吹く風ネット

迷惑な話2(2002年7月28日付)

3,
 同じく中学の頃の話。
 その日ぼくは親戚の家に泊まることになっていた。昼間友人と遊び、親戚の家に向かったのは、夜の7時ごろだった。季節は春だったので、7時にはもう日が沈んでいた。

 駅に着き、親戚の家に向かっている途中、ぼくの5メートルほど前を、女の人が歩いているのに気がついた。おそらく同じ電車だったのだろう。同じ方向に家があるのか、ずっとぼくの前を歩いている。

 川沿いに歩いていくと、道が狭くなるところがあるのだが、女の人は、その辺りでぼくの存在に気づいたようだった。彼女は少し早歩きになった。

 親戚の家は、街灯を左に曲がった路地の奥にあった。その女の人の家もそこにあるのか、左に入ってしまった。
 ぼくはどうしようかと迷った。その女の人は、ぼくにつけられていると思っている。このまま行き過ぎて時間を置いてから行こうかとも思った。しかし、ぼくは悪いことをしているわけではない。そこでぼくも左に入っていった。

 すると、その女の人は走り出した。そして「おねえさーん」と言って、一軒の家に飛び込んだ。どうやらそこが彼女の家だったようだ。

 ぼくが彼女の家を通り過ぎる時、彼女はその「おねえさーん」といっしょに、玄関からぼくを見ていた。ぼくは知らん顔をして通り過ぎた。
 ぼくは変態ではない!

4,
 高校2年の時、人命救助の授業があった。
 心臓マッサージやマウス・トゥ・マウスの実践を行うのだが、そのモデルを誰がやるか、ということになった。

 先生は「じゃんけんで決めろ」と言った。ところが誰かが「こういうのは保健委員の仕事だ」と言い出した。「そうだそうだ」ということになり、しかたなく保健委員であるぼくが犠牲になった。

 先生が「ちゃんとハンカチをかぶせてしなさい」と言ったのだが、いるんです。こういう時に、マジになる奴が。もちろんハンカチの上からだったけど、唇をしっかりとぼくの唇に当て、息を入れてきた。肺が膨れていく。
 そいつは当時からヘビースモーカーだった。そのため、ぼくの息は、しばらくタバコ臭かった。

 後でそいつは、ぼくの唇を奪ったと、いろんなところで触れて回った。ある日、女子から「しんた君、○君の唇奪ったらしいね」と言われ、変な目で見られた。

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