雑記

世界初の安眠グッズ「マイドーム」やプリントフェイスマスクのPrincipal株式会社 社長ブログ

一枚の絵

2010年09月09日 08時25分53秒 | 雑感
 前任の編集長、藤原さんに心構えを尋ねたことがあった。同友会事務所付近の酒場。お互いにほどよく酔っぱらい、酔客もまばらになった頃。

「コンプライアンス! あとはどうでもええ」との言葉を頂いた。二人ともロレツが怪しくなり始めており。はて、なんともいいかげんなこと。と、その場は終わった。

 時を経て、藤原さんが帯広へと旅立つ壮行会の帰りぎわに一枚の絵を託された。石光寺の牡丹が水彩で描かれている。1986年4月との作家の署名があるので春牡丹であろう。ありがたく持ち帰った。

 翌日、何となく気になって牡丹の花言葉を調べてみた。牡丹の花言葉は「王者の風格」である。長年にわたり重責にあった人にふさわしいと思った。

 藤原さんは言葉ではなく、絵の中の牡丹花をもって叱咤激励してくれたのだ。「王者の風格をもって、細かいことは気にするな」と。覚悟と自信がわいてきた。

 大阪同友会の機関誌は発行部数3,000部を数え、発刊300号を重ねてきた。その歴史と任は重い。着任にあたっては、

1 良きことを継承し、新しさを取り入れる

2 法令、規則を守る(コンプライアンス)

3 諸事万端に王者の風格をもって対し、細かいことは気にしない

の三つを肝に銘じることにした。

 そして、北の大地で暮らす藤原さんにも届くであろう機関誌が、より多くの読者に愛されるように。と広報部員一同、力を合わせて号を重ねていこうと思う。

「俺、そんなこと云うたかなあ?」(帯広より)

この文章は2008年5月号の編集後記として掲載されたものに若干の手直しをしたものです。

 大先輩である、藤原さんからのメールは「帯広通信」として知人の間では有名でした。最後の帯広通信はご子息からのもので、「生前の父の希望で連絡を遅らせたことをお許し下さい」とありました。

 心よりご冥福をお祈りいたします。

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