやすいよう専用のWifiを設置しました。
・インターネットのできるコンピューターを置き、カンファレンス中にUpToDateやDynaMedを駆使できるようにしました。
・統計的処理ができるようにSPSSも導入予定です。
・ホワイトボードの枚数を増やし、移動式のボードも確保しました。
・付属図書コーナーですが、あるレジデントの好意により、学習用の教育ビデオを設置しました(「貸し出し」という形ですが)。
・以前からある顕微鏡コーナーはそのまま設置継続としています。
・今後プロジェクター形式から70インチタッチパネルモニターに変えていく予定です。これにより照明を落とさずに済むこと、タッチパネルで書き込みができること、画像がきれいになることとなります。


研修医の学習がより効果的に効率的に行えるように湘南鎌倉総合病院「総合内科プログラム」は努力していきます。



この部屋で今年もいろいろなドラマが繰り広げられます。



カンファレンスの前は「嵐の前の静けさ」を醸し出します。



EBMの実践の「スピード」にこだわりたいと思います。



ホワイトボードは講義に使わない間はメッセージボードになります。



移動式ボードのほうが使いやすかったりします。



血液内科をローテーションした際には非常にお世話になるコーナーです。



もちろんカルテワークもできます。チームミーティングをやることも可です。



その道の教科書は揃えてありますが、今はiPad媒体で勉強したり情報をひっぱったりすることが多いようです。



内科認定医試験用のビデオもあります。



研修医たちを待つディスカッションエリア。



研修医たちが集えば、一気に熱気に包まれます。



ちなみに14階からの景色はほっと一息を入れたいときに助かります。



??

内視鏡研修

2013-03-01 10:43:46 | 紹介
おはようございます。Dr.Waveです。


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内科における内視鏡は3つの領域に分かれます。
緊急内視鏡、診断内視鏡、治療内視鏡です。

緊急内視鏡と治療内視鏡は重なり合うところが大きいのですが、夜間であったり、背景となる全身状態が不安定であったり、術前情報が限られていたり、別物としてとらえておく必要があります。

ただ内視鏡を握るかぎり、早期癌の診断が至上命題となります。
観察する管腔臓器を綺麗に洗浄すること、病変を認識すること、内視鏡検査は視診学なので綺麗な写真を撮影すること、確定診断に至れる組織片を病変領域から選択して採取すること、が基本的な手順であり、身につける技術となります。

実はこの診断内視鏡をきちんと遂行することが、緊急内視鏡のプレトレーニングとなります。
処置を必要とする管腔臓器を速やかに洗浄し視野を得ること、病変を同定すること、証拠写真を速やかに的確にとっておくこと、止血処置など鉗子操作をspotで行えることにつなげます。

湘南鎌倉総合病院の消化器内科と肝胆膵疾患治療センターは来年度統合され、「消化器病センター」となります。
内視鏡研修のみならず、消化器病の考えかたや診かたも研修しやすくなります。

湘南鎌倉総合病院内科後期研修センターは、今後も臨床に即した教育と実践を追求していきたいと考えています。






Dr.Branch Skype Confarence in Amami(10/22)

2012-10-24 23:20:35 | 紹介
こんばんは。Dr.Waveです。

現在奄美大島で地域研修中の佐藤先生からお便りきましたので、掲載です。
写真が小さくてすみません。


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瀬戸内徳洲会病院で地域研修中の佐藤です。

10/22に『Dr.Branch Skype Confarence in Amami』が行われました♪

これは瀬戸内徳洲会病院の伊東先生が主催してくださる、湘南鎌倉総合病院在籍のDr.Branchとskypeで症例提示をし、また鑑別診断をあげてLogicに病態を考えていくConfarenceです。





私にとっては久しぶりのDr.Branchでした。





伊東先生です。あの【感染症レジデントマニュアル】の堺市立病院で後期研修を終了後、瀬戸内徳洲会病院に勤務されています。瀬戸内に来たのは自分の力を試したかったからだそうです。





カメラはこんな感じで、スクリーンに写してskype Confarenceは行われました。





参加者は私含めて4人。






症例は伊東先生が温めていた【原発性副腎不全】の症例と、【薬疹】の症例でした。





Dr.BranchがUp to dateを示しながら説明してくださいます。ちなみに瀬戸内徳洲会もUp to dateは無料で利用できます。



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徳洲会グループでは基幹病院と地域病院との教育連携も大切なプロジェクトとして推進しています。
人は環境から学び環境で育つ。
地域研修は長い医師人生において大きな糧となると考えています。


瀬戸内徳洲会病院総合内科医局のホームページはこちらからどうぞ。

医局

2012-10-09 20:02:07 | 紹介
こんばんは。Dr.Waveです。

湘南鎌倉総合病院の医局は「総合医局」です。
一つの大きな部屋に各部署のスタッフやレジデントが混ざって机を構えています。

医局は事務作業をしたり、ほっとするだけでなく、相談をしたり、刺激を受け合うところだと考えています。
医局ライフも湘鎌ライフの魅力の一つになっています(医局にこもりなさいと言っているわけではありませんよ)。


M田先生撮影のパノラマ「総合医局」です。




循環器科ローテーション@東京西徳洲会病院

2012-09-20 08:47:40 | 紹介
こんにちわ、後期レジデント和足です。

離れれば離れるほど、病院としての湘南鎌倉の偉大さがわかる今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。



二か月間、東京西徳洲会病院循環器内科にて研修をさせて頂きました。総合内科医にとって、各科ローテーションって、まさに必須ですね。今回肌身で沁みました。たった2か月で心カテが一人でできるようになる事が重要だとは決して思いませんし、そこに特化する必要もあまりないとも考えます。

むしろ内科医師として心電図所見を一般医レベルを脱却して研鑽をつむこと、心エコーを自分で行えるようになること、心不全の治療を循環器医師とほぼ同様に管理できるようになること、不整脈の治療のスタンダードを学ぶ事。これらの事が今回の目標でもありました。同時に10冊程度の循環器にまつわる本を読破する事でした。



ここの循環器内科はミスターGeneral Cardiologistであり、カテーテルの第一人者である堂前センター長の下に当院総合内科出身のスタッフが二人おられ、臓器特異性をこえて、まさに全人的な循環器内科医療を施している、オールラウンダー型の循環器内科であります。ERは24時間開放しており、東京CCUコールや、少しでも循環器疾患を疑う救急患者は24時間On callに電話がかかり、救急車を診る毎日でした。スワンガンツや、カテ穿刺などの手技は基本すべてやらせていただき、それ以外にカテーテルアブレーションや、電気生理検査や、ペースメーカーなども幅広く見させていただくといった内容でした。



救急車から、緊急カテーテル、そしてHCU管理まですべてを自分で行なえ、その配分がGeneralistにとっての循環器内科研修としてはまさに理想型に近いものでした。その意味で、もし総合内科をしながら、またERをしながら循環器の勉強も行いたいという後輩には是非選択してほしい充実した内容と言えます。ただし、2か月間ほぼ毎日病院の当直室で寝泊まりする生活でしたのでサーカーディアンリズムがずれまくるという酷な面もありますが、それ以上に得られるものは大きく、座学も目標を超えて積むことができました。



そんな中、救急医療で感じたことも一つ。日本一の救急搬送件数を誇る湘南鎌倉は特殊な環境が生んだ、稀有な病院のようです。病院の救急医療は総合力で決まると考えますが、決して断らない救急医療はそのバックに決して断らないキャパシティー(情熱)があって初めて成り立つものであると心底気づきました。そのような病院の中枢軸を僕らが構築していたんだなぁって、正直感慨深いかったです。



よく、湘鎌の初期研修を終えた同期達と会って言われる言葉があります。「湘鎌を離れてみて初めてその凄さと、そのありがたさに気付いた。」どんな患者さんでも診る努力をし続ける、そして自分の専門科以外でも学び続けようとする気風のある一風変わった当院。なんとなく、その言葉の意味がようやくわかった生え抜きの一人でした。



また、鎌倉に戻り次第に後輩達に還元し、精進したいと思います。皆様アディオス。



PS:写真は、ERナース様達にひらいてもらった、さよなら会と多くのプレゼント達。そして研修医時代の鬼の総合内科チーフ阿多先生(なぜか彼の携帯の待ち受けが未だにWave部長のピンの写真でした)。



迅速検査

2012-07-26 22:28:51 | 紹介
こんばんは。Dr.Waveです。

最近、日本舞踊をするようになりました。
「てんてこ舞い」です。
失礼しました。


湘南鎌倉総合病院には沢山の迅速検査があります。
救急において、内科において、迅速検査が沢山あるというのは、非常に心強いかぎりです。
多くの迅速検査に対応してくださる検査技師さんには本当に感謝して止みません。


迅速検査があるということは治療内容がより精確に向かうことにはなりますが、やはり「感度」「特異度」は頭の中に入れておかねばなりません。
また検体採取から検体の処理の仕方も知っておかないと、どのような過程で偽陰性・偽陽性となるかを想定することができません。


「ここ一番」のとき、その検査結果をどれだけ信頼するか。
検査前確率を自分なりに持っておくことも肝要ですが、さらに検査過程も理解しておくことも大切な要素となると思います。

総合内科で一度迅速検査についてまとめてレクチャーをやっておこうかと目論んでいます。
初期研修医のみなさん、楽しみにしておいてください。


さて、何の迅速検査キットでしょうか?

チーム診療について

2012-06-07 22:13:21 | 紹介
こんばんは。Dr.Waveです。

屋根瓦式のチーム診療のメリットを雑感ながら考察しました。
いまさらですが。

チーム制の原則は、通常1人10人診療する体制であれば、2人で20人を診療するというスタイルとなります。

正直言うと、10人を1人で診るほうが早く仕事が終わります。

あえて20人にすることで、1人あたりの経験症例の人数が増えてます。
体があかないときにもう一人が対応できます(休暇も取りやすくなります。患者さんへの対応回数も増加し、満足度もあがります)。
それぞれの得意分野が異なれば複数からの視点からproblem listsを評価することができます。

さらに医師経験年数を階段状にすれば、それぞれに学習する範囲が異なることから一症例を効率的に経験することができます(初学年であれば、問診や身体診察、各手技の経験を増やしたい。上学年であれば初歩的な手技は初学年者に任せて複雑な診断学や治療学に取り組みたい)。
また上学年者は初学年者に教えることにより自分も学ぶことができます。
効果的に初学者に教えると、それはまた上学年者にとっては自分の仕事の幅を広げれるチャンスとなります。
初学者は実例を通して学ぶことができるので、記憶に残りやすい学習をすることができます。
なにより2-3人で一緒に問題に取り組むことは、モチベーション維持にもなりますし、医学的にも人間学的にも刺激にもなります。

逆にデメリットを分析すると、上学年者が教育概念や理念がないと、初学年者は絶望的な不利益を被ります。
また一人でもモチベーションが低かったりモラルが低かったりすると、悪貨は良貨を駆逐するではありませんが、もう1人にも悪影響が及びます。これに上学年者も初学年者もありません。
このようにチーム制は悪い方向に行く時は気がつかない間に予想もせぬ悪い方向に行ってしまう可能性を秘めています。

チーム制のメリットを活かしながら発展させていくには、
①普段からその部門全体のモラルやルールを徹底させておくこと、
②定期的にチーム内に評価・フィードバックシステムを働かせておくこと、
③また話が飛躍するかもしれませんが、チーム自体に一体感をもたせモチベーションをあがらせる部門全体のチームごとの評価システムをもっておくこと(一定期間のチーム成績公表やカンファレンス発表など)
を心がけておく必要があると考えています。

湘南鎌倉総合病院の総合内科、いや、内科後期研修センターではこうしたチーム診療をより効率的に効果的に運営管理していきたいと考えています。



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湘南鎌倉総合病院内科後期研修センター歓迎会の集合写真です。

本当にチーム診療とは、看護師、検査技師、看護助手、クラークさんも含まれます。
DoctorからCo-medical stuffへのフィードバックも充実させれば、本当の意味でのチーム診療の質が向上していきます。