我流文筆生活

TVXQに夢中な女子の戯言を徒然なるまま書き散らかしております(^w^)

『ヒトラー最後の12日間』

2005年07月16日 | 映画の感想
14日、渋谷【シネマライズ】にて、
『ヒトラー最後の12日間』を観た。
(公式HP→http://www.hitler-movie.jp/)
関東だと此処でのみ上映って訳で、
平日なのに大混雑だった。
ミニシアター系の映画館な為、建物も小さく、
上映前の整列待機の時点で、
あまりの人口密度の高さに眩暈がした..

内容のせいか、
“渋谷”という場所に不釣合いなご年配の方々も
大勢来ていた。

感想の前に一言。
この映画滅茶苦茶長いです(上映時間:約2時間半)。
ので、上映中の水分補給は止め、
鑑賞前にお手洗い済ませた方が懸命です。
(我も残り30分間は尿意との戦いどした(焦))
かつ、
睡魔にて一時見逃すと話が分からなくなる恐れが
あります。
ので、
前日はグッスリ睡眠を取られる事を薦めます。

時代設定は第二次世界大戦末期のドイツ。
ヒトラーとその一味の“本末転倒振り”を、
私設秘書(若い女性)の視点から捉えた映画でした。
(『戦場のピアニスト』は一市民の視点からWWⅡを
捉えた映画だったので、
“ベルリン崩壊”のシーンはシンクロ?)
まるで『24』の様に、
ヒトラーが自死へと向かう12日間を克明に描いてました。

観終わってすぐの感想は、
「よくぞ自国のタブーを公にしたな~」って事。
(監督はドイツ人)
日本に置き換えると
“WWⅡの時の天皇と軍部の関係を公にした”って事?
(ロシア映画『天皇』の上映権を巡って揉めてるのは、
その辺の事と関係があるのでは?)

次に「ヒトラーは真の独裁者だったんだ」って事。
ベルリンが攻撃され大勢の人々が死んでいく中、
「この際跡形も無くなれば思い通りの国造りが出来る」と
精巧な模型を前に言ってのけたり、
終盤、
地上では子供までが「総統の為」と言って戦ってるのに、
地下の要塞の中で己が死ぬ事のみを考え、
自分の死体が公衆に曝されるのを恐れ、
死に方から後始末まで綿密に計画立てたり..
部下に「これ以上戦争を続けると大勢の市民の命が
危ないから降伏すべきだ」と言われ、
「市民は自らの意思で自分を総統にし、
自分の為に喜んで死んでいったんだ」って言われちゃ..

一番怖かったのは、宰相ゲッペルスの妻が、
(狂信的なナチス信奉者!)
「非ナチの世界で子供を育てたくない」という判断で、
“飲んだら4時間は爆睡”する睡眠薬を軍医に作らせ、
ソレを子供等にうまく騙して飲ませ、
事を察してしまった長女にも無理やり飲ませた後、
毒カプセルを口に含ませ次々殺めていく所!!
あの能面の様な顔!!!
たま~にNewsである、
「自分が死ぬと残された子供等が不憫だから」とか言って
道連れにする心境と同じ?

唯一の救いは、
こんな状況の中でも正常な判断能力を持った軍医がいた事。
ヒトラーと一緒にトンズラする同僚の誘いを断り、
あえて野戦病院?に身を置き治療に専念する姿は立派でした。
この方は最後ソ連軍に投降しその後長生きされた様です。
私設秘書も生き延び、
映画の前後に流れるインタビューを受けてまもなく他界された
そうです。

すご~く重い映画でしたが、
集団心理の怖さ・国を支配する者の思考で簡単に戦争が起こる
恐ろしさを学べました。
学校の世界史の副教材に最適なのでは♪



最新の画像もっと見る