タイトル名を、ドウ付けようか悩むことから始まりました本日のブログです。
本日はトライアスロン競技のロング用バイクの話題ですので、トライアスロン競技の‘06年発行「JTUルールBOOK」を参考にしますと・・・「エアロバー」との記載です。しかし、世間では根強く「DHバー」と言う呼称も残っております。あと、ロードバイクの世界では「TTバー」とも・・・更に面倒を言わせていただければ・・・以下レポートはブルボーン&DHバーの交換作業レポートともいえます・・・(面倒だ!涙)
まっ! 「呼び名」は大きく3種ございますが、ここではトライアスロンロング競技で使用するバイクですので・・・呼称は「エアロバー交換のレポート」とさせて頂きます。
☆実は・・・「呼び名すら統一されてない」 この統一されてない!ってのが味噌となる話題です。
本来なら・・・ブレーキレバーセット部のハンドルバー内径に対しブレーキレバー取り付け外径が小さくなければなりません。(当然、「適正」な と言う言葉は加筆されます)
同一メーカー同士の組み合わせでは、このヨウな内径に対し外径が大きい経験はサスガにございませんが・・・異メーカーでの組み合わせではチョクチョク経験するトライアスロンバイクの世界です。
どちらかを削る作業とナルワケですが・・・サスガにカーボンハンドル内径を削るのは強度低下に直結する為NGです。
←右側レバーが加工後(判ります?当店で加工しておりますので輝きがないですよね!右側には)
で、結局!結論は、ブレーキレバー側のハンドル内径に納まる部分の研磨です。一周均等に削る作業は職人の技です。
と、思われると思いますが、研磨作業後の小生の右太もも部です。ブレーキレバー研磨加工の際飛び散った削りカスです。 こんなトキ、こ綺麗な仕度では作業に集中できません。お客様の大切なパーツへ余計な傷を入れないよう研磨するには、それに集中しなければなりません。そのためには「つなぎ」が最高の作業着です。
当店店長のトレードマークとなった「つなぎ」の理由です。
さて・・・・エアロバー交換作業にあわせ、以下ハンドルセット関係の話題も・・・・
←このキャップを、4本のボルト&適正トルクでハンドルバーを固定します。
カーボンエアロバー(ハンドル)をステム固定する際、気をつけなければならないのが「適正トルクで正しい締め付け方法」です。
ただでさえ、心もとないトルク(締め付け按配)です。とかくオーバートルクでパーツを破損してしまうかたが多い箇所です。
←こんな感じに、カーボン製のエアロ(ハンドル)バーにセットされます。
カーボンパーツの「固定用のグリス」です。通常グリスと言えば潤滑の目的の為に使うものですから、この箇所へグリスを塗布することは相反するように思われますが・・・
このグリスは固定力をUPする目的の為に塗布します。その効果は抜群です!
「たかがワイヤー、されどワイヤー」 長年この仕事を生業としてますと、ワイヤーの重要性を日々感じ作業しております。
先ず、最初に言ってしまいます。ワイヤー性能は、ダントツ某メーカーが抜キン出てます。(全ての性能において・・・・)
仮に、他社製品のワイヤーの場合・・・修理のとっかかりの段階から 「ワイヤー」を不具合原因として、頭の片隅においておく必要があります。
コレって、信頼ある某メーカーワイヤーに慣れてしまうと、かなりのストレスを感じながらの作業になります。
☆極端な表現をすれば、「ナニを信じて作業(修理)スレば良いの?」ってほど 根本から影響が出るワイヤー自体の信頼性です。
ですから「たかがワイヤー、されどワイヤー」なんです。
トライアスロンバイクは特殊です。 MTB用ブレーキワイヤーを流用しております。
当店が、ワイヤー関係で特に気配りするのは「取り回し」と「アウターワイヤー切り口」&「専用グリス」です。
←ブレーキワイヤーを専用工具のワイヤーカッターで切った状態です。らせん状にアウターワイヤーを形成している金属の最後がワイヤーカッターによって内側に向いていることがわかります?
←内側へ・・・って、この画像のほうが判りますでしょうか?(処理作業途中の画像です)
←ワイヤーカット後の処理完成の画像です。綺麗に丸く処理されてますよネ。
この作業をされてない自転車のブレーキは・・・例えば、レバーを握ると 「ゴリゴリ感」が残る原因になります。その多くは、この処理が甘いからです。ゴリゴリ感はまだ良いほうで・・・最終的には「ブレーキの引きずり」に発展します。
例えば、トレーニングを積んだヒルクライムレースでブレーキが引きずったまま登るのは・・・想像しただけでも鳥肌モンです。トライアスロン競技でもコレは同じです。
ただし・・・この作業を念入りにしても・・・使用感、と言うより「その作動」自体に満足できないメーカーのワイヤーが国内に出回ってる!ってのも・・・ついでに、ご報告しておきます。
注意しなければならないのは・・・グリスならなんでもOK!ではありません。仮に通常グリスを塗布することは、ワイヤー性能を更に低下させる!と、思っていてください。(要注意)
この作業を「する」と「しない」とでは・・・大きな差になります。昨日、他店販売ロードバイクが持ち込まれました。「ブレーキが戻らない!」と・・・
組み付け時にシッカリこのグリスを塗布してあれば、ワズカ1年でそのような状態にはなりません。
10段11段と多段化が進み・・・ディレーラーを引き上げるストロークピッチは細分化される一方です。ワイヤー摺動がスムーズでなければならない!
このことは誰にでも理解できます。
さて、シフトワイヤーへグリス塗布する場合・・・気をつけなければならないシフトワイヤーのポイントがあります。それは・・・ワイヤーキャップに防水性能をもつキャップの際は・・・キャップ位置を考慮して塗布する必要が出てくるからです。
以下余談ですが・・・
クランクを外さなければなりません。各社特殊な作りを”普通”とするトライアスロン・TTフレームでは良くあることですが・・・ロードバイク専門店では信じられない手間かもしれません。
でも、こんな信じられない手間が、そのフレームを設計した人物の「そのフレームへの意図」を探る手がかりとなり楽しいンです。
如何です?随分雰囲気が変わりカッコいいでしょ!また、ハンドルはポジション的にも”要”の箇所です。ハンドル幅をはじめDHバーの位置等々・・・・
特に・・・トライアスロン ロング競技のバイクポジションは難しい!です。 早めの乗り込みをお願いしポジション設定を完璧にして本番のレースに挑んで下さい。
ポジション変更はいくらでもお手伝いいたします。(当店は、当店購入にバイクに限り「無料です。」ただし。。。パーツが出てしまった場合はパーツ代のみ)
さて・・・そのカッコよくなったハンドル廻りですが・・・
←こんなところにも、神経つかいます。バーテープエンドの飾りテープです。
←ヒートガンで熱を加えることで、テープの凹凸にすらピッタリと確実に接着してくれます。
愛車を、末永く・・・大切にお乗り下さい!