gooブログはじめました!生物学研究者の視点から日常のもろもろを考察する。

動物と植物の生物写真を下に、ヒトとの関わりなどを環境、歴史、分類、遺伝学などの観点から、自分なりの考えを記してゆきたい。

Takazze 河(2)

2016-04-26 11:37:03 | 生物地理

地図に示したようにTakazzeとBlue Nileの分水嶺はタナ湖の東に長く横たわる台地である。1980年代始めに中国の援助で、この台地を縦断する車道がつくられた。Wereta-Welidia道路で最近では舗装されているようだ。この台地とTakazze河が北高原に生息するゲラダの2亜種(geladaとobscurus)の境界である。

Takazze 河

2016-04-24 14:40:30 | 生物地理
エジプトはナイルの賜物と言われ、ナイル河が運んだ肥沃な土がナイルデルタを形成してエジプト文明がうまれた。ナイルは青ナイルと白ナイルがスーダンのハルツームで合流する。肥沃は土は青ナイル河が運ぶもので、白ナイルはあまり関係ない。青ナイルがエチオピア北高原の雨季(6-9月)に降る雨が削る土を集めエジプトに下ることは、誰でも知っているだろう。しかしエチオピア北高原の北半分に降る雨はTakazze河に流れ、スーダンでアトバラ河となり、ハルツームの下流100kmのところでナイルに合流する。その流量は青ナイルと同等だということを知る人は少ないだろう。

ゲラダの毛

2016-04-22 09:39:48 | 生物地理
最近、ゲラダの頭数が減少し、絶滅危惧種に指定される寸前である。その一つの原因が、写真のようにゲラダの毛の鬘である。それを作るために殺されるのである。エチオピア人は直毛にあこがれていて、多くの女性は直毛パーマネントをしている。エチオピア人はアフリカ人の中でも、ちじれ度合が少なく直毛パーマネントしやすい。そのまま伸ばすと素敵なアフロヘアーとなる。

ラスダシャン紀行(ゲラダの分布調査)

2016-04-21 10:20:18 | 生物地理
ゲラダ調査の紀行文:ラスダシェン紀行を下記のURLに載せました。

http://www.janestudies.org/drupal-jp/sites/default/files/JANES_NL_J_no16(2007)_9.shotake.pdf :

Google earthでみるとラスダシェン麓まで自動車道がつくられている。1992年11月私は10日かけてデバルクの町から歩きで登頂し

た。詳しくは;www.panoramio.com/user/1135117にある。