「痛い!」
急に足先に鋭い痛みが走りました。
あわてて足元を覗くと、小さなムカデが床にいます。
とっさに近くにあった紙を丸めて、ムカデを捕まえました。
見ると幅5ミリ、長さは5~6センチくらいのものです。
小さなムカデですが、噛まれた跡が痛いのです。
こんな時にはどうしたらいいのだろう。アンモニアを塗ったらいいのかしら。
大きな声を出したのを聞いて、娘がやってきました。
「吸い玉で毒を吸い出したらいいよ」
小さな注射器のようなものを、私の足の指に付けるのですが、足の指は
肉が無く骨ばっているので、上手く吸い付きません。
結局、化膿止めの薬を飲んで、虫刺されの薬を塗っておきました。
熱を持った患部は、むず痒いのです。
氷で冷やしたりと、大変でした。
ムカデと言えば、以前にも刺されたことがあります。
我が家は木造の古い家なので、自然が豊富?なのです。
ムカデの生態を調べると
日本のムカデには三種類あるそうです。
トビズムカデ、アオズムカデ、アカズムカデだそうです。
ムカデの寿命は6~10年位で、鋭い歯で噛みながら毒を注入するそうです。
ムカデは本能的に、動くものを襲うのだそうです。
普段は外で生息していますが、じめじめした場所を好むので、湿気が多い
梅雨頃には家にも入ってくるそうです。換気口や浴室、台所、排水溝の隙間
からでも入ってくるそうです。
ムカデに噛まれた傷がやっと治った頃、就寝中に腕のかゆみで目を覚ましました。
「蚊に刺されたのかしら。蚊がいるような気配は無かったのに」
寝ぼけ眼で薬を探し腕にこすり付けました。
かゆみで、時々目を覚まします。
蚊にしては、キツ~イかゆみが消えません。
夜が明けてみると、腕の外側が赤くなり、盛り上がっています。
これは蚊ではありません。またムカデに噛まれたようです。
娘が吸い玉を持ってきました。今度は腕なので、よく吸い付きました。
「痛いわ、もっと軽くやって」
「毒を全部出した方が、早く直るよ」
暫くすると、かゆみが収まってきました。
「ムカデのような害虫は、この世に存在しないほうがいいのに」
と思ったりしますが、ムカデは害虫とばかりは言えないようです。
「ムカデは肉食で、昆虫や小動物を餌にする。家の中のゴキブリや蜘蛛
などを食べる」とあります。
「この世の中に存在するものは、無駄な物がありません」
と生物学者の方が言っていたっけ。
でも、身近にいたら困るなぁ~~。